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3272号 2023年2月7日

自分らしいキャリアを築くための「自己理解」の全体像はコレだ

(本日のお話 1885字/読了時間2分)

■おはようございます。紀藤です。

さて、早速ですが、
本日のお話です。

今日も引き続き

「キャリア」

をテーマに皆様に学びを
おすそ分けさせていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【自分らしいキャリアを築くための「自己理解」の全体像はコレだ】

それでは、どうぞ。

■キャリアコンサルティングにおいて

キャリアの相談者に対して、

「自己理解の支援」

を行うことが
支援行動の出発点とも言われています。



確かに、それはその通り。

自分自身について知らなければ
望ましいキャリアを描くことも、

その方向性を定めることも
ままならないものです。

■しかしながら、

自分で自分のことは見えづらく、
主観と客観がズレていることも
しばしばです。

ゆえに

”自分自身について”
(能力、思考・行動特性、価値観など)

理解を深める必要があり、

またそれを支援するために
他者やアセスメントを用いることも、
有用な行動と言えるでしょう。

■では、具体的に

『自己理解』

とは果たして、
何を意味するのでしょうか?

この「自己理解」の内容について
キャリアコンサルティングの枠組みでは
このように整理されております。

以下、まとめてみました。

(ちょっと説明っぽいので、
こんなものがあるのねーと、
サラリとお読み流しいただければと思います。)

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【自己理解とは何か】

<その1:自分は何ができるか?(職業能力等)>

(1)職業能力

・仕事をする際に、その仕事を遂行できる顕在的な力。
「知識」「技能・技術」「学力」などが該当する。

・職業能力を捉える概念として、以下のようなものがある。
ー エンプロイアビリティ(雇用され得る職業能力)
ー 社会人基礎力(前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)
ー リテラシー(特定分野の知識やそれを活用する能力 例:ITリテラシーなど)

(2)職業適性

・職業への適応を予測する個人の諸特性のうち、能力の側面を言う。

・顕在的な能力とはいえないが、今後の学習や経験によって
獲得する事のできる潜在的な能力とされる。

(3)思考特性・行動特性

・その仕事において高い業績を上げる可能性が高い人は、
「能力」「適性」だけでは測れない。
そこで、「思考・行動特性」のような、思考パターン、
行動パターンなどが用いられる。

**

<その2:自分は何がしたいか?(職業志向性等)>

(4)職業興味

・「自分がどんな分野に興味を持っているか」ということ。

・個人の性格と環境が調和している選択のほうが、
よりよい職業選択であり、より良い仕事ができるという考えがある。

・職業興味を把握するために、
いくつかのアセスメントツールが開発されている。
(例:VPI職業興味検査など)

(5)職業価値観

・「職業に関し、どのようなことに価値を置くか」ということ。

・キャリアに関する意思決定に当たっても、
どのようなことにより多く価値を置いているかを知り、
その価値観を満たすことのできる選択をすることが望ましい。

※浅野浩美(2022).『キャリアコンサルタント・人事パーソンのためのキャリアコンサルティング』.労務行政 p.289-291
を参考に著者編
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■なるほど。

平たく再度整理すると

<自分ができること>

(1)職業能力 → できること

(2)職業適性 → ポテンシャルがありそうなこと

(3)思考特性・行動特性 → 自然とやってしまうこと

<自分がしたいこと>

(4)職業興味 → 何に興味があるか

(5)職業価値観 → 何を大切と思っているか

なのですね。

■このような

キャリアの意思決定の”補助線”
のようなものがあると、

「できる」でも
「大切と思っていない」ことをやるのも違うし、

「今はできない」けど
「ポテンシャルがありそう」なことも
選択肢として良さそうだし

「自然とやってしまうこと」を
活かして仕事をする方法はないか、

、、、などなど、

様々な可能性を検討することが
できるようになるようになりそうですね。

■キャリアをすでに

10年、20年と歩んできた方は、
(1)~(3)は理解できている一方、

もしかすると、
(4)~(5)の自分がしたいこと、
を置き去りにしてしまっている、

ということもあるかもしれません。
(もちろん人によりますが)

■とはいえ、キャリアは、

社会と関わっていく上で
長く続いていくものです。

上記のような枠組みで

「自己理解」

を深めてみるのも、
ときには役立ちそうだな、

そんなことを思った次第です。

(「自己理解を深めるアセスメント」の話は
また別の機会にお届けできればと思います)

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>
人生の一番のご褒美とは、為す価値のある仕事を
一生懸命為す機会が与えられることだ。

セオドア・ルーズベルト
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