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3353号 2023年4月29日

「憧れ+期待+失望=可能性」という方程式

(本日のお話 2234字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は終日、外部人事パートナーとして
関わらせていただている皆様との勉強会、
ならびに6件のコーチング。

また夜は、大学院の授業のサポートでした。



さて、本日のお話です。

4月から、3月に卒業した
立教大学大学院の経営学部の授業を
サポートさせていただいています。

昨晩の授業の中で感じたことがあり、
今日はその学びと気づきを、
皆様にご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【「憧れ+期待+失望 =可能性」という方程式】

それでは、どうぞ。

■立教大学大学院
経営学専攻リーダーシップ開発コースには

人材開発・組織開発を学ぶ
とても充実したカリキュラムがあります。

その中の2年次の授業で、

組織開発のプロフェッショナルである
斎藤光弘さん https://www.amaneya.net/ による

「人材開発・組織開発実践論」

という授業があります。

この授業は

理論と実践の双方を往還し、
研鑽を積み重ねてこられた斉藤さんの実践知を、

余すことなくカリキュラムに織り込み、
その思考と手法を学ぶことができる
とても充実したプログラムです。

去年、受講した大好きだった授業を、
今回は事務局として立ち会わせていただく、

、、、という復習にもなり、
実に嬉しい機会を頂いています。

■そして、そのプログラムの
先日の授業のテーマが

『組織診断のために
「統計データ」を分析し、まとめる』

というものでした。

その内容は、

ある組織のデータを元に、

1)SPSS(統計ソフト)で
組織診断を行う

2)その組織の長にフィードバックをする、
という前提で資料をつくる

という事前の宿題を行い、

それを当日、

グループの中で1人ずつ発表し、
GOOD/MOTTOのフィードバックをする、

というものです。

■言葉にすると単純なようです。

しかし、この課題は、
なかなか重たいのです。。

個人的には、

特に分析することが苦手である
エクセルやSPSSの操作が苦手な人にとって
(はい、私です)

何をどうやればいいのやら、
途方暮れる課題でもありました。

そしてこの課題は

自分の人材開発・組織開発に於いて必要な
組織を診断する、分析する分野の力量を
露呈させる課題でもある、

のでした。

■持っているスタートの知識は
それぞれ同期とは違うのは仕方ありません。

でも、
1年間同じ道を歩んできたはずなのに、

「統計のことよく分からない」
「SPSSを上手く使えない」
「というよりエクセルすら使えない」

という自分に愕然とし、
当時私は、学ぶことの痛みを
体感しておりました。

(人によっては、ですが)

■「比較をしてしまう」というのは
ついやってしまうことの一つでもあります。

もちろん、

自分で出し切った、やりきった、
そして自分で納得できるものに
仕上げることができた人、

あるいは

人は人、私は私、
強みはそれぞれ違う、

と割り切る事ができる人は
比較の世界とは別に生きることができ、

そんなにショックを受けることも
ないのかもしれません。

■しかし、とはいっても、

同じ文脈で歩む仲間の存在は
どうしても気になるもの。

昨年の私は

人材開発・組織開発のプロフェッショナルとして、
同じ道を志している仲間は
やっぱり気になりました。

遠くにいる先生や、
大先輩であれば別として、

同じ条件でスタートして、
そして同じ方向に進んでいる同期生。

それは

学び合う仲間であると同時に、
切磋琢磨し合う(ライバルではないが)同志であり、

他者の努力や成果に対して、
自らのそれを投影して、

「自分は頑張っている」と思えたり
「まだまだできることがあった」と反省する、

とても重要な指標でもあるように
思えます。

■そして、私のように

「自分のアウトプットは
なぜかくも貧弱なのか、、、」

と感じてしまう背景には、

そのような刺激を受ける
仲間と学ぶことで

素晴らしいアウトプットを
作成する仲間への『憧れ』と

「自分ももっとできたのでは」
という『期待』と

同時に、自分にはできそうもないという
『失望』が入り混じったような、

複雑な気持ちが
そこには生まれていたな、

、、、と感じたのでした。

■あるときにその感情、

「憧れと期待と失望が入り交じる」

という話を妻に吐露していたとき、
フィードバックをもらいました。

「でも、そこで凹むってことは、
自分もそうなれる・なりたいという期待が
あるっていうことだよね」

、、、と。

曰く、

自分と相手が別次元と思っていたら
凹むこともないし、
同時に努力しようとも思わない。

ゆえに、その感情はエネルギーとして
決して悪いことではないのでは?

というような話でした。

■、、、とつらつらと
心情を吐露するように
言葉を重ねてしまいましたが、

そんなことを思い出しつつ、
昨日の授業に参加していました。

1年前と違うのは

・(質はともかく)プロジェクトを終え
論文を書き終えたこと。

・”痛みを伴う学び”を経て、
そこから学んだ皆のやり方を、
TTP(徹底的にパクる)ことをすることで、
自らの引き出しを拡張することができた経験があること

・よって、あの凹みの経験が
自らの血肉になったという確信があること

が当時と今の違いかもしれません。

■改めて思うことは

他者との学びは
実にインパクトが大きいということ。

そして、その学びの中にある痛み、

「憧れ+期待+失望」

が入り混じったような感情は

「自らの可能性」

に繋がっていくものだということ。

■自分を含め、
何かを学ぶことは
大変なことや葛藤もありますが、

【「憧れ+期待+失望 =可能性」という方程式】

があるという仮説のもと、

学びの痛みを喜びながら
日々歩みを重ねたいものだ、

そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

絶望してはいけない。
だが、もし絶望してしまったら、
絶望の中、進み続けるのだ。

エドマンド・バーク
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