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2278号 2020年5月16日

今この時代は、誰もがみんな、勝てる時代になっている(でも条件付き)

(本日のお話 3756字/読了時間5分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日、金曜日は5件のアポイント。

オンラインだと、アポイントの間も
10分ぐらいでどんどん人にお会いできていいですね。

自分の顔が映ると気になるので、
いつも「セルフビューを非表示」にしています。

(同じように気になる人は、やってみてください。
 ZOOMでより相手の方に集中できます)



■さて、本日のお話です。

ここ最近のメルマガでは
「生産性」をテーマに書かせて頂きました。


実際、今の在宅勤務の流れで、
”時間の使い方”に大きな差が出てきていて、
同時にそれがこれからもっと大きな差になるので
とても大切なテーマだと思っています。


先日行った

『オンライン座談会 アフターコロナで求められる人材とは?』

のディスカッションでも、

”受け身型で、状況対応型の仕事ばかりしてきた人は、
 いよいよ淘汰が始まるだろう”

という意見が、人事の方達から多数出ていました。
(そして私も同じように思っています)



一方、見方を変えると
今こそが飛躍のチャンスとも感じます。

ゆえに、私の押し付けかもしれませんが
特に何かしたい、何者かになっていきたいという方、
自分の未来に対して、自分の可能性に対して期待をする方は


”今がどうであれ、自らに 
大々的に投資をしていく時期である"


と思っています。


今日はその理由について、
私が個人的に思うところを
皆様にご共有させていただければと思います。


タイトルは、



【今この時代は、誰もがみんな、勝てる時代になっている(でも条件付き)】



それでは、どうぞ。






■のっけから話がタイトルが逸れるようですが、
少し、私の学生時代のお話をさせてください。

私は、北九州市立大学 文学部 人間関係学科という、
よくわからない(?)学部に進学しました。

ご興味は無いかと思いますが(汗)
一応背景をお伝えすると

・学費の面から国公立がよい
・でも「心理学」を扱っているところ
・学生時代サボリすぎていたので、偏差値が高すぎない(汗)

という観点で探してみて、

ちょうどお手頃な大学があり
地元愛知からわざわざ九州へいき
学生時代を過ごしました。



■実際に「心理学」という学問の蓋を開けてみると、
”トラウマからの脱却”や、”カウンセリング(うつの治療)”など、
「症状を改善する」というものが心理学の主流であったため、

「想像よりも重たい学問なのだ、、、」と言うことで
結局、私が専攻したの「生涯スポーツ」なるものでした。
(お恥ずかしいことに、全然何をやったか覚えておりません。。。)


■ただ唯一印象に残っているのが、卒論の話。

非常に稚拙で、言うのも恥ずかしいのですが、
『ビジネスとスポーツでの成功者の共通点は何か?』
なるテーマでいろんな自伝やら本やらを読んで
まとめた記憶があります。

ちなみにその共通点とは、

・目標志向
・日々の積み重ね
・周りの助けを得る力
・そして能力・才能

のような話になった記憶がありますが、
時を経て改めて考えてみると、思うことがあります。


■それが、本日のテーマの、

スポーツの世界とビジネスの世界を比較して考えた時
見方によっては、


『受験やスポーツ上のキャリアに比べて
 比較的、誰もが勝てるのがビジネス上のキャリア』


と思うのです。

(競合相手を殴り倒し、業界トップを取る、というビジネスではなく、
 自分がより良い生き方を実現しようとする
 「ビジネス上のキャリアの成功」という意味で、です)



■よく言われることですが、

「スポーツはゼロサム・ゲーム」

です。

受験は誰かが合格すれば、その分誰かが合格できなくなりますし、
スポーツも誰か優勝すれば、誰かは優勝できなくなります。
(まあ、極々当たり前の話ですね)


学生時代は、スポーツやら受験やら
ゼロサムが基本ルールであるため、どうしても
「勝った負けた」という世界で自分を評価せざるを得なくなります。


かつ”才能”や、”時間の期限”により
受験やスポーツでは頭角を表せず、
その影響もありスクールカーストの下に埋もれ、
そして自尊心を失い、自分の才能に悲観する、
ということもあるかと。


(私も、身長が極めて低かった中学時代
 ハンドボール部では、背番号が一番ビリで、試合にもでられず、
 常に自尊心が低く、コンプレックスを感じていました)



■しかしながら、

「社会に出て、より良いキャリアを築く」

ことがゴールとなると、ルールが変わります。

キャリアのゲームの特徴は大きく3つだと思います。
そしてそれは。ビジネスのルールと違います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<キャリアのゲームの3つのルール>

1,自分が好きなフィールドで戦える

2,試合のような勝ち負けがない
 (ゼロサムではない。あの人も自分も勝てる)

3,基本、時間なリミットが公式にない
 (寿命などはありますが、長期戦&蓄積型がいける)

(※紀藤の解釈です)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

というイメージ。




■例えば、キャリアのゲームで、
唯一、目的があるとすると

「お金を稼ぐ」

ことでしょう。
(ビジネスなので)

そして、そのための最もポピュラーな方法は、
「組織に所属して働く」ことかと思います。

出来ることも大きく、
社会への影響も大きく、
出世や昇進というルールで勝つことが出来る人は、
その道で駆け上がれば良いと思います。



■ただ、もう少し抽象度を高めると、
「お金を稼ぐ」ための多くのその他の手法と
プラットフォームが沢山でてきています。


基本的に

「誰かがお金を払ってでもほしいという価値」
を自分が持っており、
それを伝える伝達手段を
時間を掛けたとしても構築できれば


” (スポーツや受験のように) 誰かが勝ったからといって、
 自分が負けると言う構造はない”


のがキャリアとなります。



■これを難しいか、難しくないか、
という判断は、その人の価値観になりますが、

私(紀藤)は、

「受験やスポーツの勝ち負けより、
 難易度は低いのではないか」

と思うのです。

それは、繰り返しますが、
”競技の質”が違うからです。


先程お伝えした、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<キャリアのゲームのルール>

1,自分が好きなフィールドで戦えること

2,試合のような勝ち負けがないこと
 (ゼロサムではない。あの人も自分も勝てる)

3,基本、時間なリミットが公式にはない
 (寿命などはありますが、長期戦&蓄積型)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

は、その気になって取り組めば、
誰もに勝利のチケットが渡されている競技ではないか、

と私は(あくまでも個人的にですが)
思っております。




■私はマラソンを趣味として行いますが

「キャリアのゲーム」は
この「マラソン」に似ています。

誰かが勝った負けたではなく、
あくまでも自分の中の過去・現在・未来の時間軸の中で、
着実に積み重ねれば伸びていく、
より速く、遠くに行けるようになる
という種目であるのが特徴です。

そこに年齢や、敏捷性や、才能の差は、
他のスポーツに比べてあまりありません。

そこが非常に魅力的なのです。



■「キャリアのゲーム」も
特にこれから近しいルールになるとも思えます。


”組織の中で出世する”がメインルールであり、
ここで昇進できなかったら自分の未来は無い、
と言う文脈で世の中が回っているとき
課長になるための戦争のような時代は、
「もうここで終わりだ」となる時代もあったかもしれません。



■しかしながら、
今回のコロナの動きで加速している流れは
最近の日経新聞でも掲載された

・富士通のジョブ型人事制度への移行
・カルビーの成果主義への移行

に代表されるような

・ジョブ型・成果主義の流れ
・副業解禁の流れ
・働き方改革

などの「個人の価値を問う」流れです。


そして同時に、

・クラウドワークス
・ランサーズ、
・ビザスク
・UVERの運転手

などギグワークのプラットフォームの登場の流れ。

これも「個人の価値を問う」流れです。


アメリカでは既に50%になっている
個人事業主という働き方も、
日本でもさほど珍しくなくなってくる時代に
近づいている兆候のように思います。




■そしてそれは、
「ある条件を満たした人」にとっては
大いなるチャンスだと思うのです。

(特にこのちょっと暑苦しいメルマガを
 読んでいただいているような方はそう)


先ほどもお伝えした通り
”キャリアを構築する”とは

「誰かがお金を払ってでも欲しいと思う価値を提供する自分になる」

がメインルールです。

そしてそのために、
今はあらゆる分野が実は開かれています。
綺麗事ではなく、真面目に、

1,自分の”強み”を知り
2,自分の”情熱”を知り、
3,世の中の”ニーズ”を知る

ことを真剣に探求し続けて、
それが、教育でも、歌でも、
介護でも、保育でも、投資でもどんな分野でも、


『持続的に蓄積するかのごとく
 自分の時間と労力を真剣に投資し続ける』


ことを決意すれば、

その投資は蓄積していくので、
市場で1位にはなれなくとも、
「自分で食べていく、稼いでいく」ことは
価値として世に提供できるのであろう、

と思います。



■そしてそれはみんな、
独立しましょう、とかでなく、

「自分がどんな価値を提供できるのか」
(そしてしたいのか)

を、全ての社会人が問われている機会が今であると、
私は思っております。



■そして、そのことを真剣に考え、
自らを育てようと今思える人こそが
これから必要とされる人材になる、

と私は確信しております。


もちろん、100%そうとも言えない
厳しい業界、環境、制約条件があることは承知ですが、
それでもなお、今の社会は


(真剣なる自己探求と、継続的に時間と労力を投資する覚悟があれば)
「誰もが勝てるゲームの中にいる」


そう思っているし、そう信じたい、
(そして私自身そう言い聞かせたい)

そのように思っている次第です。


少し極端な意見であることは承知ですが、
希望もある時代だ、ということで
そんなお話をお伝えさせて頂きました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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<本日の名言>

ただ傍観して、不平を言ってはいけません。
あなたがたは「誰か」が行動を起こすのを待っているのでしょうか。
行動を起こさなければならないのは、まさに、あなたがた自身です。

ワンガリ・マータイ(ケニアの環境保護活動家/1940-2011)

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