1杯52,000円のコーヒー店に入り、世界の広さを知った話
								(本日のお話 2556字/読了時間3分)
 
 ■こんにちは。紀藤です。
 
 昨日は1件のアポイント。
 
 またシェアハウスを
 運営している経営者の友人と
 ランチ&お茶会でした。
 
 この経営者の友人と私の、
 個人的な思い出話なのですが、
 15年前、”シェアハウス”という言葉も
 ほとんど知られていなかった時代に、
 その友人と、+4人で荻窪の6LDKのシェアハウスに
 一緒に住んでいたことがあります。
 
 当時お互いサラリーマンをしていましたが
 10数年の時はやはり環境を変えるもの。
 
 それぞれ、
 私(紀藤)は、教育の会社を、
 友人は、シェアハウスの会社を、
 別の友人は、イベント業の会社を立ち上げ、
 別々の道を歩んでいます。
 
 それでも、お互いにたまに集まり
 応援し合える仲間がいることに
 ありがたく感じております。
 
 もう10年したら、ますます変わるんだろうな。
 1日1日、大切にしたいと思いました。
 
 *
 
 
 さて、前置きが
 長くなってしまいましたが、
 本日のお話です。
 
 
 その友人と昨日、
 銀座のカフェでランチをして、
 その後、とあるコーヒー店に行きました。
 
 そこで起きた
 
 「パラダイムシフト」
 (=ものの見方の変容)
 
 のお話です。
 
 
 それではまいりましょう。
 
 
 タイトルは、
 
 
 【1杯52,000円のコーヒー店に入り、世界の広さを知った話】
 
 
 それでは、どうぞ。
 
 
 
 ■友人と銀座のカフェで、
 サラダランチとタコスランチを食べ、
 
 その後食後のコーヒーと
 デザートを食べて一呼吸していました。
 
 友人が、
 
 「時間、まだ大丈夫?
 久しぶりだから、もう少し話そうか。
 近々コーヒー関連の新事業をやろうと思っているし、
 その話もしたいし!」
 
 といい、それを受け私は、
 
 「そうだね、じゃあ、
 どこかカフェでも行こうか!」
 
 となりました。
 
 
 
 ■友人曰く、
 
 「そういえば、友人からお勧めしてもらった
 銀座に有名なコーヒー屋さんがあるんだよね。
 そこに行ってみたかったんだよね」
 
 「へー、いいね、そこにいこうか」
 
 と、そこに足を運ぶことに。
 
 
 お店はギンザシックスという
 新しい商業ビルの、
 
 『GRAND CRU CAF GINZA(グラン クリュ カフェ ギンザ)』
 https://ginza6.tokyo/shops/1241
 
 というコーヒーショップです。
 
 
 13階の最上階にいき、
 そしてお店の前にいきます。
 
 お店は、スタバなどとちょっと違う雰囲気。
 高級バーかホテルのロイヤルスイートのような
 厳かで気品ある雰囲気が漂っています。
 
 シワシワのジャケットを
 来ていた自分を呪いつつ、
 
 「2人です」
 
 というと、
 ビシッとスーツを着こなした
 お店のスタッフの方がこういいます。
 
 「ありがとうございます。
 ちなみに、当店のご利用は
 初めてでいらっしゃいますか?」
 
 はい、と答えると、
 
 「では最初に、
 当店のシステムをご紹介させていただきますね」
 
 と丁寧な説明が始まりました。
 
 
 、、、システム?
 コーヒー屋さんに、
 どんなシステムがあるのか?
 
 そう思いつつ説明を聞きました。
 
 
 
 
 ■曰く、どうやらそのコーヒー屋さんは、
 
 
 ・コーヒーハンターと呼ばれる人がいる。
 
 ・彼が世界で厳選した最高級の豆を選抜している
 
 ・酸化させずに最高の状態を保ち
 豆のそのままの美味しさを味わってほしい。
 
 ・結果、ボトルにワインのように豆を詰めて、
 豆を販売している(1ボトル5杯)
 
 ・ちなみに、ボトルキープは2週間
 
 
 というシステムで
 洗練されたコーヒーを
 お届けしている、とのこと。
 
 コーヒーのボトルキープなんて
 初めて聞いたよ、、、(汗)と思いながら。
 
 
 
 ■そして、ボトルごとの値段の一覧を見ると、
 
 
 一番リーズナブルなものは
 1ボトル1万円(1杯2,000円 )、
 
 一番高級なものは、
 1ボトル26万円(!)(1杯52,000円)
 
 
 という個人的には
 なかなかショッキングな価格が広がっており、
 
 「コーヒーの世界とは、
 かくも広いのか…」
 
 と目からウロコが落ちる思いなのでした。
 
 
 
 ■店内に入ると、
 ワインセラーのように
 ボトルが立ち並びます。
 
 コーヒーの説明も、
 ひと味もふた味も違います。
 
 「キャラメルのように香ばしい甘みの中に
 べっこう飴のような舌に残る濃厚さが絡み合い、、、」
 
 とか、
 
 「ベリーの酸味の中に、ナッツを思わせる
 フレーバーな香りが含まれ、、、」
 
 とか、
 
 「ミルクチョコレートのアロマと、
 ハチミツのような濃密な甘さがまじりあい
 複雑な表情を見せてくれる、、、」
 
 みたいな、
 
 情緒的な表現と比喩のコンビネーションで、
 目に見えぬ価値を増強しているようです。
 
 
 
 ■そんなこんなで、
 とりあえず1杯一番リーズナブルな
 コロンビアのあるコーヒーを頼み、
 
 ボトルをあけたボーイらしき方から
 「どうです?閉じ込められた香ばしい匂いがしませんか」
 と微笑みを携えながら問われ、
 
 口にしてみると、
 
 「ん?なんだか薄くね?」とか、
 
 「ベリーと言われればベリーの気もするけど、
 ミルクチョコレートと言われれば、そんな気もする…」
 
 と自分の貧乏舌を改めて認識するともに、
 ちょっとした異世界の覗いた気がしたのでした。
 
 
 
 ■さて、これらの体験から
 気づいたこと、学んだこと。
 
 それは大きく、2つです。
 
 
 1つ目は、
 
 『「知らない世界がある」という視野の広がり』
 
 です。
 
 
 これはコーヒーもそうですが、
 そこに来ているお客様の面々。
 
 普段自分が接することが
 明らかになさそうな人がいる。
 
 かなり若くして成功したであろう
 スタートアップ系の社長風の人。
 芸能系風の人もいる。
 
 
 いい悪いではなく、
 
 「ああ、自分(紀藤)が生きている世界は
 見ている世界は、ごくごく一部なんだな」
 
 と気付かされます。
 
 自分の視野が拡がる気がして、
 実に興味深いな、と思ったのです。
 
 
 
 ■そして2つ目が、
 
 
 『「事柄の解像度を高めて見ること」の価値』
 
 
 です。
 
 
 スタバ、ドトール、セブンカフェ、、、、
 コーヒーは多くの人にとって
 馴染みがあるものです。
 
 でも、その馴染みがあるコーヒーでも、
 その細かな違いを意識している人が
 どれくらいいるのでしょうか。
 
 (少なくとも、私は全然
 意識していない派でありました。
 というか今もそうですけど)
 
 
 たとえば、全部
 
 「本日のおすすめコーヒーは◯◯です」
 「じゃ、それで」
 
 でおしまい、みたいに。
 
 それはそれで何の問題もないのですが、
 同じ風景でも、ちょっとした違いを
 知識と体験として知っておくと、
 日常の面白みも、ちょっとだけ拡がるようにも思うのです。
 
 
 
 ■例えば、最近知ったこと。
 
 (コーヒー好きの人、
 当たり前じゃん!と言われないでください)
 
 同じコーヒーの「コロンビア」でも、
 
 ・コロンビア
 (コロンビアで取れたものの平均)
 
 ・コロンビア ピコクリストパル
 (ピコクリストパル地方で取れたもの)
 
 と種類が微妙に違うのです。
 
 そして、後者のほうが
 100gあたり100円くらいちがうのですが、
 
 私の貧乏舌でも明らかに味が微妙に違って
 後者の方が美味しい、と感じたのでした。
 
 
 
 ■別に私たちの毎日は、
 「芸能人格付ランキング」ではないので
 その違いがわかるからエラいとか、スゴいとか、
 そういうものではありません。
 
 でも、普段接しているコーヒーにも、
 
 「1杯52,000円とされる
 世界があるのだ」
 
 ということを知り、
 
 普段飲んでいるコーヒーと
 何がどう違うのかを興味を持つメガネを持てば
 それはそれで、世界の拡がりを感じられ、
 日々のコーヒーの見方も、ちょこっと変わるし、
 選択も増えて面白いのでは、とも思ったのです。
 
 (ちなみにその上で、私は
 セブンカフェが好きです。安いし、美味しいし)
 
 
 
 ■、、、ということで
 つらつら書いてしまいましたが、
 まとめると銀座の高級コーヒー店にて
 
 
 1、『「知らない世界がある」という視野の広がり』
 2、『「事柄の解像度を高めて見ること」の価値』
 
 
 を知ったというお話でした。
 
 
 ※ちなみにオチは、
 友人がランチをおごってくれたので
 
 「じゃあ、次のコーヒー屋さんは
 自分が出すね!」
 
 と言ったら、
 実はとランチ代の2倍の
 コーヒーの料金で愕然とした…
 
 という話でした(笑)
 
 人生、予測どおりには
 行かないものですね。
 
 
 最後までお読み頂き、ありがとうございました。
 本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
 
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 <本日の名言>
 
 私に分かっていることはといえば、
 私が何も知らないということだけだ。
 
 ソクラテス(ギリシアの哲学者/BC469-399)
 
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