メールマガジン バックナンバー

2744号 2021年8月26日

リーダー育成の原理原則 ~タフな経験&リフレクション~

(本日のお話 1913字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は2件の打ち合わせ。
その他、大学院関連の準備など。



さて、本日のお話です。

昨日に引き続き、
大学院の夏期集中講義ということで
「人材開発」の学びを深めております。

今日は
「管理職・リーダー育成」について

(私の復習を兼ねて)学びと気づきを、
ご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【リーダー育成の原理原則 ~タフな経験&リフレクション~】

それでは、どうぞ。

■管理職・リーダーをいかに育てるか?

どの組織でも、きっと大切な
管理職、リーダー。

どうすれば育つのか、、、

これは気になるテーマでは
ないでしょうか。

■実に様々な要素があり、

もちろん一言では説明できない
深いテーマです。

ただ、

「リーダー育成は
”砂場”から始まっている」

などと言われるように

「管理職になってから
(リーダー育成が)始まるものではない」

ことは間違いありません。

■管理職・リーダーには、

成果を出すための知識・スキルは
最低条件として必要でありますし、

それ以外にも、
人を巻き込み成果を出すために

・自分自身を理解する力

・他者とのコミットメントを作る力

・ネットワークを構築する力

という社会的な力も求められます。

では、それらが
一朝一夕で身につくか、というと、
決してそんなことはない…

というのは感覚的にも、
わかることではなかろうか、

と思うわけです。

■さて、そんな
管理職・リーダー育成。

その中でも、

「これだけは外せない!」

といえるキーワードがあります。

■それが

<1)タフな経験>

<2)リフレクション>

です。

一言でまとめると
『経験学習』です。

以前もお伝えしましたが、

リーダーバージョンということで、
改めてお伝えしていきたいと思います。

■まず、

<1)タフな経験>

について。



McCall(1988)が
米国の6つの主要企業の
成功している経営幹部191名を対象に、

「何が自分のマネジメントに
影響を与えたか?」

と質問をし、分析したところ、

・新規事業などゼロからの立ち上げ
・悲惨な部門、業務の事態改善・再構築

という事業戦略に従がるタフな修羅場経験が、
「当人の劇的なリーダーシップ発達に繋がった」
という報告を出しています。

”一皮むける経験”とも言いますが、

<1)タフな経験>

をすること、

このことがリーダーを育てます。

(ちなみに、”事業戦略に繋がる”
タフな経験が大事…とのことです)

■次に、

<2)リフレクション>

について。



アメリカの哲学者デューイが、
今から100年以上前に、

”人は能動的に環境に働きかけ、経験を積む。

そしてその経験に対して、
リフレクション(反省的思考)をすることで
人は知を形成する”

と語ったことから、
「経験の大切さ」が認知されました。

そして、その哲学の考え方が
今ではビジネスにも導入され

「職場における学習」や
「リーダーシップ開発」の考えにも、
繋がってきています。

■リーダー育成には、

「タフな経験」&「リフレクション」。

このリーダー育成に繋がるアクションを
より促進させるために

”適切な助言者を設ける
(コーチング、メンターなど)

”360度フィードバックを定期的に受ける
(上司・部下・同僚から)

ことを重ねることで、

より質の高いリフレクションが実現されます。

自分のことを、
より客観的に理解でき、

良いところも改善点も含めて
自分自身のことを振り返る機会になり、

結果、自らを
生まれ変わらせ続けることができる。

そこには痛みも伴うこともしばしばです。

■私も研修で関わらせて頂き、

現場のマネジャーの方は、
本当にご苦労されているな…

とよくよく思います。

業務過多のプレッシャー。

プレマネのバランス。

上と下からの板挟み。

目標達成への不安。

・経験をしたとて、
振り返りをする場がない、

とか、

・自分一人で抱え込んで
突破口が見つからない、

という話も聞きます。

「1on1をしろって言うけど、
自分の話は誰が聞いてくれるんだ」

という声なき声も聞こえます。

■それらの悩みや課題について、

管理職だけに責任を求めるのではなく、
組織の仕組みとして、
成長するための場や機会を設けること。

<1)タフな経験>

<2)リフレクション>

これらの機会を設け続けることで、
”自らを生まれ変わらせていく”ことを、

仕組みとして作り上げること。

このことが、
管理職・リーダー育成のために、
とても重要な要素であろう、

改めてそのように思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

==========================
<本日の名言>

失敗の原因を素直に認識し、
「これは非常にいい体験だった。尊い教訓になった」
というところまで心を開く人は、
後日進歩し成長する人だと思います。

松下幸之助(松下電器創業者/1894-1989)

==========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す