メールマガジン バックナンバー

2818号 2021年11月8日

本が1000冊があっても、覚えているのはごくわずか

(本日のお話 1538字/読了時間2分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日の日曜日は午前中、家族で散歩。

午後は読書と、大学院の課題、
ならびに研修の企画でした。



さて、本日のお話です。

またまた勉強ネタで恐縮です。

大学院でいくつかの授業を受けていて、
また、日々本を読む中で

”「使える学び」にするための条件”

について、思うことがありました。

今日はそんなお話について
気付きを皆様にご共有させて
いただければと思います。

それでは参りましょう。

タイトルは、

【本が1000冊があっても、覚えているのはごくわずか】

それでは、どうぞ。

■冒頭から話がそれますが、

オンライン会議をしていると、
相手の背景が気になったりしますね。

「今オフィスですか」とか
「ご自宅からですか」とか、

その人の生活の匂いは人の性でしょうか、
何となく気になってしまうものです。

■そんなことが影響してでしょうか。

少し前に、知人から
オンラインミーティングの際に、

「紀藤さんの後ろの本棚、
本いっぱいが並んでいますよね。
全部読んでいるんですか?」

と聞かれたことがありました。

■「いや、積ん読のもの結構あります」

と答える私。

しかし知人は、興味深そうに
突っ込んで聞いてきました。

「ちなみに、その中で
”自分のものになっている”って本
どれくらいですか?」

、、、と。

■ちょっと、ギクリとしました。

そして、実際に
後ろの本棚を振り返って、
しばし考えてみました。

多分本は500冊くらいは並んでいます。
電子書籍も含めると1000冊くらいはありそう。

じゃあ、自分のものになっているのは、
(少なくとも熱く語れる)のはどれだろう、、、。

うーん、と悩みます。

『7つの習慣』
『組織開発の探求』
『OKR』
『影響力の武器』
『嫌われる勇気』
『U理論入門』
『成功の実現』

、、、そして、思いました。

「かなり、少なくね?」

と。

■本棚に並んでいるもののうちで、
自分のものになっている、なんて言えるのは
もしかすると20冊くらいかも

、、、と思ってしまいました。

もしかしたら、
もっと少ないかもしれません。

■別に、全部自分のものに
なっていなければいけない、
なんてルールはありません。

でも本のタイトルを見て、

”書かれている内容に関連して
まとまって語れるレベル"

とか

”何度も読んでいて、
内容をある程度記憶している”

でないと、使える知識とか、
自分の血肉になっている、

とまではいえないようにも思います。

「この一冊で学んだことは
”傾聴”、ですかね」

とか貧困なボキャブラリーでしか
語れない学びだとしたら、
それは学んでないと近しいのでは

とも私は思うわけです。

(自戒を込めて、ですが)

■1冊1つのメッセージがあれば
十分という考えもわかります。

しかし、

”濃厚で骨太な本からも
意外とわずかなことしか
学んでいないこともある”

ことのほうが、実は多いのでは、
と私は自分を振り返り、
(少しだけ)反省をしたのでした。

■思うに

”「使える学び」にするための条件”

を一つ言葉にするならば、

『自分のフィルターを通じて
何度もアウトプットをする』

ことに尽きると思います。

読書の目的が

・情報を知る、
・視野を拡げる、
・きっかけを得る
・その時楽しむ

などであれば、流し読みもよいですし、
そんな学びも大いにありだと思います。

■、、、しかし、
「これぞ!」という本を見つけたら、

・何度何度も漆塗りのように
繰り返し自分に刷り込む

・内容を数時間語れるレベルで
何度も自分に落とし込む

というように、

インプットから語れるレベルに
アウトプットをして自分のものにする

というのは、自分のものにする学びの上で
効果的なことなのであろう、と思います。

■一冊の本、特に濃厚な本は
著者が膨大な時間をかけて書いたものであり、

本当に読み解こうとすると
1時間で語れるはずもありません。

「7つの習慣よみました」といっても、
「えっと、第3の習慣、なんでしたっけ?」

というレベルでは、自分のものにしている、
とは言えません。

■でも実際のところ、

【 本が1000冊があっても、覚えているのはごくわずか 】

なもの。

であるならば、

思い出せないものを
いくつも無尽蔵に増やすのもよいですが、

一つの本を噛み砕いて、
自分の言葉で言い直して説明し
長期的に自分のものになる学びも増えるのでは、

とも思います。

■これぞという本は

地味なようでも、
何度も読み重ねる。

時に学びをノートにまとめたり
勉強会をしたりして、
自分のものにする。

そうやって自分が
熱く語れるものを少しずつ
増やしていきたい、

と思った次第です。

(とはいっても、読む本の量も
増やさないといけないんですけどね、、、
結論、「広げつつ、深める」なのでしょう)

学びの旅は、つづきます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

==========================
<本日の名言>

人生は、まるで十段変速自転車のようだ。
使わないギアばかりある。

チャールズ・シュルツ(米国の漫画家/スヌーピーの作者/1922-2000)

==========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す