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2872号 2022年1月1日

「新年の目標」を考えるための3つのポイント

(本日のお話 2546字/読了時間4分)

■あけましておめでとうございます。紀藤です。

元旦ですね。
2022年の始まりですね!
少しテンションが高めです。



さて、本日のお話です。

年のはじめといえば
「目標設定」ですね。

(年初から暑苦しくてスミマセン)

とはいえ、気持ちを新たに
再スタートできそうな気がするのが
まさに新年です。

ということで本日は
「目標」について皆さまに
お話をさせていただければと思います。

それではまいりましょう。

タイトルは、

【「新年の目標」を考えるための3つのポイント】

それでは、どうぞ。

■1年の始まりに思い出すのが

”一年でできることを過大評価する。
そして、十年でできることを過小評価する”
(アンソニー・ロビンス)

という言葉です。

年の始めは、

「あれもしたいこれもしたい!」

と色々と考えて、
もりもりな目標を掲げてみるものの、
1年は意外とあっという間です。

膨大なエネルギーで
1年で様々なことを成し遂げることも
可能かとは思いますが、

実際にそういう人ばかりかと言うと
必ずしもそうではないとも思います。

(私は無理するとガス欠になります、、、)

ゆえに、

「目標を立てるとしても
現実的に考える必要がある」

と思うわけです。

■では、どうすれば

現実的かつ、
イメージできる目標を立てることが
できるのでしょうか?

そんな中で
「目標設定」に役立ちそうな
考え方がありました。

そのお話をご紹介したいと思います。

以下、引用です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<目標を精緻化する3つのポイント>

1)『短期目標・中期目標・長期目標』にブレイクダウンする

2)『優先順位』をつけて、段階的に整理したり、複雑な目標を分割する

3)目標の性質によって、『成果目標・プロセス目標・ビジョン』の3種類に整理する

※引用:安斎 勇樹, 塩瀬 隆之『問いのデザイン -創造的対話のファシリテーション』学芸出版社
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのこと。

組織における問題解決のための
「目標の精緻化」の方法ですが、

そのまま私たち個人にも
置き換えることができるものです。

■以下、簡単に解説しますね。

まず、

1)『短期目標・中期目標・長期目標』にブレイクダウンする

です。

「ある期間でできることは
どこまでだろうか?」

を考えるということです。



新年あれもやろう、
これもやろうと想像を膨らませるのは
よいことかと思います。

自分が向かいたい方向を描かねば、
努力や活動の基準を決めることができません。

ただ、それが自分にとって
大きな目標であるならば、
3~5年の「長期目標」と考えます。

1年は、期間で言えば
「中期目標」くらい。

その期間の中で
現実的な目標を決める必要があります。



私の例で言えば

”3~5年(長期)で、
人材開発・組織開発の世界で先頭集団に立ち、
確固たる自信を持つこと”

と(大雑把にいうと)しています。

そのために1年(中期)で
何に集中するかといえば

”1年(中期)で、大学院にて
先行研究、理論などを学び、
自分の言葉で語れるようにする”

のが、現実的かと考える、

というイメージ。

■次に、

2)『優先順位』をつけて、段階的に整理したり、複雑な目標を分割する

です。

これは目標を決める際に、

”「理想的な目標達成の状態」から
「最低限これはクリアしたい状態」を
優先順位をつけて考える”

というお話です。



目標を立てるときは
欲張りになりがちです。

しかしいつでも、
理想的な目標達成を出来るかと言うと
そういうわけでもありません。

ゆえに、

「松」・・・理想的な目標
「竹」・・・現実的な目標
「梅」・・・最低限の目標

と分けて考えることで

”これだけは外せない目標”

等を明確にしましょう、
ということ。



私の例言えば、
個人の目標として

◯「松」・・・

・仕事:会社の売上高をXXXまで持っていく
・学び:大学院のプロジェクトを前倒しで仕上げる
理論などの学びを言語化してストックする
・趣味:100キロランニングは自己新記録
ピアノの発表会に出てミスなく弾く
・家族:3ヶ月に1度旅行に行く

としていますが
多分全部は無理です。

とすると

◯「梅」・・・
・学び:大学院のプロジェクトを前倒しで仕上げる
理論などの学びを言語化してストックする

がこの1年で押さえるべき、
「優先順位」となります。

■そして最後に、

3)目標の性質によって、『成果目標・プロセス目標・ビジョン』の3種類に整理する

です。

目標には、

・誰の目に見える結果(定量的なもの)
・内的変化などの結果(定性的なもの)

などの性質の違いがあります。

それを分けて考えることで
目標を精緻化していきます。



以下3つの性質で考えます。

◯「成果目標」・・・
設定した期間において、
最終的に到達したい個人な組織の状態や
最終的に生み出したい成果物の要件や質を規定したもの。

◯「プロセス目標」・・・
成果目標にたどり着くまでに、
問題状況の当事者たちに
・どのような気付きや学習が生まれると望ましいか、
・当事者たちの間にどのようなコミュニケーションが生まれると望ましいか、
・どのような関係性を重視したいか、
などプロセスにおいて重視したい目標。

◯「ビジョン」・・・
成果目標・プロセス目標の達成の先に、
どの様な状態を目指すのかを考えることで
プロセス目標や成果目標の意義や
目指す方向性のコンセプトを言語化したもの

とのこと。



これも私の例で言えば、

1年の目標を

”1年(中期)で、大学院にて
先行研究、理論などを学び、
自分の言葉で語れるようにする”

とし、

理想的な目標(松)を

・仕事:会社の売上高をXXXまで持っていく
・学び:大学院のプロジェクトを前倒しで仕上げる
理論などの学びを言語化してストックする
・趣味:100キロランニングは自己新記録
ピアノの発表会に出てミスなく引く
・家族:3ヶ月に1度旅行に行く

としましたが、

それの状態をより細分化して
考えることができます。



例えば、

◯「成果目標」・・・

・理論や先行研究についてメルマガで週に3回配信する
・人事向け勉強会を合計20回実施する
・大学院のプロジェクトの対象組織の設定を2月までに
7月までに研修等介入を終えておく

◯「プロセス目標」・・・
・前倒しをして行う習慣が身についている
・大学院の仲間との交流が深くなり、学び合う関係ができている

◯「ビジョン」・・・
・3~5年(長期)で、
人材開発・組織開発の世界で先頭集団に立ち、
確固たる自信を持つこと(長期)

みたいになります。

■以上、

「目標設定(=目標の精緻化)の
3つのポイント」

のお話でございました。

目標は正直立てなくても
毎日は進んでいきます。

考えるのは
時間も労力も意志力も必要で、
ちょっと面倒くさいです。

そんな中、
一つの方法としてですが、

今回ご紹介させていただいた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<目標を精緻化する3つのポイント>

1)『短期目標・中期目標・長期目標』にブレイクダウンする

2)『優先順位』をつけて、段階的に整理したり、複雑な目標を分割する

3)目標の性質によって、『成果目標・プロセス目標・ビジョン』の3種類に整理する

※引用:安斎 勇樹, 塩瀬 隆之『問いのデザイン -創造的対話のファシリテーション』学芸出版社
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

も一つの参考にしてみると、

「自分がどんな1年にしていきたいのか?」

を現実的かつ、
やっていこうと思える目標に
することができるかと思います。

新年のスタート、
ますます頑張っていきたいですね。

それでは、よいお正月をお過ごしくださいませ!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

「時」の歩みは三重である。
未来はためらいつつ近づき
現在は矢のように速く飛び去り、
過去は永久に静かに立っている。

シラー(ドイツの思想家/1759-1805)

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