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2972号 2022年4月11日

「戦略的思考ワークショップ」からの学び(前編)~”正しい問題”を特定せよ~

(本日のお話 1888文字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

さて、早速ですが本日のお話です。

土曜日に、現在通っている
立教大学大学院にて

「戦略的思考ワークショップ」

という特別講義が行われましたが
その内容がとても印象的で、素晴らしいものでした。

かつ多くの人にとっても
有用なものだな、と感じましたので、

本日はそのお話について、
感想も含めて、皆さまにご共有させて
いただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは、

【「戦略的思考ワークショップ」からの学び(前編) ~”正しい問題”を特定せよ~】

それでは、どうぞ。

■「戦略的」という枕詞がついただけで、

「あ、ごめんなさい、ムリです、、、汗」

と反射的に思ってしまうくらい、
ちょっと苦手意識がある私。

思いつきと勢いと、
それに伴う行動量でなんとか
ほとんど生きてきたように思っている
自分にとっては少し距離のある言葉でした。

、、、がせっかく大学院で
無料特別講座として受講ができる、

かつ、その内容も、

世界のリーダー育成のための
戦略的思考教育を専門とするスローン教授の
元で学ばれた先生が実施いただけるとのことで、

苦手意識を克服する
チャンスかもしれない、ということで、
参加をさせていただきました。

■結果からお伝えすると、

「よくいわれる”戦略”という言葉と
全くイメージが違っていた」

という最初の驚きと同時に、

『自分の枠組みから、外に出る』
(Out of Box)

という経験でございました。

、、、なんのこっちゃ??

とのことかと思いますので、
これからその心をお伝えしたいと思います。

■まず、

戦略を教えるこの道の大家
ジュリア・スローン教授(Dr. Julia Sloan)

”「戦略」の3要素モデル”

として、

・戦略的思考(Strategic Thinking)

・戦略的計画(Policy Making/立案、Strategic Planning)

・戦略的実行(Strategic implementation)

の3つを提唱しました。

※詳細はこちら↓↓
『Learning to Think Strategically (English Edition)』
https://www.amazon.co.jp/dp/B07T2F4JGQ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Y0H991JMK4MHTFB6JCVA

■私の解釈では、

”行くべきゴールが既に決まっていて
そこにたどり着くために、
効率的に最短距離をいくためにどうすればよいか?”
(戦略的計画)

が「一般的な戦略」と
認知されているように感じます。

あるいは、

”行くべきゴールに対して
何をどのように実行すればよいか”

という戦略的実行などもそう。

・どうすれば、ゴールに向かって
最短距離でいけるのか?

・どうすれば、競合との戦いに
上手に勝つことができるのか?

そんな問いから始まり
頭の良さそうなビジネスモデルの分析手法を駆使して、

「こうすればいける!」

と考えることが
いわゆる「戦略」と捉えられているかもしれません。

■、、、しかし、これには、
「考えられていないことがある」
とスローン教授はいうそうです。

それは、

『そのゴールは目指すべきゴールなのか?』

という根本的な問いです。

■私の好きな『7つの習慣』にて
コヴィー博士がこう言いました。

”もし、はしごを掛け違えていれば
一段ずつ昇るごとに間違った場所により早く近づくだけである”

、、、と。

例えば、

社会で出世しよう、
たくさんのお金を稼ごう、と頑張って
いわゆる「成功のはしご」を駆け上ってきた。

しかし、ふと振り返ると
家族関係はボロボロで、孤独で寂しく、
果たしてこれは成功だったのか、、、

と振り返る、みたいなお話。

■要は、

”何をゴールとするか”

という設定をそもそも
じっくり考えていないと

・「課題を持っているか?」
(Do I have a problem?)

ではなく

・「”正しい”課題を持っているか?」
(Do I have ”the right” problem?)

この部分が超重要であり、

しかしながら
98%の戦略はこの正しい課題かどうかを、
特定できずに先に進んでしまう、

と言います。

■そして

この”正しい課題か?”を考えることが、
まさに

『戦略的思考』

なのです。

言ってみたら、
「なーんだ、そんなことか」で
終わりそうですが、

「正しい課題」を特定することが
難しい理由があるのです。

それが

1)効率的ではない

(=見えない答えを探すのには時間がかかる。
非効率的であるし、論理的でもない。

特定のプロセスに従えば、
必ずみつかる公式があるものでもない。

しかし、ビジネスの現場では
とにかく前に進むべしという圧力がかかり、
腰を据えて考えることができない)

2)自分の枠組みに囚われてしまう

(=課題を考える人自身の
「自分の枠組み」にどうしても囚われてしまう。

自分、あるいはチーム文化を反映した思考に
囚われて、ぐるぐる同じところを回ってしまい、

”違った角度からの視点”で
物事を考えることができない)

という点なのです。

■では、どうすれば

「戦略的思考」をできるようになるのか?

そのための手法が

『ホットシート』

と言われるものなのになります。

これがまた面白かったのですが
少し長くなりましたので、
このお話は明日に続けたいと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

==========================
<本日の名言>

もし、はしごを掛け違えていれば
一段ずつ昇るごとに間違った場所により早く近づくだけである。

スティーブン・R・コヴィー

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