メールマガジン バックナンバー

今週の一冊『正直不動産』

今週の一冊『正直不動産』

3209号 2022年12月4日

(本日のお話 2098字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は、午前は論文の執筆。

午後からはある製造業の労働組合の皆様への
ストレングス・ファインダー研修の実施でした。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、
お勧めの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、
ちょっと趣向を変えて、

=========================

『正直不動産』

大谷アキラ (著), 夏原武 (著), 水野光博 (著) /ビックコミックス


=========================

でございます。

■少し前にFacebook上で、
不動産関連の仕事をしている友人が

「不動産について勉強をする上で
ものすごくおすすめの入門書」

と紹介されていました。

■ドラマ化もされ
山Pこと、山下智久さんが主演をされていた
何となく知っていましたが、

実際に内容も
どのような話か知らず、

「ふーん、また新しいドラマやってるのね」

くらいで、横目で見ておりました。
そのドラマの原作となったコミックです。

■、、、がこの本(漫画)
いざ読み始めてみると、

”めちゃくちゃ勉強になる”

のです。

私、家は持っておらず
賃貸で家族3人ぐらしをしています。

ただ思ってみれば、

「人の生活の拠点=家(不動産)」

なわけです。

誰もが家にすまざるをえないので、
生まれてから今まで、必ずどこかで
誰もが“不動産”に何かしら関わって、
お世話になって生きてきています。

■例えば、
不動産絡みの自分の半生を思い返せば
(大した話ではないですが)

愛知県岡崎市の
一軒家の実家があり

九州で大学生一人暮らしを始めた
マンションがあり、

房飲食チェーンで正社員勤務し、
借り上げの社宅があり、
(店舗異動の日は、荷物と一緒に自分も運ばれる)

そして、退職後、半年ほど
親戚の家に居候となった都営住宅があり、

20代後半に友人と共で契約した
シェアハウスで住んでいた荻窪の一軒家があり、

その後、結婚してすみ始めた
UR賃貸契約のマンションなどなど。

ここに至るまで
生活の中には必ず「不動産」がありました。

■そして環境が変わる時はだいたい

「◯◯不動産」

みたいなところに
お世話になるわけです。

内覧をして、
敷金・礼金・仲介手数料の説明を受け

一方、その背後に、
不動産オーナーの存在がいたり、
あるいは地主っぽい人の匂いがしていたり

”不動産業界には色々あるのだろうけど、
それが一体なんなのかわからない”

という感想を持っていました。

そして、そういった情報ほど、
気になるし、知りたくなります。

業界の普通の話こそ
外からみたら異質な世界であり、
「へー、そうなってるんだ、、、」と学びになることも少なくありません。

■そして今回ご紹介の作品は

”不動産業界の裏側を
ぶっちゃけてしまうストーリー”

です。

作品の内容は
このように紹介されています。
以下引用いたします。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

不動産業界の闇を曝け出す皮肉喜劇!!

営業に必要なこと以外、客に見せも教えもしないーー

そんな不動産業界に前代未聞の爆弾が、いま炸裂する!!
登坂不動産のエース営業マン・永瀬財地は
嘘を厭わぬ口八丁で売り上げNO.1を叩き出す凄腕だった。

だが、とある地鎮祭で石碑を壊して以来、
嘘が上手くつけなくなってしまった…!!

千三つと言われる海千山千の不動産業界で
かつての成績が一気に低下する中、
永瀬は、嘘が上手くつけない正直営業で苦戦するが…!?

不動産屋の裏側を全部ぶっちゃけちゃうニュー・ヒーロー、誕生。

※Amazon『正直不動産』本の紹介より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

とのこと。

■ただ不動産業界の話を
真面目に聞かされるだけであれば
勉強のようで面白くはありません。

ただ漫画のストーリーにのせることで
当然わかりやすくなります。
そして面白いです。

この話では、敏腕営業マンが

”石碑を壊したことで
嘘をつけなくなる呪い(!)にかかる”

という奇想天外な状況設定により(笑)

お客さん(賃貸や売買の希望者)に対して
「あはは!この契約、ほぼ詐欺ですよ」とつい言ってしまう、
(そして時に売れなくなる)

というシーンの連発が繰り広げられます。

■そしてそのエピソードに絡めて、

・不動産契約の現状
・不動産オーナーの事情
・施工業者との関係、欠陥住宅
・法的に危険な契約、注意すべき契約

などの情報が物語の中に組み込まれていきます。

これまでの賃貸契約の時に感じていた疑問を含め
興味深く知識を得ることもできる作品なのでした。

■「営業」というのは
(不動産業界だけではありませんが)

“営業と顧客の情報格差”を利用して
売上を立てようとする場合も少なくありません。

私も営業を長らくしているので、わかります。

確かに売上をあげるためには、
時に出す情報を選ぶことも大事なのかもしれません。
でも、必要なことを言わず、あるいは表面的な契約で
長く良好な関係が築けるかというと、そういうわけでもない、とも思います。

この作品のもう一つのテーマの「正直」というのも、
人々が求めている一つの価値観のようにも思えましたし、
私は共感いたしました。

■ということで、
これから賃貸の契約をする、
家を買う、売るなど考えていて

そういった情報を集めるのが
あまり得意ではない私(紀藤)のような方には
特にオススメです。

不動産業界の営業の立場から見える、
”抑えるべきポイント”が理解できます。

また単純に正直ものがバカを見ない、
そんな世界観に引かれる人にも
おすすめの作品だな、と思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

==========================
<今週の一冊>

『正直不動産』

大谷アキラ (著), 夏原武 (著), 水野光博 (著) /ビックコミックス
==========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す