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2729号 2021年8月11日

「リーダーシップを開発する」ための6つの実践方法(その3)~ネットワーキング~

(本日のお話 2453字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。
また大学院の仲間との打ち合わせ。
また8キロのランニングでした。



さて、本日のお話です。

引き続き、

『LEADERSHIP DEVELOPMENT:A REVIEW IN CONTEXT』
(リーダーシップ開発:文脈の中での見直し)
デイビッド・V・デイ

の論文から、学びと気づきを
ご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【「リーダーシップを開発する」ための6つの実践方法(その3)】

それでは、どうぞ。

■「リーダーシップを開発する
一般的な、でも有望な実践方法があるよ」

と、ペンシルバニア大学の
デイビッド・V・デイは、
以下の6つを述べていました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【リーダーシップを開発する有望な実践方法】

1)360度フィードバック

2)コーチング

3)メンタリング

4)ネットワーキング

5)仕事の割り当て(ジョブアサイメント)

6)アクション・ラーニング

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして、昨日まで

1)~3)をご紹介してまいりました。

※過去バックナンバーはこちら↓↓
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3931815/

、、、ということで、
今日は続きまして、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
4)ネットワーキング
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

のお話をご紹介できればと思います。

■「ネットワーキング」。

いわゆる、

”人とのつながりを創る”

ことですね。

この実践方法の特徴は、

・概要:違った領域の他者と繋がること
・効果:より良い問題解決ができる、誰の助けを借りられるかを学ぶ
・強み:組織を構築できる

とまとめられています。

■たしかに、想像してみると、

「部門や会社を越えて、
様々な人と繋がっている人」



”自分の視点だけが正解ではないことを
感じさせられる機会に多く触れている”

とも言えます。

特定の業界・組織・同じ人とばかり
話をしていると、

営業なら営業的思考
開発なら開発的思考
人事なら人事的思考

によってしまうもの。

しかし、”つながり”により

「様々なものの見方や知識」を
獲得する機会を手に入れている”

とも言えるのでしょう。

『「何を」「どのように知っているか」を
視点と知識の幅を拡大できる』

上で、ネットワーキングは有効と
言えるでしょう。

■同時に「ネットワーキング」は

リーダーシップにも
影響をもたらします。

1人ですべて
自己完結できるリーダーは、
果たして「リーダー」と呼べるのか?

というと、疑問が残ります。

「1人ではできないことを、
誰かの力を借りて行うこと」

がリーダーという表現もあるように、
誰かの力を使えてこそのリーダーです。

■そんなときに

”つながりが身近な一部だけ。
直下のメンバーだけというリーダー”

と、

”部門や、ときに会社すら越えて、
様々な解決策を持っているリーダー”

では、選択肢が変わってくるはず。

リーダーがチームにとって
より良い問題解決をし、成果を生み出すために
「ネットワーキング」は重要な要素なのです、

繰り返しますが、

『問題解決のために「誰を知っているか」』

は、とっても大事です。

■加えて、ある研究によると、

「ネットワーク(つながり)」

に関して、興味深いお話が
紹介されています。

以下、論文より引用。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一般的に「メンタリングの関係」が
”3年から6年”であるのに対し、そして
(Kram, 1985)、

一般的に「コーチングの関係」が
”6ヶ月程度”であるのに対し
(Levinson, 1996)、

「仲間の関係」は、
”20年または30年のキャリア全体”に及ぶことがある
(Kram & Isabella, 1985)

という研究結果がある。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのこと。

■これは「つながりの持続性」について
言及しています。

すなわち、

”「横のつながり(同僚や仲間)」は
長続きする”

というお話。

公式のメンター、コーチのつながりでなく
非公式の横のつながりは長持ちするのです。

そして、そのつながりは、
何かあった際に「これ、どう思う?」
「何かいい情報ない?」という

”有益な情報へのアクセス”

を可能にする資産になります。

ゆえに、

『問題解決のために「誰を知っているか」』

は、価値を創造するための
重要な資源なのです。

■また他にも、

「ネットワーキングから得られる
個人のメリット」

として、こんな話もあります。。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
”組織の公式な構造を超えられるような種類の
ネットワークを構築したマネジャーは、

特に他のネットワークの人々と
重複しない結びつきを形成したときに、

情報や企業家精神の機会という点で
最も恩恵を受ける可能性が高い (Burt, 1992)”
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのこと。

つまり、組織において、

「部門以外の人とつながって、
しかもそれが独特なつながりを持つマネジャーは

情報を得たり、
精神的成長などのメリットがある」

と言いことでしょう。

■”ソーシャル・キャピタル”(社会関係資本)

という言葉があり、

まさに

「誰を知っているか」
「力になってくれる人がどれほどいるか」は

有形・無形の資本になるという話ですが、

ネットワーキングは、
ソーシャル・キャピタルをを作るための、
主要な手段といわれています。

そういった意味で、

これらのネットワーキングを
意図的に創ることは重要、

と言えるでしょう。

例えば、組織内でも、

1)インフォーマルな「横のつながり」を意図して創る

2)マネジャーが部門を越えた関係を意図して築く

ことは、組織の問題解決にも、
個人の成長にもプラスになります。

■また個人でも同じです。

例えば、私はこれまで
中小企業でずっと働いていて、

”部門を超えたつながり”というほど
広く繋がる機会はありませんでしたが、

それでも、

「ネットワークの力」

はまざまざと感じます。

一緒に働いた人はもとより、

コーチングスクールの仲間でも
そして今は大学院でも、
濃密な時間を過ごした人は、

何かの縁が生まれます。

そのつながりにより、
情報や、そして精神的刺激を、
たくさんもらっています。

ネットワーキング。
意識して、つながりを作ること。

大切にしていきたいものですね。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

人は、その視野の範囲でしか成長できない。

ジョン・パウエル(イギリス出身の作曲家/1963-)

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