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3262号 2023年1月27日

山中教授のランニング話から学ぶ ー成長の秘訣は「M化」することー

(本日のお話 2653字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は管理職の皆様への
ストレングス・ファインダーを活用した
チームマネジメントをテーマにした研修の実施でした。

また、15キロのランニング。



さて、本日のお話です。

今年5月に参加する
「野辺山ウルトラマラソン(100キロ)」に向けて
ちょっとずつ準備を始めております。

ふと自分のランニング履歴を見返すと
自分では結構走っているつもりでも
実は、毎月60~80キロくらいの走行距離でした。

これはランナーの中では
決して多い方ではありません。

ちゃんとデータを活用しながら
自分の練習量も測っていこう、と思うこの頃であります。



その中で、先日読んでいた
ランニング雑誌の記事が
多いに刺激になりました。

今日はそのお話についての学びを、
皆様にご共有させていただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは

【山中教授のランニング話から学ぶ ー成長の秘訣は「M化」することー】

それでは、どうぞ。

■月刊ランナーズ3月号の
対談の見出しに、こうありました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
新春対談 山中伸弥×弓削田真理子

「研究もマラソンも、
限界を決めなければ実現できる」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

なんとも、アツい見出しです。

”限界を決めなければ実現できる”。

年齢やら経験などで
自分で限界を決めがちなこの頃、
真っ直ぐで、元気をもらえる言葉です。

■さて、

こちらの対談は

・京都大学iPS細胞研究所名誉所長である
山中伸弥教授と

・フルマラソンマスターズ(60-64歳)
世界記録保持者の弓削田真理子氏が

ランニングについて
持論などを語り合う内容となっています。

ちなみに、

山中教授はもうすぐ60歳を迎える中、
大変多忙な中でも月間300キロを走っているとのこと。

そして、弓削田氏は
60歳以上の女性史上初の
フルマラソンサブスリーの達成者
(=3時間以内で感想すること)

という偉業を成し遂げられているお二方です。

■そのお二人の対談で
こんなお話がされていました。

内容は

「地道な努力」

についてです。

以下、引用させていただきます。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~
弓削田
「きちんと工夫すると
若いときの自分に勝てるのがマラソンですよね。

私も50代から練習会で
スピード走をするようになると記録が伸びました」

山中
「その通りですね。最初は年1,2回フルマラソンに
出ていたのですが、どんどん記録が伸びて、
やはり努力すると報われるんだなと実感しました。

地道にやることが大切というのは、
研究に通じるものがあるものの、
研究はそんなに頻繁には報われないですから、
走るのが楽しくなりました」

※ランナーズ 3月号 p,9
~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■そうなのです、

「地道に努力をする」

そして、ちゃんと工夫する。

そうすると
”必ず”報われるのが
マラソンというものである、

といいます。

また、これは私の意見ですが、
マラソンは過去の自分を比較するので、

才能などは他のスポーツに比べて
影響がなく楽しむことができます。

(格闘技など競技相手がいると、
どうしても、才能や体格の差が影響します)

■そして、
続いてこんな話がされていました。

内容は、

「全力で追い込む」

ことについてです。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~

山中
「ジョギングだけでなく、
週1回は早いスピードで
週1回は長い距離を走っています。
明日もロング走をする予定です」

弓削田
「私の考えと同じですね。
週1回は全力で追い込む。
ベストを出したときは真夏に1km×10~15本していました。
先生のメンタルならできそうです」

山中
「弓削田さんのように1km×10本を1人でやる根性はないので、
私は1km×3本を必死のパッチで4分10秒ぐらいでやっています」

弓削田さん
「3本だとちょっと・・・。」

山中
「少ないですか(笑)」

※ランナーズ 3月号 p,10
~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■この対話の内容から
見て取れること。

一言、お二方共に、

「基本、自分を追い込んでいる」

ことです。

そのスタンスは
正しい比喩ではないかもしれませんが
自分をいじめ抜くという意味で、

「M的なものすら感じる」

と思えてきます。

(追い込んでる、
追い込んでる、
でもこれでタイムが伸びる!
もっと追い込もう!みたいな)

全力で追い込むこと。

その反動としての成長がある。

このことは
成長の原則とも言える、
大切なことのようにも思えます。

■私事で恐縮ですが、
この話はとても共感できます。

例えばランニングで言えば、

ゆるゆると走っていても
やはり成長はないのです。

私は2017年に自己ベストで
フルマラソンは3時間21分を
出したときがあったのですが、

その時期、仕事の状況から
月間100キロくらいしか走ることは
できなかったのですが、

とはいえ、

・毎回全力で走り込む
・回復したら休まずにすぐ走り、
自らを追い込む

ことをやっていたな、
と思い出します。

足の筋肉や肺活量について追い込み、
(筋細胞を)破壊し、
超回復を繰り返す。

(走るときは、うおーとか、
はあはあ、いいながら走っていた気がします)

でも、それで
短期間でタイムを伸ばすことが
できました。

■話が飛ぶようですが、
大学院の学びもそうかもしれません。

へっぽこ学生ではありますが、

これまで読むことなどなかった論文や、

そこからの学びを自分の中に
継続して言葉にしようとすること、

そして期限内に
修士論文に相当するものを
なんとか終わらせようとしたことは

”自分を追い込んで
その反動で成長する”

という事象であったな、

とも感じます。

■もちろん「成長」だけが
全てではありません。

それでもたしかに、
「成長欲求」は人が持つ
大切な欲求の一つです。

ちょっとかしこまった話をすると
アルダーファー(1972)によると、

人の欲求には

1,生存欲求(Existence)
2,関係欲求(Relatedness)
3,成長欲求(Growth)

があるそうです。
そして人はそれを満たすために努力するそうです。

そう、
人はやっぱり成長したいし、
成長で喜びを感じることができる
生き物なのだと思います。

■そして、
その「成長」のための登り方の一つが

「地道に努力する」
「全力で追い込む」

ことであり、

それは

”人間の本能に
あえて逆境することを好んで行う”

という意味で、

『成長の秘訣とはM化すること』

とも言えるのではなかろうか、

そんな事を思った次第。

先日久しぶりに
4分20秒くらいで3キロ走りましたが、
ヘロヘロになって

「ああ、最近はランニングでは
追い込んでなかったのだな」

と自らのMぶりが弱くなっていると思ったので
自戒を込めて言い聞かせたいと思いました。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

決断とは、目的を見失わない
決心の維持にほかならない。

ドワイト・アイゼンハワー

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