メールマガジン バックナンバー

3269号 2023年2月4日

「スーパービジョン」の意味と意義

(本日のお話 2240字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は1件のコンサルティング(受ける方)。

また午後からは以前から
親しくさせていただいている
人材開発の会社の皆さんとのミーティングでした。

夕方は保育園の懇談会でした。



さて、本日のお話です。

引き続き、
キャリアコンサルタントのテキストを
ゆるゆると読み進めております。

現在、読んでいるところが

職業能力開発施策を巡る動向
職業能力開発基本計画
公的職業訓練
教育訓練給付制度

などなどですが
漢字だらけで読むのが億劫になっております。

ゆえにメルマガにすると
極めてつまらなさそうであるため
このパートの学びの共有は割愛したいと思います(苦笑)。

今日は違う切り口で

キャリアコンサルタントの
実践者の育成に関わるキーワード、

『スーパービジョン』

について、
学びをご共有させていただきたいと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【「スーパービジョン」の意味と意義】

それでは、どうぞ。

■キャリアコンサルタントの
倫理と行動の中に、

『スーパービジョン』
(supervision)

という言葉があります。

この言葉の意味は

super=「上位の」「~を超えた」
vision=「見渡すこと」「洞察」

の2つからなるものです。

つまり、

・上位者の視点
・自分を超えた洞察

これを得ることが
キャリアコンサルタントとして
大事ですよ、というわけですね。

■思えば、
私が学んだ経験がある

個人に対して実施する
パーソナルコーチングでも、

チームや組織に関わる
システムコーチングでも、

同じでした。

学びのプロセスの中にはいつも
「スーパービジョン」が含まれていました。

■ちなみに、

コーチングの場合の
スーパービジョンは何をするかというと、

まず、
自分が実施したセッションを録音し、
逐語録をとります。

そしてそれを、スーパーバイザー
(=スーパービジョンを与える指導者)
に共有します。

そして、それぞれのシーンを
詳細に見ていくのです。

(自分がセッションをしているので
見るのは結構、恥ずかしいです)

■そして、一つずつ深ぼっていくのです。

「あのとき、クライアントは
どのような心情だったと思う?」

「それはなぜそう言えるのか?」

という”状況の見立て”。

あるいは、

「あのとき、あなたはなぜ
あの質問を投げかけたのか?」

「クライアントへの
対応の仕方は他に考えられるものは
なかっただろうか?」

という”対応の仕方”。

これらを

本人自身が見えていない視点での
問いを投げかけたり

指導や助言を与えたりするのです。

そして、時には、
目に見える言動だけではなく、

その行動を起こしている、
スーパーバイジー(指導を受けるもの)本人の

・思い込みや信念
・不安や恐れ

などにも、手を突っ込んで
深い部分をかき回すようなハードな関わりも
私の場合はありました。

■私のささやかな経験ですが、

このような機会は
大きな成長の機会になったと思っています。

■さて、これを

「キャリアコンサルタントの
スーパービジョンの目的」

としたときに、
以下の3つが挙げられています

以下、紹介いたします。

***

<(1)「スーパービジョンの成長」を支援すること>

・実際のケースは、理論や技法の学習とは違い、予想通りにはいかない。
「知っている」と「分かる」は異なり、「分かる」と「できる」の間には
さらに大きな隔たりがある。これらを埋めるのがスーパービジョンである。

<(2)スーパーバイジーの成長を通じて、
「相談者のキャリア形成支援をより良いものとする」こと>

<(3)スーパーバイジーの成長と、相談者のキャリア形成支援を通じて、
「組織活性化を図る」こと>

・スーパーバイジー本人や相談者への支援を通じて、
組織への波及効果も期待できる

***

とのこと。

■なるほど、ですね。

文字にしてみると
少し無機質な感じもしてしまいますが
言われてみればそうです。

「キャリアを支援しようとする人」に対して
そのスキルを定期的に、

『スーパービジョン』

という形で、自らを省みる機会の提供をすれば、

当然、
支援者のレベルアップに繋がります。

それは関節的に、
相談者のキャリア支援にも繋がり、

そうした波及効果が
組織全体の風土にも影響してくるというのは、

想像できる気がします。

■と、こうした

真面目な回答だけなく、
「個人の成長」としてもそうです。

「知っている」と「分かる」
「分かる」と「できる」

この壁を埋めてくれる機会になりえます。

また私の話で恐縮ですが

私も10年ほど前から
自分の先を行く人から

コンサルティングや
コーチングを受けてきました。

なるほどと思うこともあれば、
それはどうだろう、と疑問に思うこともあります。
ゆえに、100%鵜呑みにするわけでもありません。

ただ、そうやって
「フィードバックを得る機会」があると

・自分の視点を増やしたり
・自分の迷いを見える化したり
・行動するための外圧をもらえる、

という効果が確かにあります。

そしてそれは成長につながるのです。

■ゆえに、
自分が歩んでいる道に対して

「自分の行動は
どう見えているのか?」

「何を変えれば
結果が変わるとおもうのか?」

こういった機会を設けることは
自分の成長について必要なことであり
うまく活用していくことも大事なのであろう、

そんなことを
スーパービジョンの話を見ながら、
思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

大事なのは間違いを認めすぐに修正することだ。
修正すると、2回目は1回目より格段に優れたものになることはよくある。

エリック・シュミット
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