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3423号 2023年7月8日

あなたを閉じ込めている「内なる竜」を退治せよ

(本日のお話 2984字/読了時間4分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
夜は大学院の授業のサポート。
また、8kmのランニングでした。



さて、本日のお話です。

先日で、約3ヶ月に亘って関わらせて頂いた
立教大学大学院 リーダーシップ開発コースの

『人材開発・組織開発実践論』

の授業が終了しました。

「何かが終わる瞬間」とは、

走り終えた達成感もあれば
少しの寂しさもあれば
新しい局面に繋がる期待もある、

複雑な想いが湧き上がります。

しかし、
学びは当然ながら、
人との繋がりも得られ、
大変貴重で、温かい時間でございました。

(LDC3期生の皆さま、ご一緒させていただき、
誠にありがとうございました!
これからもよろしくお願いします)



さて、そんな最後の授業で
テーマとなったのが、

”取り組みたいのに
それを阻んでしまう自らの内面”

を語り合うというものでした。

このお話が深く、
とても大事な気づきを与えてくれました。

ということでそのお話からの学びと気づきを、
皆様にご共有させていただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは

【あなたを閉じ込めている「内なる竜」を退治せよ】

それでは、どうぞ。

■人は、複雑です。

「こんなことがやりたい!」

と表面では思っていても、

直ぐにその行動をするかというと
意外と”しない”。。。

それは、

「やりたいのにやらない」につながる
「裏の目的」がある、

というわけです。

そして、

「表の目的」に対して
「裏の目的」が後ろから脚を掴む

そんななイメージで

なかなか前に進めない、
行動に起こせない、

ということが往々にしてあるようです。

■、、、と、ちょっと抽象的すぎました。

わかりやすくするためにとわかりづらいので
アオハルっぽい例えで考えてみます。

例えば、

・好きな子に告白したい
もっと深い関係になりたい(=表の目的)


・でも可能性がゼロになるのが怖い。
関係が友達のような状態でなくなるのも怖い。。。
(ゆえに可能性を残しておきたいし、今のままでいたい)(=裏の目的)


・だから決断を迫る告白をしない(=実際に取る行動)

という感じでしょうか。

昔ちょっと売れた高橋由美子の
『友達でいいから』by南くんの恋人の主題歌
の歌詞を思い出します。

(わかるかな笑)

つまり、

・好きな人に告白して近づきたい
(=表の目的)

・今の関係を壊したくない
(=裏の目的)

という表と裏の綱引きがあって、
その上で行動を選ぶわけです。

これは、

・営業でクロージングを迫れない、とか
・優しくしたいのに厳しくしてしまう、とか

あらゆる行動に表と裏の目的が混在します。

■このような内面の状態を

『免疫マップ』

という言葉で表したのが

著書「なぜ人と組織は変われないのか」であり
ロバート・キーガン博士がそのメカニズムを
明らかにしました。

■さて、そんな風に、

”人は「変わりたい」といいながら
「変わらないこと」を望む”

という矛盾した生き物です。

しかし、

そのメカニズムを理解し、
解き明かすことで
前に進むヒントも得られる可能性があるもの。

そのキーワードの一つが

・「エッジ(心理的な抵抗感)」
(=踏み出すことで今と違う状態になることの恐れ。

・「強固な固定観念」
(=こうあるべき、と考えてしまう自分の思考)

など。

、、、そんな話を
授業で聞いていたのでした。

■いやー、めっちゃある。

ありすぎて困る。。。

そう思いながら、授業を聞きつつ
自分のことも振り返っていました。

きっと皆様にも、
人間ですから、そうしたことが
何かしらあるはず。

■このことに関連して、
あるお話を思い出しました。

著書『リーダーシップの旅』に
書かれていた、

<内なる竜>

というお話です。

以下、引用させていただきます。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<内なる竜を退治する>

神話学者J・キャンベルは、
ジャーナリストのビル・モイヤーとの対談で
とても深遠な言葉を残している。

「もしあなたのしている仕事が、
好きで選んだ仕事ならば、それが至福です。

しかし、あなたがある仕事をしたいのに
『駄目だ、とてもできっこない』と思っているとしたら、
それはあなたを閉じ込めている竜ですよ」
(飛田英雄訳『神話の力』早川書房、1992年)



西洋の神話や物語に出てくる竜は、
私たちの自我を縛り付けている事実そのもの。

究極的には、私たちのない内面にあって
私たちを押さえつけている自我の象徴だと
キャンベルは言う。



また、西洋の竜は「貪欲」の象徴でもある。

秘密の洞穴にいて、
黄金や捕まえてきた美女といった宝物を
見張っているからだ。

「竜は宝物をどう扱っていいのか分からず、
竜にとっては、美女もあまり意味はもたない。

しかし、ただ持っていたいから持とうとし、
ひたすら失わないだけのために番をしている」

私たちの欲しがっているもの、
信じようと思うもの。

私たちが可能だと思うこと、
愛すると決めたもの、

私たちは自分は絶対に
こういう人間だと思っているもの、

それが自我だ。

だが、あまりにもちっぽけな自我は、
私たちを釘付けにする。

社会や組織から与えられたものが、
自分にとっての生きがいの中核となり、

さらに人生そのものになってしまうと、
私たちの心の叫び、
「内なる声」を聞くことができなくなる。

※引用:野田稔、金井壽宏(2007)『リーダーシップの旅 ー見えないものを見るー』
光文社新書、P148ー149
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

■、、、、。

刺さりすぎて、

書き写しながら、染み入りすぎて、
しばし言葉を失ってしまいました。。。

”私たちの欲しがっているもの、
信じようと思うもの。

私たちが可能だと思うこと、
愛すると決めたもの、

私たちは自分は絶対に
こういう人間だと思っているもの、

それが自我だ。”

「自我」とは自分を縛り付けているもの。

まさに、先述の『免疫マップ』の
”こうあるべき、こうすべき”という
固定観念にも通ずる話に聞こえます。

しかし、そういった自分の囚われが

自分の「内面の声」を見えなくし、
前に進むことを阻んでしまう。。。

大変、深く、
大切なメッセージのように思えます。

■、、、では、どうずれば

<内なる竜(自我、囚われ>を
退治することができるのか?

このことについて、
本著書の続きではこう述べています。

引き続き、引用いたします。

”冒険譚の英雄は竜(=自我の殻)を打ち破り、
退治することによって世界に生気を与える。

世界に生命をもたらす唯一の道は、

『私たちが自分自身にとっての
生命のありかをみつけ、
自分がいきいきと生きること』

だと、キャンベルは説く”

■「自分自身にとっての生命のありか」。

抽象的な表現ですが、思うに、

”自分が守っている自我以上に、
本当に大事なこと”

であり、それは

・何を残したいのか
・何に真に喜びを感じるのか
・どういった自分でありたいのか。

月並みですが、
一人ひとりの内側にある
”ミッション”を見つけようとすることが

脚を掴む固定回念を越えて
自分を前に進ませてくれる指針や力になるのかもしれない、

そんな事を思ったのでした。

■歳を重ねるごとに、

”守りたいもの”と思ってしまうものも増えて、
恐れや不安がよく顔を出します。

でも、

人生はまだまだ続くし、
そうした守っている自分は
自分自身のエネルギーも低めてしまうと、
私も振り返り感じます。

怖いことも恐れもあるけれど、

次々に生まれてくる<内なる竜>を見つめつつ、
退治していく旅路を歩みたいものだ、

そんな事を感じた次第でございます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

天才の秘密は、子どもの時の精神を
大人になっても持ち続けるということだ。
つまり、それは自分の情熱を失わないということである。

オルダス・ハクスリー
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