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2716号 2021年7月29日

チームの力を考える(9)~チームの多様性(ダイバーシティ)を考える~

(本日のお話 2532字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は管理職向けの研修。
その他打ち合わせなど。



さて、本日のお話です。

今日も引き続き、
「チームの力を考える」のコーナーを
お届けしてまいります。

何処まで続くのやら
自分でもわかっておりませんが(汗)

お伝えしたいことが
枯渇するまで放出していきたいと思います。

それでは早速まいりましょう。

タイトルは、

【チームの力を考える(9)~チームの多様性(ダイバーシティ)を考える~】

それでは、どうぞ。

■ダイバーシティ。

実に頻繁に使われる言葉ですね。

耳にしたことがない人は
おそらくいないのではないか、
とすら思います。

そして昨日のお話でも、

「メンバー選びの法則/最小多様性の原理」
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3920125/

とのことで、

チームの多様性、
つまり「ダイバーシティ」は、
チームの成果に大きな影響を与える、

なんてお話をお伝えしました。

■今日は、注目のキーワードである

この「ダイバーシティ」を
更に深く掘ってみたいと思います。

ちなみに、
「ダイバーシティの影響」とは
一体どのようなものがあるのでしょうか?

その答えとして、
以下のような影響があると、
言われています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

<ダイバーシティの影響>

1,創造性の向上

2,多様な市場ニーズへ対応できる

3,国際化への対応

4,コンフリクトの増長

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

■つまり、多様性が増すことで

・「創造性」という
成果に直結するであろう要素も伸びますし、

・多様な視点が持ち込まれることで
「多様な市場ニーズへの対応」という
マーケティング的なプラスの影響も得られる。

・加えて、社会的な見られ方への影響もあり
「国際化への対応」などもできる、

等々、メリットが多分にある。

一方、色んな視点・考え方が増えるので、

”コンフリクト(対立・軋轢など)も
起こりやすくなる”

という側面も併せ持ちます。

■まあ、言われてみたら当たり前、
なのですが、結構大事なのですよね。

*

私も研修プログラムを作るとき
「多様な考え方って大事!」と毎度思います。

例えば自分だけで作って、

「いいのできたなあ!」
と思っていても、

妻に見てもらうと(普通の感覚)
「ちょっと暑苦しい」

と言われたり、

姉に意見を聞くと(やる気モリモリでない)
「ちょっと押し付けがましい」

と言われたり、

他の参加者を集めてデモを行ってみると
「ちょっと論理が飛躍したと感じた」

とフィードバックをいただく等

、、、などなど(汗)

その違った視点から
大いに気付きがあるものです。

■そこから思うことは

「自分はこれで納得できる!」
と思っても、

他者に伝えようとすると、
必ず「ズレ」が生じるということ。

それはよく言われるように

”自分と他者は、
違う感性・考え方を持っているから”

であり、

『自分が良いと思うものが、
他者が良いと思うわけではない』

からでしょう。

これは私だけではなく、

皆さまも経験から
感じられていることではないでしょうか。

■よって、繰り返しになりますが
「ダイバーシティ」というのは、

・創造性の向上

・多様な市場ニーズへの対応

にもプラスの影響がある、
ということですね。

■では、そんなダイバーシティを
以下に意図して創り上げていくのか?

単純に、女性が少ないから
女性を増やそう!

という考えだけではなく、

ダイバーシティを考えるときには、
一つ、理論的なフレームワークから
考えると便利です。

以下、

”ダイバーシティの
理論的なフレームワーク”

についてご紹介。

これによると、
ダイバーシティには

1)表層的ダイバーシティ
2)深層的ダイバーシティ

の2つがある、

とされています。

以下、簡単にご紹介です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<ダイバーシティの理論的なフレームワーク>

1)『表層的ダイバーシティ』

…デモグラフィックに関する要因の
ダイバーシティのこと

(※デモグラフィックとは?
性別、年齢、居住地域、国籍、人種、
所得、職業、家族構成など、人口統計学的な属性の総称)

(例えば・・・
「女性管理職比率を増やす」
「外国籍の社員を増やす」
「様々な年齢の人を採用する」など)

2)『深層的ダイバーシティ』

…心理的要因のダイバーシティのこと

(※心理的要因とは
性格、価値観、職務態度など)

(例えば・・・
「分析が得意な人と、関係づくりが得意な人」
「質を重視する価値観と、量を重視する価値観」
「会社にポジティブな態度な人、ネガティブな態度の人」)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■さて、いかがでしょうか。

こんな風に切り分けて見ると、

今世間で言われている
ダイバーシティとは

「表層的ダイバーシティに
寄っている」

とも言えそうです。

しかし、ダイバーシティとは

”必ずしも表層的な
ダイバーシティだけではない”

わけです。

■例えば、人種が
生物学的な区分としての

ネグロイド(黒人)、
コーカソイド(白人)、
モンゴロイド(黄人)、

などの違いがあったとして。
(表層的ダイバーシティは”ある”)

しかし、生まれ育った国、
受けた影響が「日本」だったならば

”人種は黒人だけど
考え方は「日本人」”

とも言えるわけです。
(深層的ダイバーシティは”ない”)

■でも人種は黒人という人を
チームに入れて

「ダイバーシティを実現した」

と言えるかというと、
必ずしもそうではないかもしれない。

もしかすると、

ずっと海外で育った
帰国子女の日本人のほうが
深層的なダイバーシティということで

「創造性」
「多様な市場のニーズ」

に繋がりうるかもしれない
とも言えそうです。

(なんだかオリンピックも含めて
旬なテーマのようにも感じますね)

■、、、と色々お伝えしましたが、

「ダイバーシティ」には
様々なプラスの影響力があります。

ゆえに、ぜひ多様性、
ダイバーシティーの影響力を

チームに、組織に
活かしていきたいものですね。

※(補足)ちなみに。

ダイバーシティの側面の
「コンフリクトの増長を抑える」には、

”「派閥を作らない」=
「ダイバーシティを広くとる」”

ことがポイントです。

すなわち、

AかBか、ではなく、
AかBかCかDかEかFか、とすれば、

派閥は生まれづらくなり、
コンフリクトの激しさも減るかと。

このことを、
『フォルトライン(断層線)』を薄める
と呼びます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

ものごとを正しく見るには、たった一つのやり方しかない。
ものごとの全体を見ることだ。

ジョン・ラスキン(イギリスの思想家/1819-1900)
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