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『新 コーチングが人を活かす』

今週の一冊『新 コーチングが人を活かす』

2439号 2020年10月25日

(本日のお話 2269字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、
朝10時から19時まで、
終日オンラインのセミナーに参加。

その後22時から研修企画の打ち合わせ。
その他読書などでした。



さて、本日のお話です。

最近、コーチングについて
導入事例、プロセスを含めて
改めてガッツリまとめてみようという、
密かなプロジェクトが始まっています。


そして、そんな流れで自分の中の知識を
改めて言語化する上でも、
「世の中のコーチング本」を大量に買って
読み漁っております。


(Amazonで調べると
”コーチング”というキーワードで
6000冊以上出てきます。。。
もはや読みきれない、、、)



ただ面白いもので一言で
「コーチング」と言っても

基本的なアプローチは同じで
内容も80%くらい同じだとしても、
著書によって強調するポイントが違ったりします。

行動してこそ、という人もいれば
自分の内面が大事だ、というのもあったり。

”その流派のこだわり”

のようなものが見えて、
非常に面白いのです。


前置きが長くなっておりますが、

本というのは、少なくとも
著者が自分の人生で得てきた知識を

「ああでもない、こうでもない。。。」

と思索を重ねながら、
また出版の編集者の方と、

「どうしたら売れるだろうか?」
「どうしたら読者が満足するだろうか?」

と喧々諤々と話し合いをし
その上で抽出されたものが一冊の本です。


ゆえに、本から学ぶことは実に多いな、
体験を言語化できる良いツールだな、、、

そんなことを思っている
今日この頃でございます。





さて、そんなこんなで
前置きが長くなりましたが、
本日のお話です。

毎週日曜日はオススメの一冊をご紹介する、
今週の一冊のコーナー。


コーチング本を読み漁った中で、

「コーチングを学ぶなら、
まずこの本をおすすめしたい!」

という一冊をご紹介できればと思います。

タイトルは、

=========================

『新 コーチングが人を活かす』
鈴木 義幸(著)



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です。



■どこかで聞いた話。


”ストレスの多くは人にまつわるものであり
悩みの90%以上が「人間関係に由来」する”


なんて言われたりします。

(情報源がどこだったか忘れましたが、、、
『嫌われる勇気』でもそんなこと言われていましたね)



■そして、コーチングの技術とは

「人と人の気持ちを通わせて、
お互いの可能性にフォーカスする
コミュニケーションの技術」

と言い換えられます。

つまり、

”良好なコミュニケーションを取るには
どうしたらよいか?”

についてコミュニケーションの技術やあり方を、
皆で研究してきたというのが、

「集合知としてのコーチングの知見」

であると、私は考えています。



■ちなみに、
「コーチングの技術」とは主に、

1)傾聴
2)承認
3)質問
4)フィードバック
5)行動と学びを促す

などの技法です。

上記はだいたいコーチングの基礎。

ただ、これらはよくよく見てみると

”やっている人は当たり前にやっている
コミュニケーションの技術”

であるとも言えます。



■ただ、やはり人には個性があって、
無意識に、

・相手の”表情から気持ちを読む”のが上手い

・相手に、”考えさせる質問”をするのが上手

・相手の”話を要約して信頼を獲得する”のが上手

・相手を”上手に承認してやる気にさせる”のが上手

など、その分野において、

人を育て伸ばす人が自然と使っている
”細かい聞き方テクニック”とか

人を育て伸ばす人が、
常に脳内言語として回している
”人と接する上でのあり方”

が、「個々人の中」で、
整理されていたりするのです。


ただ、それはわざわざ、
明かされていないだけで
確かに、存在するのです。



■それを明確に言語として
「集合知としてのコーチングの技法」

というカテゴリにして定義をしたのが、
例えば以下のような「技術」にになるわけです。


◯チャンク・ダウン(「具体的には?」と聞く)

◯スライド・アウト(「他には?」と横に広げて聞く)

◯沈黙を活用する(ゆっくり考えてください、と伝える)

◯受動的傾聴(相手と声やスピードのリズムを合わせる)

◯積極的傾聴(相手の話の繰り返し、言い換えなど)

◯効果的な質問(◯◯について、10点満点中何点ですか?など)

etc、、、


こうやって、言語化することで
道具箱から取り出して使えるように、

良質なコミュニケーションのために、
「何に意識すればよいか?」に目が行きます。

そして普段から意識できるようになると、
一部の人が感覚でやっていた


「相手の心を開くコミュニケーション」とか
「部下の力を引き出すコミュニケーション」などが


多くの人にも、手に入るというわけです。



■、、、と著書の話を
全然しておりませんでしたが、

今回ご紹介させていただいた


『新 コーチングが人を活かす』


の本は、そんなコーチングの中でも、
とてもオススメのエントリーモデルの本です。


日本で一番大きなコーチングのサービスや研修を
提供している会社である、
コーチエイの代表取締役社長が著者である
一冊です。



■色んなコーチング本がありますが、
この本では、以下のような特徴があります。


1)約60のスキルに分けて
一つ一つが役に立つ考え方・技法としてまとめられている

2)イラストがそれぞれあって
抽象的なコミュニケーションがテーマのものでも
イメージがしやすい

3)著者の事例×技術がシンプルにまとまっていて
大変読みやすい(本も短く凝縮されている)


というところです。



■コーチングとは
実に繊細な技術です。

正確に言えば、技術ではなく
「あり方」だったりします。


ゆえに技術だけ表面的に真似ても、
うまく行かない。

相手をコントロールしよう、
自分の都合のように動かしてやろう、
みたいな意図でコーチングを使っても
100%バレてしまうとか、

コーチングを通じて起こった
難しい体験や感性が関わる部分も
著者の語りたいことに、多分に含まれています。


ゆえに、

・「コーチング入門」として何が基本なの?

・コーチングの何を押さえれば、
まずはじめは(知識として)OKなの?

ということが、
なかなかわかりづらいのが、
コーチング本を読んでいて思ったのです。

(思いが入りすぎて主題が見えない、とか)


■ただ、今回ご紹介している一冊は
そのコーチングの

「基礎の礎」を

言葉にして落とし込んでくれているところに
非常に大きな価値を感じます。



■ということで、
今1on1やコーチングが
注目をされていますが、

・コーチングにご興味がある方、

あるいは、家庭でも仕事でも

・コミュニケーション力を高めたい方、

ぜひお手にとっていただくと
得られるものが多いのではないかな、

とも思います。

よろしければ、ぜひ。

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<今週の一冊>

『新 コーチングが人を活かす』
鈴木 義幸(著)



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