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『1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え』

今週の一冊『1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え』

2181号 2020年2月10日

(本日のお話 2543字/読了時間2分半)


■こんにちは。紀藤です。

さて、昨日土曜日は、
研修の準備、読書などでした。



また、先日ご案内しておりました
3/1(日)ストレングス・ファインダーのワークショップ、
引き続きオープンしております。

↓↓↓
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【ストレングス・ファインダー・ワークショップのご案内
~自らの「強み」を知り、好きで得意なことを、仕事と人生に活かす方法を学ぶ~】
 
▼日時:2020年3月1(日)10:00~17:00
▼場所:東京都中央区(八丁堀駅徒歩1分)
▼参加費:特別価格 14800円(税込) ※通常30,000円
※ストレングス・ファインダーの受講を事前に行っていただきます
 (別途費用がかかります/約5,850円)
  
▼お申込み:以下URLよりお申込みください。
https://forms.gle/oLYTPYbqYPTFrtYs8

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今回は部屋の関係で少人数なので、
濃密な時間が過ごせるかと思います。

ご興味がある方、ぜひお待ちしております!




さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、オススメの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え』

エリック・シュミット (著), ジョナサン・ローゼンバーグ (著),
アラン・イーグル (著), 櫻井 祐子 (翻訳)

https://www.amazon.co.jp/dp/4478107246/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_R6bqEbT73KYNN

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です。



■「一兆ドルコーチ」。


マネーな匂いのこのタイトル。
パンチがありますね。

このタイトルの所以は、
シリコンバレー界隈の有名会社の
(いわゆるアップル、グーグル、マイクロソフトなどですね)

名だたる有名人が、心より慕っていた
「ビル・キャンベル」という”伝説のコーチ”
について書かれた本です。

ビル氏は既に亡くなられており、
彼自身は目立ちたくない、というポリシーを貫いていたそうで、

この本に書かれていることは

「ビルのコーチングを受けた人物が、
 彼がどんな風に関わってきたのか」

をインタビューしてまとめた本、
でございます。



■ちなみに実際、この
「ビル氏」がサポートしたことで
シリコンバレーの会社に生み出された利益は、
会社の時価総額にして合計2兆ドルにゆうに達しているだろう、

とのことで、彼を尊敬する意味を持ち
「本人ではなく周りの人が」つけられた
タイトルだそうです。


またあのスティーブジョブスが多忙な中でも、
毎週「ビル」に時間をとってもらい、
コーチングを受けていたという逸話。


その他、ラリーペイジ(Google創業者)、
ジェフ・ベゾス(Amazon創業者)含め、
シェリル・サンドバーク(facebook初の女性役員)など、

彼のお葬式には、
シリコンバレーの猛者100名もが、
大切な友人を偲ぶように集まり、
こんなことは考えられない、

とシリコンバレー内に言わしめたそうです。

うん、すごい!
すごいぞ、ビル!


■さて、ではそんな
「伝説のコーチ」は、
一体どんなことをやっていたのか。

詳しくは本編を読んで頂きたいですが、
私なりに解釈させていただくと、


『圧倒的な人間への愛情』、


この一言に尽きるように思いました。


(もちろん、この「人間への愛情」を軸として、
 ビル自身も超優秀な経営者でもあった、
 というバランスもあると思います)


■じゃあ、「人間への愛情」とは何か?

優しくて、いつも受け止めてくれて、
包み込むような愛情かといったら、

そういうわけでもなさそうです。


私が印象に残っている話は、
以下のような話でした。

ビルは、

・「このクソッタレめが」とよく悪態をつく。

・(相手に向かって指を口からスポンとぬいて)
 「何の音かわかるか? お前の頭をケツから引っぱリ出す音だ」
  という。

・彼のハグは、熊がまるで抱きつくような、
 荒々しいハグだった、と語る。

・「時間をとってバラの香りをかぐんだ。バラとは従業員だ」
 と仕事、プライベート関係なく人として見るように
 ビルは、従業員に教えていた。

・ビルは「部屋の中のゾウ」
 (本当は問題なのに見ないふりをしている問題)
 を引っ張り出して、政治的なやりとりも叩き出した。

・黙って、じっくりと相手の話を聞いた


などなど。



■細かいところはおいておくとして、
よくある「コーチング」の技法としては、

・黙って、じっくりと相手の話を聞く
・相手を、人として深い部分を見ようとする

みたいな話ですが、ビルの場合、
”乱暴な荒くれ者の中年のおっさん”
みたいなイメージが伝わってきます。


ただ、このビルの話から思ったのは、

1,問題と向き合い、逃げない勇気

2,真っ向から人とぶつかる事ができる強さ

3,心から人を受け止める愛情、

この3つを高いレベルで行っていることが、
細かい技法を超えた、「伝説コーチが伝説たる所以」
ではないか、と私は思いました。



■私もコーチングをやっていますが、

あるコーチの先輩が、

「しょぼいコーチとは、
 ”踏み込まないコーチ”である」

と言っていたのを思い出しました。


相手が自分自身で気づいている、いない関わらず、

その人の心の柔らかい部分に潜む”弱い部分”、
でも向き合わないと先に進めない部分は、
誰もが持っているものです。

そこをグサリと突き刺し、
自分自身で向き合うことを迫る。

それは時に痛みを伴います。
でも、、そうしなければ、
人は根っこから前に先に進めないし、
自分の殻を打ち破れない、ということもままある。


そういう意味で、
「迫れないコーチはプロではない」
とその先輩は言っていました。



■迫り方にもレベルや深さがあります。

というかそもそも、
相手に迫る事自体、とても勇気がいること。

それが深い部分であればあるほど、
相手をまるごと受け止める愛情がないと、
ただの傷つけになってしまうので、

相手への深い愛情がないと、迫れない。
強さも勇気もなければ迫れない。

迫ると、時に感情が爆発して、
泣いたり、怒ったり、
嫌われたりする可能性がある。
(辞めちゃったりするかもですし、、、)
そこにはリスクもあり、
踏み込むことを恐れてしまうものです。
私も、よくわかります。


■でも、それでも、
「相手への愛情を持とう」としたい。

それがたとえ仮のもの、
「愛情を持とうとする」レベルだったとしても、
相手のために相手に迫るということこそは、
目の前の相手に対する「誠実さ」だと思います。


私の話ですが、私もコーチングのときも、
いいづらい、めちゃくちゃいいづらいけど、

その人の今後の可能性を思うと
「言わなければ、、、」と腹を決めて、
顔を赤くしながらでも伝えたとき、

不思議と一番相手に受け取ってもらえた、
という経験は、やっぱり多いものです。


でも、相手に「愛情」を持てていないと、
ただの非難みたいになりかねないし、
やっぱりいつも怖いものです。



■この本から得られることは、
コーチングの流行りの技法ではありません。

『愛情と勇気を持ち、
 
 本人すら信じられていない可能性を、
 目覚めさせるきっかけを与える
 リーダーとしてのあり方』

であろうと思います。


ビルの人間としての大きさや
やり方は真似できずとも、
そのあり方の片鱗や、感じることは
きっとたくさんあるはず。

そんな事を考えさせられる一冊です。

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<今週の一冊>

『1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え』

エリック・シュミット (著), ジョナサン・ローゼンバーグ (著),
アラン・イーグル (著), 櫻井 祐子 (翻訳)

https://www.amazon.co.jp/dp/4478107246/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_R6bqEbT73KYNN

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