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2718号 2021年7月31日

チームの力を考える(11) ~チームビルディングに役立つ「場づくり」/会場レイアウトの工夫~

(本日のお話 1932字/読了時間2分半)

■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は2件のアポイント。
またオリンピックが面白いです。



さて、本日のお話です。

先日に引き続き、
「チームの力を考える」コーナー、
続けてまいりたいと思います!

(ちょっと疲れてきたので、今日で一旦、ひと区切り。
また充電したのち、書き記して参りたいと思います)

それでは早速参りましょう!

タイトルは、

【チームの力を考える(11)
~チームビルディングに役立つ「場づくり」/会場レイアウトの工夫~】

それでは、どうぞ。

■研修をしていて
つくづく思うのが、

”場づくりの大切さ”

です。

なんというか、
その時の雰囲気によって、

同じコンテンツだったとしても、

イキイキと皆が
発言し、参加される時もあれば

緊張感が漂って、
なんだか固い空気になることもあります。

多分それは、研修だけではなく
ミーティングでも同じようなことを
感じられるのではないかと。

ゆえに、

”空気を意図的に作る”

という技術は、

場をファシリテートする上で
持っておいたほうが良いことの、
一つではないかと思っています。

■その空気を影響するのは、

・参加者の気持ち
(前向きor後向きなど)

・参加者の特性
(外向的or内向的など)

・ファシリテーターの雰囲気作り
(心理的に近い距離を演出できるか)

、、、などありますが、

「会場の空間設計」

も大いに影響します。

■例えば、研修会場が

「高級ホテルのラグジュアリーな空間」
(コーヒーとお菓子つき)

で行う研修もありますが、
これ、実にテンション上がります。

「7つの習慣」の公開型研修も
以前はホテル雅叙園でしたが、
参加者の気分の上がりっぷりが素晴らしかったです。
(研修内容もいいんですけどね)

また、ストレングス・ファインダーの
講師資格を取るときの研修も、

システムコーチングを資格取得の研修も
カナダの高級ホテルが会場でした。

、、、たったそれだけですが、
やっぱり、雰囲気が違ってくるのです。

「ハレ」な空気。
「特別」な空気。

それが、単純なようですが、
希少な時間という印象を与え、

「空間が参加者の集中力や
気持ちを高めてくれる」

ことは起こるのだな、、、
と実体験を含めて感じるわけです。

■加えて、会場選びだけではなく、

「会場レイアウト(席配置)」

の工夫も、場作りのために、
とても重要な要素です。

・椅子と机、いかに使うのか
・「スクール型」にするのか
・「島型」にするのか
・「コの字型」にするのか
・「シアター型」にするのか
・グループに人数を、何名にするのか

、、、これらが与える影響を細かく知っておくと、
「場づくり」に大変役に立ちます。

■ということで、以下、
「会場レイアウト」の特徴をまとめてみます。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<会場のレイアウトの効果と弱点>

【1)スクール型】
(机+イス、教室の形)

◯活用場面:授業、講義、講演、説明会

◯効果:緊張感を与えられる

◯弱点
・お互いの顔が見えない
・受け身になりやすい
・雰囲気が硬くなる
・力関係が残る
・対立を生みやすい
・固定席は動きにくい

【2)コの字型】
(机+イス、コの字に並べる)

◯活用場面:会議、研修

◯効果:顔を合わせやすくなる、距離が縮まる

◯弱点
・大人数では空間が必要
・大きくなりすぎるとコミュニケーションが取りにくい

【3)島型】
(机+イス、机2-3台で島を作る)

◯活用場面:研修、ワークショップ

◯効果:情報交換しやすい、意思決定しやすい

◯弱点
・1グループの人数が多いと参加性が弱まる
・広い空間が必要となる
・収容人数が限定される
・準備などに手間がかかる

【4)シアター型】
(イスのみ、映画館のように並べる)

◯活用場面:研修、ワークショップ

◯効果:収容人数を増やせる、距離感が近くなる
・参加者の意識を集中させやすい
・臨機応変に使える

◯弱点
・メモを取りにくい

【5)サークル型】
(イスのみ、円にして並べる)

◯活用場面:研修、ワークショップ

◯効果:視線を合わせやすい
・議論に集中できる
・一体感を醸成しやすい

◯弱点
・大きくなりすぎるとコミュニケーションが取りにくい

※参考:堀公俊,加藤彰,加留部貴行(2007)『チーム・ビルディング』日本経済出版社)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

■上記の会場レイアウトは、一つの例です。

ただ、知っておくと、
今後「リアルで集まる際」に
意図的な場づくりに重宝します。

■今はオンラインで集まることも
多くなってきていて、その違いも、
もちろん注目されています。

例えば、リアルだったら
「5-6人で島を作る」がセオリーだけど、

オンラインなら
「3-4人のブレークアウトルーム」がいい、
(オンラインで5-6人だと多すぎて話しづらくなる)

などなど。

■ただ、人が対話をするというのは、
そこで「実現したい目的」があります。

・どんな時間にしたいのか
・どんな雰囲気にしたいのか、
そしてそのために、
「どんな空間設計をするのか」を意識し、

そのための様々な
引き出しを持っておくことで、

「意図的なチーム作り、対話の場」
を創出できることに、繋がると思います。

■”オンライン”という選択肢が
皆に刻まれた今だからこそ、

「リアルの場の希少性」が
高まっていると感じます。

その中で、リアルで集まるなら、

・なぜ集まる必要があるのか
・どんな時間にしたいのか
・せっかく集まった時間をどのようにアレンジするのか

などが、重要な問いになると思います。

ゆえに、今日のような話も、
大切な武器となる知識になるんじゃないかな、
そんなことを思った次第です。

ご参考になれば幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

ごく小さな穴から日光を見ることができるように、
小さな事柄が人の性格を浮き彫りににする。

サミュエル・スマイルズ(イギリスの作家・医師/1812-1904)
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