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2309号 2020年6月16日

7つの習慣の元トップセールスが語る『7つの習慣』(8) 〜「第2の習慣 終わりを思い描くことから始める」ってなんだ?〜

(本日のお話 3999字/読了時間5分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は、3件のアポイント。
また10km のランニングでした。

去年は10km 走るのは
何でもなかったのが在宅が多くなって
だいぶ足の筋肉が落ちてしまいました。。。

やはり継続的な”習慣”が大事ですね(汗)



さて本日の話です。

”習慣”ということで、
7つの習慣について本日も語りたくなってしまいました。

昨日に引き続き、今日もお届けしたいと思います。

今日は
「第2の習慣 終わりを思い描くことから始める」に
入ってまいりましょう。

タイトルは

【7つの習慣の元トップセールスが語る『7つの習慣』(8) 〜「第2の習慣 終わりを思い描くことから始める」ってなんだ?〜】

それでは早速参りましょう。

■第2の習慣のタイトル。

「終わりを思い描くことから始める」。

元々の原文は Begin with the end in Mind です。

さて、質問ですが、この

「the end」(終わり)

とは、一体何を
意味するのでしょうか?

■このことについて、
第2の習慣の冒頭の文章から考えてみましょう。

(以下引用です)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

このページと次のページは、邪魔が入らず一人になれる場所で
静かに読んで欲しい。

(中略)

ある(愛する人の)葬儀に参列する場面を
心の中に思い描いてみよう。

あなたは葬儀場に向かって車を走らせ、
駐車して車から降りる。

中に入ると花が飾ってあり、
静かなオルガン曲が流れている。

故人の友人たちや家族が集まっている。
彼らは別れの悲しみ、そして故人と
知り合いであったことの喜びをかみしめている。

あなたは会場の前方に進んでいき、
棺の中を見る。

驚いたことに、
そこにいたのはあなた自身だった。

これは、今日から三年後に行われるあなたの葬儀だ。

ここにいる人々は、
生前のあなたに対する敬意、愛、感謝の気持ちを
表しに来ているのである。

(中略)

ここで深く考えてみて欲しい。

これらの人(親・子供・親友・職場の人など)に、
あなた自身、あるいはあなたの人生を
どのように語って欲しいだろうか。

彼らの言葉で、
あなたがどういう、夫、妻、父、母だったと
述べて欲しいだろうか。

彼らにとって、
あなたはどのような息子、娘、
あるいはいとこだったのか、

どのような友人だったのか、
どのような同僚だったのか。

あなたは、彼らに自分が
どのような人物だったのかを
見て欲しかったのか。

どういう貢献や功績を
覚えておいてほしいのか。

その場に集まっている人たちの顔を
よく見てもらいたい。

彼らの人生に、
あなたはどのような影響を
及ぼしたかったのだろうか。

(※『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』より引用 P144-145)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

■…さて、皆さま

上記の文章を読んで、
どのように感じられましたでしょうか?

もし時間があるならば、
感じたことを実際に筆を取って
メモしていただきたいと思います。



■あなたが

自分の人生の「終わり」に
大切な人から何と言ってもらいたいのか

どのような人生だったと
言ってもらいたいのか…

「終わりを思い描くことから始める」というのは
究極的には「人生の終わり」から考えよ、ということ。

その究極の目的意識、それが

『第2の習慣 終わりを思い描くことから始める』

なのです。

■この習慣では、

『知的創造は物的創造に先立つ』

という原則が紹介されます

あらゆるものは頭の中で創造されて(=知的創造)、
それから実際の形になります(=物的創造)



例えば、

今普通に使っている
”スマートフォン”もそう。

「こういうのができたらいいな」

と誰か(有名な一人はスティーブジョブス)が
頭の中で創造したわけです。

それをデザイン、操作性、
部品や設計などを更に細かく
設計図として知的に創造した(=知的創造)。

それを工場等で作り
具現化したわけです(=物的創造)。

同様に、

”ミーティング”などの
無形のものもそう。

”生産的なミーティング”をしたい。

では生産的なミーティングにするためには
どうすればよいだろうか。

事前のアジェンダを用意して
ディスカッションの時間は○分くらいにして
まとめは○○さんに事前にお願いをしておこう。

…というように、

事前に”生産的なミーティング”を
頭の中で思い描くわけです(=知的創造)。

そして当日、それを
実際に形にする(=物的創造)。

常に、物事はこの
二つのステップを踏みます。

ゆえに、

”あらゆるものは二度作られる”

といえる。

■そしてこれは、

「私達の人生も一緒である」

のです。

もちろん全てのことが
意図した通りに進むとは限りません。

人生は偶然や
意図しないことの積み重ねです。

しかし

「意図しなければ
そちらに近づくこともない」

こともまた事実。

■少し重たいように聞こえるかもしれませんが、

自分はこの人生で何を成し得たいのか、
どんな存在でありたいのか、
どこに向かって行きたいのか、

それらの大きな方向性が何もなく
北極星のようなものを定めなければ、

なにか外部からの刺激がある度に、

あっちウロウロ、
こっちウロウロして

フライパンの上であぶられた
米粒のように、パチパチ暴れるだけになってしまうでしょう。

何かを積み上げようとしても、
どこに向けて積み上げていくのか
方向性がなければ積み上げることもできない。

”自分の望ましい人生はなにか?”

という深い問いを立て、
方向性を定めるからこそ
そちらに近づいていくわけです。

■少し脇道にそれますが、

7つの習慣を世に送り出している
フランクリンコヴィーの共同創業者ロイス・クルーガー氏が
生前、コヴィー博士にこう聞いたことがありました

「スティーブン、7つの習慣の中で
どの習慣が一番大事なのでしょうか?」

すると、コヴィー博士は
若干不機嫌な様子でこう答えたそうです。

「…君は知らないのかね?」

ロイス・クルーガー氏、焦ります。
色々考え、「全部大事」と答えようか、
はたまた「第1の習慣」というぐらいだから第1の習慣だろうか、
など色々迷いました。

そしてコヴィー博士が
しばらくして語ったのは、

「第2の習慣だよ。絶対に!!!(so farrrrr!)」

という答えだったそうです。

(※参照:『7つの習慣のコヴィー博士の教え』著:ロイス・クルーガー)

■はっきりいいますが、

「7つの習慣」の中で
一番大事なのは、

まさしく今日お伝えしている

『第2の習慣 終わりを思い描くことから始める』

です。



コヴィー博士も、

第1の習慣と第2の習慣、
どちらにするのか迷いに迷った

と言われています。

確かにそうなのです。

第2の習慣で語られる
自分のミッションがなければ
どうやって主体的になることができようか?

自分が向かいたい場所、なりたい姿がなければ
自ら踏み出すことなど、どうしてできようか?

なのです。

すなわち、

自分で動くから、
ミッションが見つかるのか、

ミッションを見つけたから
自分から動こうと思うのか。

「第1の習慣 主体的である」
「第2の習慣 終わりを思い描くことから始める」

は鶏と卵のような関係であり
切っても切り離せない

「7つの習慣の基礎装備」

みたいなものです。

■…と

『第2の習慣 終わりを思い描くことから始める』

の大切さはさんざん語りましたが、
具体的に何をすればいいのでしょうか?

これは一つ、まず

【個人のミッションステートメントを作る】

ことです。

7つの習慣を読んだ方の中で、
もし「個人のミッションステートメント」を
書いていないのであれば

半分以上、7つの習慣の
一番美味しい部分を食べていないのでは…

と感じてしまいます。

■ちなみに、
「ミッションステートメント」とはなにか?

これは、

”個人の憲法”

のようなもの。

法律より上位に来る憲法。

同様に自分の仕事や家庭などを超えて
人生の最上位に来る宣言文のようなもの。

自分の価値観、人生で大切にしたいことを
明確に言葉として書き表すのです。

書き方は色々ありますが、

Q、自分が人生の終わりに大切な人から
何と言われたいか?

という問いが
一つのヒントになります。

例えば、

・一緒にいるといつも元気をもらえた
・あなたといるといつも笑顔になれた

と言ってもらいたいのだとしたら
価値観の一つの要素は、

「人に笑顔を与える人生をしたい」

という項目が入るかもしれません。

■当然ながら、何を大切にしたいか
それは人によって違うでしょう。

・世の中に対する貢献
・家族の中での影響
・自分の学びや探究

人によって価値観も表現も
違ってきてしかるべきでしょう。

その自分の大切にしたことを
「ミッションステートメント」として
統合して書き出すことが重要なのです。

■そしてそのミッションそれを見返して

・自分の方向性を示している

・自分にとって大切なこと、価値観を表している

というものになるように、
言葉にして落としていくのです。

かつ、ミッションステートメントは、
「何かに寄りすぎない」ことが大事です。

例えば、

お金、仕事、家族、趣味、敵、友人など
一部分によると、特定のものに対して
依存的になってしまいます。

何にも依存しないためには、
「原則中心」であれ、とコヴィー博士はいいます。

(原則とは信頼、誠実、勇気など
普遍の大切なことのことです)

そしてミッションステートメントも、
一回書いて終わりではなく

何度も何度も見返して
推敲を重ねていく、

そうやって自分の北極星を定めていくのです。

■私自身の話ですが、

今から15年くらい前に
当時の自分が大切にしたい、

と思ったことを
「ミッションステートメント」
として書き出しました。

当時は、色々あって
半分ニート状況でした。

その時書いた言葉は、

「たくさんの人生に良い影響を与えよう。

今を楽しみながら、成長し続けよう」

というものでした。

(その他にも色々あるのですが
恥ずかしいので、上記が精一杯です汗)

■別に、当時は何者でもなかったのですが、
掲げて日々歩むことで、少しずつ

「自分は何者か?」

の片鱗が見えてきているように
思っています。

書いたことがない方は、
ぜひやってみてください。

数年後、数十年後、
その影響を体感するはずです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
<今日のまとめ>

・第2の習慣 終わりを思い描くことから始めるの「終わり」とは
究極的には「人生の終わり」を意味する

・自分の葬儀の際に、大切な人になんと言われたいのか?
その問いによって「自分のありたい姿」の輪郭がぼんやりと見える

・知的創造は物的創造に先立つ、という原則がある。
あらゆるものはイメージで創造し、それから具現化する。
人生も同じである。

・ゆえに、私達がやるべきことは、原則に基づき
自らの大切な価値観、目的や方向性を定めた
「ミッションステートメント」を書き出すこと。

・その事によって、何者にも依存せず、
自らの軸を持ち、自らが納得できる人生を歩み始める
一歩となる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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<本日の名言>

自分は何者のなのか、何を目指しているのか、
何を信じているのかを明確に意識し、
それが変わらざるものとして内面にあってこそ、
どんな変化にも耐えられるのである。
スティーブン・R・コヴィー

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