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2330号 2020年7月7日

7つの習慣の元トップセールスが語る7つの習慣(14)〜「共感による傾聴」ってなんだ?(第5の習慣より)〜

(本日のお話 3446字/読了時間6分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日はストレングス・ファインダーの
フォローセッション。

ならびに、2件のアポイントでした。

夜は近所のキックボクシングジムへ体験参加。

年齢も性別も実に様々な人たちがおり
体を動かすって大事だなあ、

と改めて思いました。

(心の健康は体の健康から、ですね)



さて、本日のお話です。

本日も不定期(&土曜日)にお届けしております、

『7つの習慣の元トップセールスが語る7つの習慣』

をテーマにお伝えしたいと思います。

本日は、7つの習慣が語る
”コミュニケーションの原則”ともいえる

「第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される」

に入ってまいります。

それでは早速まいりましょう。

タイトルは、

【7つの習慣の元トップセールスが語る7つの習慣(14)〜「共感による傾聴」ってなんだ?(第5の習慣より)〜】

それでは、どうぞ。

■本題に入る前に1つ、
ご共有したいミニ情報。

それは、

”「7つの習慣の後半」を読み解くポイント”

があります。

ちなみに、後半は
第4〜6の習慣であり、ここには

「公的成功(=人間関係における成功)」

について書かれています。

■この後半の話を読み解くポイントとは

第4の習慣 Win-Winを考える
第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される
第6の習慣 シナジーを創り出す

の関係を知ると、
俄然読みやすくなります。

ちなみに、その関係とは、

『姿勢(第4の習慣)』

『行動(第5の習慣)』

『結果(第6の習慣)』

という関係になっているのです。

■すなわち、Win-Winの話は、
「姿勢」なので、考え方など、
具体的なアクションは少なめでした。

一方、本日お伝えする

「第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される」

は『行動』にフォーカスをしています。

ゆえに、

”皆さまの日々の人間関係を良好にする上で
すぐに使える行動習慣である”

とも言えるかと。

■では、この第5の習慣、
何が書いてあるのでしょうか?

なんとなくその言葉から
推察できるかと思いますが、
この習慣は、

「効果的なコミュニケーション(特に聞き方)」

について、ひたすら語っているのです。

■効果的なコミュニケーション、
効果的な聞き方とは、なんでしょうか?

それを考える上で、

”「きく」には、2種類ある”

という話が参考になるかと。

こんなお話です。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◯「聞く」・・・

門の中に耳があり、ただ音が聞こえている状態。
「耳」だけで聞いている。

◯「聴く」・・・

耳偏が左側にあり、右側の文字の構造は、
「目」が横になっており「心」が支えている。
つまり、”耳と目と心”で聴いている。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

というもの。

※ちなみにもう1つ
「訊く」=自分の知りたいことを尋ねる、
というのもありますね。

■では、お互いの信頼を築き、
人間関係を成功させるために
効果的な「きく」は、どちらか?

、、、はい、ご想像の通り

「聴く」

の方です。

「目と耳と心」を使って聴くこと。

「傾聴」という文字に
「聴」と使われているように、

相手と信頼を築き、
より良い人間関係を創り出すには
「聴く」スタンスが極めて重要です。

そしてこれは、近年注目されてきた、

”1on1、コーチングのそもそものあり方”

について語っている
とも言えるかと思います。

■では、「聴く」とは、
具体的にどのような状態を言うのか?

コヴィー博士は、

【共感による傾聴】

がキーワードだ、といいます。

これは何かというと、
(やや抽象的なのですが)

”相手を理解しよう、理解したいと
ひたすらに相手の身になって聴くこと”

と定義しています。

つまり、スキルやテクニックではない。

(オウム返しのテクニック、
ただ、言い換えるだけのスキルなど)

その人のしっかりした
人としての軸ができた上での、
「傾聴」できるということといいます。

■というのは、

人はつい、

「自分こそが正しいのだ」
「自分の言う通りにしたい」

という想いがもたげてくるものです。
(特に家族とか、身近な関係になるほどそうですよね)

あるいは、仕事でも、
例えば相手の話に共感して傾聴すると、

・相手に強く言えなくなる、とか
・自分が不利になるのではないか、とか
・自分が導きたいゴールに持っていけない、

という怖れがあったりします。

ゆえに、

”一方的に自分の意見を伝えてしまう”

とか、

”結局、その場を力で押し切る”

となってしまうのです。

このような状態を、

「自叙伝的傾聴(自分の物語を押し付ける)」

とコヴィー博士は言います。

皆さまも、最初は聴いていたつもりが、
だんだんイライラしてきて、結果最後まで聞けず
自分の理論を言いまくって論破して、
後で関係更に悪化してしまった…

みたいなご経験がある方も、
少なくないのでは…と思うのです。

だから、「人格としての成熟」がないと
本当の意味で相手の立場に立つことはできない、

と。

■そしてそんなあり方に関わる
「きくこと」には5つのレベルがある、
とコヴィー博士は言います。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<「きく」の5つのレベル>

◯レベル1:無視する → 一番レベルが低い

◯レベル2:聞くフリをする → 相槌は打つが中身は頭に入っていない

◯レベル3:選択的に聞く → 話の部分部分(自分が興味がある部分だけ)聞く

◯レベル4:注意して聞く → 注意して聞く。神経を集中し、相手が話すことに注意する。

◯レベル5:『共感による傾聴』→ 相手を心から理解したいと思い、相手の身になって聴く

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

とのこと。

自分が普段、どの場所に立っているのか?

まず、そのことに自覚的になること。

そして、特に

「相手との関係が微妙なとき(黄色信号のとき)」

では”レベル5:共感による傾聴”が大事です。

そこまでいかずとも、
「レベル4:注意して聞く」くらいしなければ、

地雷を踏んで、大切な関係に
ゆくゆく遺恨を残してしまうことにも
なりかねないでしょう。

■私もコーチングを生業にしていますが、

本当に人間というのは、
実に複雑で多面的な生き物だな、

とよくよく思います。

相手はこう考えているに違いない、と思っていても
それがその通りであることなど、
ほぼほぼありません。

それは、家族とか親友など
身近な人でもそう。

ある程度、相手の気持の予測はついたとしても、

本人ですら、自分の複雑な内面を
明確に理解できず混乱していることだって
あるくらいなのです。

だからこそ、

目の前にいる人間の
心象風景の複雑さ想像し、

自分が未知のことを認め、
聴いて聴いて、相手を理解しようと
ひたすら努めること。

相手を決して
わかった気にならない。

■この行為には、
時間がかかるのでしょう。

しかしコヴィー博士が

「モノには効率を。人には効果性を」

と語るように、
あるいはピーター・ドラッカーが、

「人にまとまった事を伝えようとするには
最低でも1時間はかかる」
(『経営者の条件』より)

といったように、

お互いが理解し合うためには、
時間をとり、向き合って、
相互理解をすることには、
時間がかかるものです。

でも、そのプロセスを丁寧に歩むことで、
結果的には私達の求める

「より望ましい結果」
(第6の習慣 シナジーを創り出す)

へと、早く到達させてくれるのだろうな

そのようにも思います。

■皆さまは、普段
大切な人に対して、

「きく」のどのレベルに
軸足を置いていますか?

改めて考えてみると
自分のコミュニケーションのあり方を
見直すきっかけになるかもしれません。

本日はここまで。

次回は『第6の習慣 シナジーを創り出す』に
進んでまいりたいと思います。

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<本日の名言>
心には理性ではわからない理屈がある。

パスカル

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