メールマガジン バックナンバー

2886号 2022年1月15日

アンラーニング(学びほぐし)を進める、目標の持ち方・振り返り方

(本日のお話 1789字/読了時間2分半)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2日間の新入社員向けの研修でした。
その後、大学院の打ち合わせ、
ならびに10キロのランニング。



さて、本日のお話です。

先日より大人の学びほぐし、
すなわち「アンラーニング」について
お伝えしてまいりました。

大人になると、
つい自分のやり方に
固執してしまいがちです。

しかし、長期的に活躍するためには、

・今持っている知識・スキルを意図的に手放し
・そして新しい知識・スキルに入れ替える

すなわち「アンラーニング」が
大切な要素になってくる、

、、、というお話が、
ざっくり昨日のお話でした。



本日も引き続き、このテーマについて
学びをご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【アンラーニング(学びほぐし)を進める、目標の持ち方・振り返り方】

それでは、どうぞ。

■成長に欠かせない
「アンラーニング」(学びほぐし)。

これが大事ということは
先日お伝えしたとおりです。

では、このアンラーニングを
より進めるためには
果たしてどのような要素があるのでしょうか?

今日はこのことについて、
お伝えしたいと思います。

ポイントは大きく以下2点です。

1)アンラーニングを進める「目標の持ち方」

2)アンラーニングを進める「振り返り方」

それぞれ解説してまいります。

■まず、

1)アンラーニングを進める「目標の持ち方」

についてです。

まず、

人の目標の持ち方(目標志向)には、
2種類あるとされています。

・「学習志向」(学びを重視)
・「業績志向」(他者承認を重視)

という2つです。

言葉から想像される通り、

「学習志向」は、
”自分の能力を高め、学ぶこと”を
より大切にします。

そして

「業績志向」は
”確実な成果や他者からの承認を得る”ことを
より大切にします。

■そして、この両者
「学習志向」「業績志向」のそれぞれが、

アンラーニングに
どのような影響を与えているのかを
調査をしました。



自治体に勤務する職員、
人材コンサルティング企業の社員
看護師 の合計271名に対して調査を実施し
統計的に分析した結果、

”新しい知識やスキルを得ることを大切にする
「学習志向」を持つ人ほど、
「内省」「批判的内省」を行う傾向がある”

ことがわかりました。

他者から認められることを重視する「業績志向」を持つ人は
「内省」については弱い形で高めているものの、

「批判的内省」
(=自分自身の前提を問うような”深い振り返り”)

には関連がない、という結果になったのです。

■そして、

「批判的内省(深い振り返り)」は
「アンラーニング」を進めますので、

結論として

『学習志向を持つことが
内省・批判的内省を促し、
アンラーニングを進める』

と言えます。

■では、次に

2)アンラーニングを進める「振り返り方」

についてです。

「振り返り」とはすなわち
「内省」のことです。

まず、

アンラーニング(学びほぐし)へ
繋がる行為として

「批判的内省」

があります。

ただ、この批判的内省は、
日常からの振り返り、すなわち

シンプルな「内省」
(=業務や目標の振り返り)

をすることで
促進されることがわかりました。

つまり日常的に日記やメモなどで
自己内省をすることで

「内省」→「批判的内省」

という連鎖が起き、

『二段階の内省』

が発生して、そして
アンラーニングへと繋がる。

この様な構造があることが
調査によりわかった、

とのこと。

■そして、

この「批判的内省」
そして「アンラーニング」

の両方が、直接

「ワークエンゲージメント」
(仕事に、”活力・情熱・没頭”を得る)

に有意な影響を与えていることも
わかっています。

そしてワークエンゲージメントは
業績に影響を与えるわけです。

■ということでまとめです。

1)アンラーニングを進める「目標の持ち方」

→『学習志向』であること。

学習志向の重要性を理解し
学習目標を立てることで「学習志向」を強化すること。

2)アンラーニングを進める「振り返り方」

→『二段階の内省』を行うこと。

日記やメモなどで、日頃から内省を行う。
そうすることで批判的内省も促進され、
自分の当たり前に疑問を持つようになる。

というお話でした。

学び続けること、
自分をアップデートし続けること、
とても大切だな、

とこの記事をまとめつつ、
改めて感じた次第です。

※本日のお話は
松尾睦(2021)『仕事のアンラーニング』(同文館出版)P52-76
を参考・引用いたしました。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

==========================
<本日の名言>

すべての日が、それぞれの贈り物を持っている。

マルティアリス(古代ローマの詩人/40-102頃)

==========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す