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834号 2016年5月27日

「社会情動的選択理論」から、今の自分を考える

(今日のお話 1984字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。

ならびに夜は、以前お世話になった学生時代の先輩で、
現在は100名近くの社員を抱える経営者となられたSさん、
Rさんと久しぶりにお酒を酌み交わしておりました。

大学4年生の時、北海道の帯広にて
「農業インターンシップ」というもので、
2週間、合宿で農家さんへ派遣されジャガイモを掘り続けるという、
珍しい体験で出会った不思議なご縁が10年以上続いています。

時を経て思うのは、
能力がスゴくて、かつ向上心のある人場合、
時を経ると、とんでもない人になることを実感。

能力がまだまだの私は、
もっと頑張らないとなあ、と改めて思う次第です。



さて、本日のお話です。

少し前に見たとある学者さんのインタビューで、
興味深い理論が紹介されていました。

今日はそのお話を共有するとともに、


「やりたいことをやる」


というテーマで、
感じたことを皆様にご共有させて頂きたいと思います。

それでは、どうぞ。

■スタンフォード大学の心理学者、
Laura L. Carstensenという方が、


『社会情動的選択理論』


という考え方を提唱しています。

これは、
「生涯にわたるモチベーションについての理論」
といわれ、このように説明されます。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<社会情動的選択理論とは>

”人生の残り時間が少なくなると、
人々は通常、強い選択を行うようになる。

そして自分の持つ資源を、
情動的に満足できるような目標や活動に注ぎ込むようになる。”
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。


■複雑に感じられるかもしれませんが、
平たく言えば、

「残りの人生が短い、と感じると、
 自分に素直になり、心地いいと思う人としかいなくなったり、
 自分がしたいと思うことしかしなくなる」

という話です。

余生がわずかだと感じると、

・無駄な付き合い
・好きでもない人に愛想を振りまく
・やりたくないことを嫌々やる

このような「楽しくないこと(=ムダだと思うこと)」は、
どんどん切り捨てていくもの、

そんなイメージ。


■この「社会情動的選択理論」は、

自分自身のことを”先が長い”と思う人は、
知識や人付き合いなど、将来に対しての投資として
ちょっとめんどうくさいことでも
時間と労力を注ぎがちな傾向があり、

自分自身のことを”先が短い”と思う人は、
短期的な「楽しいこと」に時間を注ぎがちである、

という話。

これは、「ただそういった特徴がある」という理論なので、
どちらがいい、どちらが悪い、という話ではありません。

しかし、この話を聞いて、
ふと思ったことがあるのです。


■それは、


『自分の人生がいつまでも続くと思い、
 やりたいことを我慢してはいないだろうか』


ということ。

今、多くの健康な人の認識では、
平均年齢が80歳を超え、
をある程度長く生きるのが当たり前、

となっているように感じます。

また、人は基本的に
「自分だけは大丈夫」と思う傾向があるよう。

だから、まさか自分が、
ある時突然自分が倒れたり、動けなくなったりして、
今という時が終わる、ということは
普段から想像する人は少ないのではないでしょうか。


■しかし、です。

よくよく言われる話ですが、

「いつ終わるかわからない」
「ずっと続くかわからない」

のが厳しいようですが、人の生というもの。

私自身、頭ではわかっていても、
多分、まだまだ認識不足です。
それでも、そうなのだろう、とは思うのです。

と、すると、

「まだまだ”先は長い”と思い、
 イヤイヤだけど、我慢し続ける」

という行為は、もしかすると
場合によってはやりすぎになっていることも、
ありうるのではないだろうか。

もちろん、何でもかんでもやりたいように、
とは行かないにせよ、


『あと人生が1年しかなくとも、
 今やっていることを続けて、自分は満足か』


ということを想像すること、

これは非常に大切な問いではないか、
そのように思うのです。


■「7つの習慣」では、

”第二の習慣 終わりを思い描くことから始める”

において、


『自分の葬式を思い浮かべてみてください。
 そして、その時に大切に人に何と言われたいか?
 それを想像してみてください。』


と伝えています。

そのときに、
自分が思い浮かべる「大切な人」とは、

・無駄な付き合い
・好きでもない人に愛想を振りまく
・やりたくないことを嫌々やる

で想像したときに登場する人たちではないのでしょう。


■年を重ね、
終わりがリアルに想像できるようになると、
人は「ムダなこと」をしなくなります。

自分にとって、本当に満たされる、
やりたいと思えることに力を注ぎます。

もしまだその時が来ていないとしても、
もし自分が「先は長い」と思い我慢しがちだとしたら、
”いつまでも続くとは限らない”と思いつつ、

「やりたいをやる」
「本当に大切なことをやる」

というように意識を向けてみること。

それにより、広がる視点もあるのではないか、
そのように思った次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日になりますように。

【本日の名言】 君が考えること、語ること、すること、
その三つが調和しているとき、
そのときこそ幸福は君のものだ。

マハトマ・ガンティー

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