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2913号 2022年2月11日

「フォロワーシップ」とは何か(その1)~フォロワーの3つの責任~

(本日のお話 2789字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

最近、人・組織づくりについて
しばしばお話に上がるのが

「フォロワーシップ」

というテーマです。




リーダー、マネジャーなど
役職や肩書が高い人が

・1on1もやって
・チームミーティングをやって
・他部署との交渉もやって
・トラブルの対処もやって
・加えてプレイヤーの役割も行う、

となったときに、

”上の立場があれもこれもやるのは
 負担が大きすぎる”

という声が
しばしば聞こえてきます。


例えば、ITエンジニアのキャリアの調査では、
「業務の負荷が増えそうだから」という理由で、
管理職に昇格したくない、という結果も出ています。




確かに、

「リーダーだけが全てを担うのか」

と言われれば、
それも違うように思います。


役割が違うだけであり
リーダーにもフォロワーにも
それぞれの果たすべき責任があるはず。


その中で

「フォロワーの責任・役割とはなにか?」

ここにフォーカスを当てるという考えが
今回取り上げる「フォロワーシップ」であり、
注目に値すべきものだと考えております。


、、、ということで
本日からはしばらく著書


『ザ・フォロワーシップ―上司を動かす賢い部下の教科書』
(アイラ・チャレフ/著)



を題材に、
「フォロワーシップ」について
紐解いていきたいと思います。


それでは参りましょう!

タイトルは



【「フォロワーシップ」とは何か?(その1)~フォロワーの3つの責任~】



それでは、どうぞ。



■フォロワーシップを考えるにあたって、
まずそれよりも聞き馴染みがある

「リーダーシップ」

から考えてみたいと思います。


ちなみに、

『リーダーシップ幻想論』
(Romance of Leadership)

というリーダーシップ理論があり、
これがなかなか興味深い内容です。


この理論が何を意味するかと言うと、


”人はリーダーシップと成果を
 過剰に結びつける傾向がある”


というお話。



■つまり、

「業績が上がったのはリーダー(CEO)のおかげ」
「会社が傾いたのはリーダーのせい」

と、

実際は外的環境や内部資源など、
様々な要因があるはずなのに、その原因を

「リーダーシップに
”過剰に”紐付けてしまう」

ということ。

野球の監督が変わったから結果が変わった、
とするのもその一つかもしれません。

(野球詳しくないのでわかりませんけど)



■しかし、

全部リーダーシップのせいにされても、
それは酷というものです。

リーダーシップを発揮する
リーダーだって人間。

例えば

課長になったから
部長になったから、
そしてフォロワーが出来たからと言って

急激に人間的な成長を遂げ、
急激に器が大きくなって、
あらゆることを受け止められるようになるか、

、、、と言ったらそんなこともありません。



リーダーとは

・意志決定をし、
・業績の責任を追う必要があり
・社内外からのプレッシャーを受け
・組織を安全に指揮する

など、実に多くの責任がある
大変な役割です。



■そして、ごく当たり前の話ですが

組織とは様々な役割が
”共通の目的”を目指して集まる集団です。


ある切り口でリーダーである人も、
組織のレベルを変えればフォロワーになります。

同時に、

リーダーもフォロワーも
目的地に向かって進める役割と考えた時に

強力に推進する人、従順に従う人という構造で、
本当に今の世の中成果が出せるのか?

といえば、そんなこともなさそうです。



かつ、現代では
年功制度が崩壊し、
必ずしも同じ組織で働き続ける前提がなくなり、
特定の人に付き従う必要がなくなったから、

「あの人は部長で影響力があるから 
 付き従っていればOK」
 
という考えも、古いものと
なりつつあるのかもしれません。
(組織風土によりますが)



ゆえに、

「強力なリーダーと従順なフォロワー」

という考え方から

『リーダーとフォロワーに
 同等の重要性を認める』
 
こと、そして

『強力なリーダーを支える
 強力なフォロワー』

という発想に馴染む、
新たなフォロワーシップのモデルを
考えてみてはどうか、

、、、というのが本書の狙いだそう。



■では、そんな中でで

『フォロワーの責任』

とはいったい何なのでしょうか?


ちなみに前提として、

・リーダーとフォロワーは
「共通の目的」を中心にして回転する、行動集団と考える

・フォロワーは自分の役割(フォロワーとしての役割)と
 リーダーの役割の双方の責任を引き受けることになる
 

という内容を踏まえて
著書『ザ・フォロワーシップ』では

以下のようにフォロワーの責任を
説明しています。


(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<フォロワーの3つの責任>

【1,自分自身の力とその使い方を理解する】

→フォロワーは自分が思っている以上に力がある。
 リーダーにも、組織にも影響を耐えられる。

 その力の根源を理解し、その力を誰のために使うのかを考える。
 そして独自の視点からみて、自分が組織の目標に役立つ
 どのような道具(能力等)を持っているのかを知る
 
 
【2,リーダーがフォロワーの取組みに重要な貢献をしていると理解する】

→リーダーには様々な能力(創造性、ユーモア、個別の配慮)があり、
 同時にリーダーには決断を遅らせる圧力(組織内外含め)があることを理解する。
 
 リーダーにかかる圧力を最小限に抑えつつ、
 リーダーが存分に力を発揮できる様な環境をつくるには
 どのようにするか学ぶことがフォロワーの役割となる。
 
 そうすることで、リーダーは共通目的に対して、
 多くの貢献ができるようになるだろう。
 
 
【3,リーダーシップの権力の落とし穴について理解する】

→ 権力を持つと、総じて腐敗する可能性が高まる。
  
  気づかないうちに権力の悪い影響を受けている可能性があると知り、
  フォロワーは、権力の副作用にアンテナをたてるとともに、
  打ち消す方法を学ぶ必要がある
  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)


とのこと。



■さて、いかがでしょうか。

こう見てみると、

「フォロワーシップ」と名前はついているものの


「自らチームに役立つため働きかける
 フォロワーのリーダーシップ」


こそがフォロワーシップであるとも
感じさせられます。


改めてフォロワーであろうが
リーダーであろうが、

”チームの目的を中心に
 行動するそれぞれの役割である”

ことを、今回の切り口からも感じますし、
どんなレベルであれ自分ごととして動いていくことが

やっぱり、めちゃくちゃ重要なんだろうな、
と私は感じさせられました。



■とはいえ、実際では

「役職の違い」によって
言いづらい(干されるかも)等、
一筋縄ではいかないところもあります。


ゆえに、フォロワーが
その責任を実行する上で何が必要なのか?

そこで

『勇敢なフォロワー』

という考え方が
続いて紹介されています。


ということで、こちらについては
次回に続けたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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<本日の名言>

たのむところのあるものは、
そのたのむ者のために滅びる。

織田信長(戦国武将/1534-1582)

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