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223号 2014年2月4日

「大根栽培」から学ぶ、人の可能性

■おはようございます。

最近、家庭菜園で育て始めた「大根」が
少しずつ大きくなるのを楽しみにしている紀藤です。

先月の私の誕生日の際に、
友人から「大根栽培キット」をもらい、
3週間ほど前から育て始めたのがきっかけです。

本当にわずかですが、毎日大きくなり続けているのがわかるので、
家に帰って、何よりもまず先に、
「大根」の様子を見るのが楽しみで、習慣になっています。

茶色い米粒のように小さかった種が、
芽をだし、葉をつけ、伸びていく様子はまさしく、

「人の成長の原則」

を見ているようだなあ、と勇気づけられ、
感慨深くなってしまいます。
(何でもこんな視点で見てしまうのは、もはや職業病です苦笑)


■とはいえ、種を蒔いて芽を出した直後は、
「大根」はあまり元気がありませんでした。

弱弱しい葉っぱと、弱弱しい茎。

割り箸で支柱を作ってあげないと、
ふにゃりと倒れてしまいました。

だから、内心、

「このまま枯れてしまうのかな」
「まあ、冬だから仕方ないかな」

などと思って、少し諦めかけていたのも事実。

しかしながら、
せっかく芽を出したのに、
枯らしてしまうのはもったいない。

ということで、少し考えて、

・より日が当たる場所においてあげる。
・あまりエアコンの影響を受けないところにおいてみる。
・水のやり方を調整してみる。

と育て方を、ほんの少しだけ工夫してみました。

すると、元気がなかった「大根」も
日に日にたくましくなり、今では大根らしい、
ふさふさした葉っぱを付けるようになりました。

きっと彼はもう支柱なしでも、
自ら成長していけるのでしょう。

そして大きな逞しい「大根」として、
成長をしていくのでしょう。


■この一連のことを考えていたとき、
ふと「弊社のミッション」を思い出しました。

弊社のミッションは、

”「We enable greatness in people and organizations everywhere.」”
 (私たちはあらゆる人々と組織の大いなる力を解き放ちます)

というもの。

そもそも人は「大いなる力」を誰しもが持っていて、
もし成長できないのであれば、その力を「解き放てていないだけ」。
だからそのきっかけを与えよう。

だから、私も
「研修で参加者が変わった」と言われると嬉しいのですが、

「研修が彼を変えた」
「突然リーダーシップを発揮するようになった」

というのは少し厳密ではなく、

”元々持っていた可能性を引き出してあげただけにすぎない”

と思うのです。

よく組織では、他者に対して、

「彼はあまり能力がない」
「彼女はあの性格を矯正しなければ未来はない」

と判断や評価をすることがしばしばあり、
教育というと、

「彼(彼女)は、今は良くないから、無理やりにでも変えよう」

とする考えもあるように思います。

いわゆる「気合」「根性系」研修というものでしょうか。

もちろん、そのやり方もメリットがあり、
決して否定するものではありませんが、
私の個人的意見として少し違うかな、と思います。


■まさしく先ほどの「大根」の話と同じなのですが、
人は「種」のようなもの、ではないでしょうか。

誰もが何かしらの「花」「実」をつける能力がある。

そしてその種が大きくなれないのは往々にして、

”「種が悪い」のではなく「種が元気になれる環境でない」”

だけなのかもしれない。

単純に「種が悪い」としてしまえばそれで終わりですが、
そうではなく

【種は良いはず。何か芽を出すためにできることはあるはず】

と考えた方が、
未来の可能性も、自分に対する自信も、
そして人に対して信じる力も、持ちやすくなるのではないでしょうか。

種が「大きな可能性」を秘めていると同じように、
人も「大いなる力」を秘めていて、
教育に携わる人、成長を願う人は、その力を解き放つだけ。

そんな風に考えてみるとより前向きに、
ポジティブに人の可能性を考えることができそうです。

もちろん、支柱が必要な時もあれば、
より栄養が必要な時もある。

しかしながら、どんな時でも、
「種」の可能性は、信じ続けたいものですね。


■今日のお話は、

・大根栽培キットを育て始めた。
 少しずつ成長していく様は、まるで人の成長のようだ。
 
・しかし育て始めた頃は枯れそうだった。
 だが「種」が悪いのではなく、育て方の問題だった。
 環境を整えたら、たくましく育ち始めた。
 
・教育の中には、「元が悪い」「無理やり変えよう」という考え方もある。
 もちろんすべてが悪いわけではないが、元々の考えとしては
 人は「種」のようなものではないか。
 
・誰もがそれぞれ大きくなり、実をつける可能性があるものの、
 それを発揮できていないだけかもしれない。

・人の成長を思う時、「種が悪い」と片づけてしまえばそれまでだが、
 「種は良い。環境が悪い」とすればできることも増えるはず。
 やり方も変わるはず。
 
・そして「種は良い」と考えた方が、自信、信念、信じることが出来る、等
 様々なメリットもありそうである。であるならば、どんな時でも、まず
 「種の可能性」を信じた方がよいのではないか。
 
という内容でした。


今日も皆様にとって良い一日になりますように。

【本日の名言】 ロウソクは自分自身で輝くから、
どんな大きなダイヤよりも美しい。

            マイケル・ファラデー

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