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55号 2013年5月22日

「信頼」の方程式

■おはようございます。紀藤です。

最近、私の周りで結婚ラッシュが起っています。
先日も、私の近しい友人の結婚式がありました。

私を含めた何人かで二次会の幹事をやることになり、
最近は企画や何やらで時間を費やしていたここ一か月。

そこで、そのプロジェクトメンバーから学んだ
「信頼の大切さ」(そして危うさ)について、本日はお話したいと思います。


■プロジェクトの中のイベントの一つとして、
「新郎が変態仮面になる」、というお笑い企画がありました。
(朝から説明するのは憚られるのですが、現在映画公開中の作品です。
 よろしければ「HK」で調べてみて下さい(汗))

新郎が体を張って「変態仮面」と呼ばれるものに変身した写真を、
画像加工するために、デザイナーの友人にお願いをしたのですが、
その友人のミスにより、データを紛失してしまいました。

どうしても必要なものであったため、
新郎にもう一度、ひと肌脱いでもらい、再度撮り直しをすることに。

多くのスタッフを巻き込み、何とか写真を用意したものの、
本番前日になっても画像加工のデータが上がってこず、
そして電話をしても全く連絡が取れない・・・

そのような状況が起こり、
一部では騒然としていました。


■結果的に、何とかなったのですが、
この一連の騒動を通じて、
友人は信頼を少ながらず失ってしまったように思います。

ちなみに、その友人は、とてもいい人で、
能力も高く、ずっと付き合っていきたい友人の一人。

非常に優秀で、仕事もでき、
以前、結婚式にまつわるデザインをお願いした際は、
その完成度の高さに「すごい!」と褒め称えられていました。

今回は、忙しかったのかもしれません。

しかし、どんな状況であれ、
連続で期待を裏切ってしまったこと、そして、
その後に、関係者への適切なフォローをしなかったことで、
友人は、大きな負の痕跡を残してしまいました。


■「7つの習慣」においても、人間関係において成功する上で、
「信頼」は欠かすことができない、とコヴィー博士は述べています。

そして、その「信頼」には方程式があると言われます。

もし信頼を作る行動をすると(例えば、プレゼントをする、難しい案件をきちんとこなす)、
信頼が高まります。

銀行口座に例えると、「信頼残高に預け入れをする」と表現できます。

式で表すと

 信頼を作る行動(+1)  =  信頼残高の預け入れ(+1)

というようになります。
信頼を作ったら、その分単純に増える、というイメージでしょうか。


■では逆に、信頼を失う行動(信頼残高の引き出し)をしてしまった場合はどうでしょうか。

失った信頼を取り戻すために、

 信頼を失う行動(-1) ≠  信頼を作る行動(+1)

と、相殺できるかというと、
恐らく、そうはならないのです。

信頼を失う行動は、
信頼を作る行動を同じ量やって相殺しようとしても、
プラスマイナスゼロにならず、イメージでいうと、

 信頼を失う行動(-1)  =  信頼を作る行動(+3~5)

でようやくプラスマイナスゼロにできる、
というのが相場かと思われます。


■こういったことを考えると、

「信頼を失う行動」がいかにリスクが高いもので、
取り戻すにはどれだけ多くの時間を投資しなければならないのか、
を考えずにはいられません。

気を張っているときだけできる、では
気を抜いたふとした時に信頼を裏切ってしまいます。
そして、気付かないうちにどんどんマイナスの負債がたまってしまうでしょう。

そう考えると、「信頼に足る人物」になるためには、
常に信頼を蓄える行動が習慣化されていることが必須なのかもしれません。

数多くの信頼を失い続けてきた私ですが、
何か失敗などで期待を裏切ってしまったときに、

「あっ!-3をやってしまった・・・悔」

と、自分を戒めるがごとく、強く意識をすることで、
自分を律し、信頼に足る人間に近づきたいと思った土曜日の出来事でした。

(それでもやってしまうのが悩みどころですが・・・)

日々精進ですね。

皆さまの参考になれば幸いです。


今日も皆さまにとって良い一日になりますように。

【本日の名言】 信頼がなければ、友情はない。
誠実さがなければ、信頼はない。

              サミュエル・ジョンソン

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