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2046号 2019年9月27日

「あなたと私のすれ違い」を解消する、認知の4点セット ~前編~

(本日のお話 1920字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は、建設会社の上級管理職の方向けに、
『7つの習慣マネージャー』研修の実施立ち会い。
またその後、2件のアポイントでした。



さて、早速ですが本日のお話です。

組織や個人にコーチングや、
コンサルティングを行わせていただく中でよく聞くお悩みの1つが、

”「意見の違い」による衝突”

です。

本日と明日で「意見の違い」を解消する考えについて、
学びと気づきを皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


【「あなたと私のすれ違い」を解消する、認知の4点セット ~前編~】


それでは、どうぞ。


■先日の夜の話。

妻とともに、
飯田橋でお好み焼きを食べておりました。

起業してから色々な案件を頂く中で、
組織やチームをなんとかしたいと思いつつ、
しかし自分の力の至らなさに歯がゆさを覚える場面が多い今日この頃。

私自身、ちょっと疲れた様子も見せつつ、
お好み焼きを食べながら、こんな話をしておりました。

「なかなか悩ましい。
 でも、少なくとも全力でやらないと、お客さんにも顔向けができないし、
 自分でも納得がいかないよね」

と語る私。

対して、妻。

「まあ楽に行こうよ派」の妻としては、

・もっと楽にいけばいいんじゃない、
・どこまでやれば、やった気になるのだろうか、
・頑張ることはどのような意味があるのか

と、妻自身が最近学んでいる、
コーチングの技法を繰り出し、質問が投げかけられます。

そして、その質問の中で
ある”問い”があり、ハッとさせられたのでした。


「もしかして、楽することが悪い、と思ってない?」


と。


■普通の質問かもしれませんが、
私は刺さりました。

、、、確かに、そうだな。

あまり考えたことはなかったし、
当たり前過ぎて振り返ることもなかったけれど、
自分は、「楽をすることは悪」と思っている。

だから、自分にも、他人にも、

「常に全力を尽くすべき」

という『意見』を持っている。

このことに気づいたのでした。

そして時に、この『意見』により、
周りに過剰な努力を求め、
疲弊させるということがあるのです。


■この『意見』は、私にとっては「是」ですが、
時に暴力的なものになりえます。

では、この「常に全力を尽くすべき」という考えは、
いかにして出来上がってきたのか?

このことについて、先日通っていた学びの場、
『News Picksアカデミア 自走する組織の作り方~』
にて学んだお話をご紹介したいと思うのです。


■私達は皆、一人ひとり違った
『認知の4点セット』を持ちます。

『認知の4点セット』とは、

・意見

・経験

・感情

・価値観

この4つのことです。

『意見』の背景には、
その意見が形成された『経験』と『感情』がある。
その経験・感情が、自分の『価値観』を作り出している。

という話。


■ちょっとわかりづらいので、
私の例を、少しご紹介させてください。

先程私は、

「楽をする事は良くない。人は全力で頑張るべきである」

という『意見』がある、とお伝えしました。


この意見がどのような『経験』から生まれてきたのか。
このことを考えてみたのです。

すると、自分がすっかり忘れていた、
とある出来事を思い出しました。


■それは大学1年生。初めてのバイトの話です。

当時、私は「楽をして稼ぎたい」と思っていました。

バイト雑誌『an』を見て、
”楽そう & 時給がよい”ところを探し、

「楽をして稼ぎたいし、
 割がいいバイトを見つけたことが勝ち組」

と思っていた気がします。

そんな中、先輩から、
「ビリヤード店の店員」のバイトを紹介されました。

私は「楽をしたい人」でしたので、
仕事をするのは好きではなく、
こっそりバイト中に1人でビリヤードをやっていたり、
他のバイトメンバーや、社員の人への対応も雑。

かつお客さんに積極的に話しかけることもせず、
ただ「こなす」ことをしている日々。

否、こなすこともしてなかったですね。
サボっていました。

ゆえに、自分から何かを提案する、改善する、など皆無だし、
いかに「楽をするか」ばかり考えていました。

俗に言う、ダメバイトです。

■明くる日、ビリヤード店の社員の人から、
電話かかってきました。

「来月からだけど、もうシフトに、いれられないんだよね」

、、、と。


大変恥ずかしい話ですが、
「クビ」になったわけです。

ちょっとお店の売り上げが良くなくてね、などと
社員の方は言葉を柔らかくしていましたが、
その通達は、他にもいるアルバイトの中で自分だけでした。

まあ、身から出たサビですが、
「あなた、必要じゃないから」という宣告は、
自分の心の中にしこりをもたらします。

なんだかんだで凹むわけです。

(まあ、自業自得ですが…汗)



■この経験を、先程の
『認知の4点セット』に当てはめるとこうなります。


意見 ・・・ もっと全力で頑張らねば

経験 ・・・楽をしていたら大学1年のとき、バイトをクビになった。

感情 ・・・ 自尊心が傷つく。虚しい。

価値観 ・・・ 楽をするのは悪。頑張らないと必要とされなくなる。


となるわけです。

これは、実際の私の今の状況の、
『意見』につながっているわけです。


■他にもエピソードがあり、
私の「認知の4点セット」は、
ますます強化されていくのですが、

いずれにせよ、一人ひとりの『意見』の背景には、
その意見の裏にある『経験』や『感情』、
そしてそこから生まれた『価値観』がある、

このことを知ることが、
自分も他者も深く知る第一歩となります。

少し長くなりましたので、
「あなたと私の関係を良くする」話については、
明日に続けたいと思います。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

発見を妨げる最大の障害は、
無知ではなく、知っていると錯覚することである。

ダニエル・J・ブーアスティン(米国の作家/1914-2004)
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