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2122号 2019年12月12日

「気を入れて接する」姿勢こそが、相手と心を通わせ、言葉を届かせてくれる

(本日のお話 1820字/読了時間2分半)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は、2件のアポイント。

偶然ながら、その中でお愛した、
某有名企業の役員の方が私のメルマガをお読みいただいており、
大変うれしい出会いでございました。
(Y様、昨日はありがとうございました!)

また帰宅後は、英語学習、
研修の準備などでした。



さて、早速ですが本日の話です。

先日友人の人事と話をしている中、

「人と接する仕事の人にとって、
 必要不可欠な姿勢」

について、気づきのある、
とあるエピソード聞かせてもらいました。

大切な話だと思いましたので、
本日はそのお話について、
皆様にご共有させて頂きたいと思います。


タイトルは、


【「気を入れて接する」姿勢こそが、相手と心を通わせ、言葉を届かせてくれる】


それでは、どうぞ。


■先日、某外資系企業にて、
人事として働く友人がこんなお話を聞かせてくれました。

”ある有名な人から、企業研修の営業を受けた”

というお話でした。


「そういえば、先日、ある有名な
 ”コミュニケーションの専門家”と言われる人でから、
 研修の営業を受けたんですけどね。

 その人の話が、
 伝わらなさすぎて、びっくりしたんですよ。」


「というのも、その人は、入ってくるやいなや、
 ひたすら自分の話を滔々と語り、

 こちらの状況を図ることもなく、
 ”どうでしょう、すごい実績でしょう”
  というアピールばかり。

 40分ばかり話したところで、
 「何か質問ありますか」と聞かれたんですけど、

 それまでの姿勢を見て「いえ特にありません」と
 お引き取りいただいたんですよね。」


「うちの会社は、
 必要だったらしっかりと予算をとるのに、
 規模か何かで、見くびられてたのかなあ、
 とも思いました」


、、、というようなお話。


■「コミュニケーションの専門家」であり、
伝えることが上手な人のはずが、全く伝わっていない。

話の内容から
「言葉」としては淀みなく、
いろいろな数字や、実績、
できることを伝えてはいたようです。


しかしながら、状況と、話から察するに、
決定的に欠けていた事とは、おそらく、
目の前の人に対して、


【「気を入れて接する」という姿勢】


ではなかったか、
と思ったのです。


■人は思ったよりも、
微細な感覚のセンサーを持ち合わせています。

『メラビアンの法則』という、
印象が形成される要因を分析してみても、


・言語からは7%(話の内容)
・非言語からは93% (視覚情報が55%、聴覚情報が38%)


という研究結果があります。

これが何を意味するかと言うと、
「話の内容」は7%しか、影響を持たず、

・視線の動き
・話をするときの体の微妙な角度(寄りかかり気味なのか、体を前に乗り出し気味なのか)
・相手の話を伝えるときの目の力

など、
「目から受け取る情報」が55%の影響を持ち、

・相手の声のトーン、
・微妙な間、
・声の抑揚
・話のペース

など、
「耳から受け取る情報」が38%の影響を持つ、

という話。

すなわち、

「内容よりも、感じられる部分」を無意識的に察知して、
その人を判断しているということです。


■その人の「心的態度」は、
現状のしぐさ、振る舞いに、
否応なしにも現れてしまうもの。

ゆえに、目の前の相手に対して、

「気の抜けた心的態度」

であったとしたら、
それはそのまま外界に反映されることになるでしょう。


逆に、その相対する時間が、
たとえわずかな時間だったとしても

・これは一期一会の出会いである
・何かしらの価値を提供しよう
・相手にとってプラスの時間にしよう

という強い思いを持ち、


【気を入れて接する】


という心的態度を、
全身にくまなく行き届かせていれば

「話す内容」「しぐさ」「声」

それぞれを、相手に伝わるように、
統合させることにつながる、

そのように思うわけです。


■ロジカルに話すことは大変重要です。

しかしながら、そのロジカルさの中に、

「相手のために」

と言う姿勢が見えなければ、


”ただのいけ好かないコンサル”


に成り下がってしまうこともあるもの。


説得力を持って、
論理的に話すことは大事だけれども、

「相手の心に伝えるための必要不可欠な姿勢」

とは、繰り返しになりますが、


【気を入れて接する】


このことに尽きます。

それがなければ、


「仏作って魂入れず」というように、

伝わらない空虚な言葉が、
相手との自分に受け取られないまま、
ただ漂うことになりかねない。

そのように思う次第です。


■特に、初対面の方、
普段顔を突き合わせない機会が少ない相手であれば、

”その一瞬一瞬”

が未来につながるかどうか分かつ、
分水嶺になるはず。

ゆえに、人と接する仕事、
例えば、
営業、講師、接客業

の方は、特にこのことを、
心に留めておく必要があるのでしょう。


皆さまは、目の前の人に、
「気を入れて接する」こと、
どれくらいできていますか?

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<本日の名言>

「垣根」は相手がつくっているのではなく、
自分がつくっている。

アリストテレス(古代ギリシャの哲学者/BC384-322)

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