メールマガジン バックナンバー

2232号 2020年3月31日

「率直な意見」を貰いにいくことは、勇気の宣言をすることである

(本日のお話 2913字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は、3件のアポイント。

最大限の注意を払いつつ、
今できることを粛々とやるのみです。



さて、本日のお話です。

昨晩、お世話になっている人事役員の方と
今作成中のホームページの「企業導入事例」について、
見た率直な感想(=フィードバック)をいただきました。

そのプロセスを通じて、
「意見をもらうこと」の重要性に、
改めて気づいております。

今日はそのお話と気づきと学びについて
皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは



【「率直な意見」を貰いにいくことは、勇気の宣言をすることである】



それでは、どうぞ。






■1on1とか、コーチングという言葉が
市民権を得てきて、

「フィードバック」

なる用語も耳にするようになった方も
少なくないかと思います。

(聞いたこと、ありますよね??)


この横文字、ちょっと曖昧なので調べてみました。
諸説ありますが、その語源から考えてみると、

"feed(食べ物を与える)→back(戻す)"

ということで、

”「返すこと」で相手にとって
 糧にしてもらうためのコミュニケーション”

とも言えるようです。


・入力先(発信者)が発信して、
・出力先(受信者)が受け取ったものを、
・また入力先(発信者)に返す

この一連のループによって、
気づきを得て、改善や成長のサイクルを回しましょう、

ということですね。

確かに、このフィードバックの効果効能は、
一度触れたことがある人であれば
そんなに否定する人はいないかと。

”「あなたはこう見えてるよ」と伝えられること”

は大きな気づきをもたらしてくれるものです。



■私(紀藤)の昨日の話ですが、
色々と試行錯誤して作った
「ホームページの企業導入事例」を
お世話になっている人事役員の方に見て、
「フィードバック」をいただきました。

すると、非常に沢山の言葉をいただきました。
例えば、

・最初にまとめが合ったほうが読みやすい
 (ちょっと長いかもね)

・読者が一番知りたいところは成果だから、
 それを最初に持ってきたほうがよい

・今後の取り組みは、読者は気にならないから
 必要に内容に思う
 
・似たような写真が続いているから、
 違うもののほうがよいのでは?
 
などなど

とたくさんの率直な意見を頂きました。

すると、自分では
全く気づかなかったところが
わんさか見えてくるのです。

そっかー、、、
確かにそうだよな、、、
なんで気づかなかったんだろ。

自分がその世界に没頭していると
どんどんどんどん自分が見えなくなってくるもの。

「言われたらそうだな」というところも、
こんなに気づいてなかったんだな、、、

とハッとさせられるのでした。


ゆえに「フィードバック」とは、
改善・成長の大いなる糧になる、

と実感値として強く思っています。



■しかしながら、このフィードバック。

簡単なようで意外と「受け取る」ことも
難しい部分があるようにおもいます。
(伝える側も難しいんですけどね)


、、、というのも、

相手から返されたものが
必ずしもプラスのものことではなく、
時に「ショックなこと」であったりするから。


例えば、一生懸命やって、
何かしら貢献しようと思ってやっていた。

しかし、聞いてみると、
実はそれが裏目に出ていた、とか
相手にとってはありがた迷惑だった、

あるいは、

自分が全力投球して、
最高に良いものを作ったと思っていた。
でも聞いてみると、実は、
全然対したことない評価だった、

みたいなときに、

この事実は

「確かにそうかもしれないけれども
 でも、ショックを受ける(ときに落ち込む)」
 
ものなのです。

でも、糧になる。

この矛盾を、いかに乗り越えるか。



■そんな中、この「フィードバック」を
素晴らしい形で活かしていらっしゃるある方がいます。

それは、メルマガの読者さまでもいらっしゃる
神田さんという方。

神田さんより「フィードバック」に関する別のメルマガで
このようなご感想をいただきました。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(2020年1月19日のご感想)


紀藤さん、いつも素晴らしいメッセージの配信、ありがとうございます。

今回のテーマである、フィードバックの重要性については、
私自身、身にしみて認識していますので、ひとことコメントさせて頂きます。

私は2年前に社長として赴任してから、
毎年年末に、社員全員に対して、
社長アンケートを実施させてもらっています。

(誰が答えたか分からないようにして)内容は、

1.今年の社長の働き振りをを5点満点で
採点して下さい

5点 社長として申し分ない
4点 社長としてふさわしい働きをしている
3点 可もなく不可もない働きである
2点 社長としては不十分な働きである
1点 社長としての働きを全くしていない

(以下フリーコメントにて回答)
2.社長として評価できる点は?
3.社長として言動を変えて欲しい点は?
4.その他、社長に伝えたい店は?

これらのアンケートをまとめて、
年初方針説明会にて、

1.平均点数の公表
18年度 3.9点、19年度 3.8点

2、3、4、については、共通した意見を簡潔にまとめて公表

そして年初に、社員全員の前で、
「社長の行動変革宣言」として、
具体的にどのように行動を変えるのかと言うことについて話しをしています。

続いて、来年度の目標獲得点数を宣言します(20年度は4.25点)


紀藤さんのコメントにあったように、

このフィードバックは、社長の私にとってはかなりきつく、
頭の痛い内容が盛り沢山で、ちょっと落ち込みますが、
紀藤さんのおっしゃる通り、「社員から客観的に見える社長の言動」であると素直に受け止めて、
自分の言動を変えていくという強い意志を示す事にしています。

中小企業の業績は、『社長の言動が6割、戦略3割、戦術1割』と言われています。
自ら「president・coaching」を行うことによって、学び、実践するサイクルを楽しんでいます。

今回の紀藤さんのメッセージに強く共感しましたので、伝えさせて頂きました。

今後とも紀藤さんのメルマガを楽しみにしています。頑張って下さい。


神田和明さん

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■いかがでしょうか。

この方が凄いのは、

「痛いことはわかって、でも
 自らにフィードバックをもらいに行っている」
 
ことだと思います。

※ちなみに神田さんは著書を出されています。
『リーダーが壁にぶち当たったら読む本』(著:神田和明さん) https://www.amazon.co.jp/dp/4860639375/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_oMOGEb1EF92HP


■企業のトップというのは、
あることないことを時に言われたり
立場の気苦労も知らず、辛辣な意見がバンバン投げられる、
象徴的な立場です。

それをわかった上で相手受け取りに行く。

その行為は、自分の中で

「痛みを包含して、それでも
 より良くしていこうと言う強い意志の表明」
 
であり、

「率直な意見を受け止める勇気を持つことを
 高らかに宣言すること」
 
である、と私は感じます。



■大きい組織で、しばしば聞く話が

「経営幹部に360度サーベイをやろう、と提案しても
 ほぼほぼ却下される」

という話があります。

それはその通りで、基本
「好き好んで辛辣な意見は聞きたくない」
というのが、一般的な感覚だからでしょう。

それを一方的に攻めることは
正論かもしれないけど、難しいところもあります。


■だからこそ、裏を返していえば、


『自らに対しての率直な意見を求めにいくことは、
 自らの”受け止める勇気”を表明することである』
 

とも言い換えられし、
だからこそ、フィードバックに身を晒すことが
「カッコイイ」のです。



■一つ言えることは、

”どんな内容でも
受け取りさえすれば、必ず気付きはある”

ということ。


だからこそ、


【「率直な意見」を貰いにいくことは、勇気の宣言をすることである】


という文脈を自分の内側に持ち、
ガンガン、前のめりで自分を晒し、
そして成長させていく。

それが中長期的に
自分の、そして周りのためになるのだろう、

そのように思っている次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日になりますように。


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<本日の名言>


経営者に役立つのは、耳障りな直言である。


安藤百福(日清食品創業者/1910-2007)

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