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2343号 2020年7月20日

人間の中には「広大かつ深遠なシステム」が存在する、と考える

(本日のお話 2358字/読了時間5分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日までシステムコーチング?の集中トレー
ニングキャンプの参加でした。かなり集中し
て参加したため、月曜ではありますが、若干
ヘロヘロになっております。

7月が勝負!(...といつもいっている気がす
る)。自分をメンテナンスしつつ、もうひと
踏ん張りしたいと思います。



さて、本日のお話です。

最近、システムコーチング、システムコーチ
ング!、と連呼しておりますが、この学びの
プロセスの中で、新しいメガネ(ものの見
方)を手に入れつつあります。

そして世界の見え方、特に人に対する見方が
変わってきているなあ、と感じております。

今日はこの「人間に対する見方」について、
今回のシステムコーチングのプロセスを通じ
て、気づいたところを皆さまにご共有させて
いただければと思います。

タイトルは、

【人間の中には「広大かつ
深遠なシステム」が存在する、と考える】

それでは、どうぞ。

■「システム思考」という言葉、
ビジネスの思考法として知られています。

この言葉、調べてみると
以下のように出てきました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
システム思考(Systems thinking)には、様々
な種類のシステムの多様な研究の技法が含ま
れる。

自然界では、システム思考の対象の例とし
て、例えば、大気、水、植物、動物など相互
に作用を及ぼす多様な要素を含む生態系(エ
コシステム)があげられる。

組織について言えば、システムは、組織を健
康や不健康にするように機能する、人、構
造、プロセスから構成される。

システム工学は、複雑な工学システムを設
計、構築、運行、維持するためにシステム思
考を使う分野である。雑な社会システムの課
題解決のため、「システム」「情報」「制
御」という概念ツールを組み合わせてものご
とを考えていくアプローチがシステム思考で
ある。

wikipediaより引用
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

とのこと。

■うーん、何やら難しいぞ。。。

ただ、皆さまもお勤めの組織について言えば、
「人」「構造」「プロセス」が会社の健康度
に影響しているというのは、感じるかと思います。

・「人」=上司・部下・同僚同士の関係性
・「構造」= 文鎮型、ピラミッド型、そこから
どのような会話や行動が生み出されやすいのか等
・「プロセス」=稟議書を回すルール、報告ルール、
仕事の進め方の決まり等々

などが、相互に影響し合って、

「組織の健康度」、今風の言葉でいえば
「エンゲージメントや働きがい」等に繋が
り、それがゆくゆくは業績にも影響してます
よね、というお話かと。

■ポイントは、人・構造・プロセス、”どれか
一つだけ”を変えればいいのではなくて、

「どれも相互に影響を与え合っているため
システム全体のバランスをとらないと
根本的な課題解決はできない」

というところです。

人の体も全く同じ。
「頭が痛い」という時にも、色んな理由があ
る。例えば、肩コリから来ていたりすること
もある。
または、常に睡眠不足でゆっくり寝る暇がな
いからずっと頭が痛い、ということもあるか
もしれません。
あるいは、運動する習慣がないから血の巡り
が悪くなって頭が痛くなるということもあり
ます。
それとも、甘いものばかり食べていて栄養バ
ランスが崩れているから頭が痛くなってい
る、なんてこともあるのかもしれません。

システム思考の観点から言えることは

『システム全体を見る広く、深い視点』

が必要ということです。

■そして、そんな「システム」の考え方を、
人間関係にも持ち込むことができます。

システムの考えを、「人との関係性」に持ち
込むとどうなるのでしょう?

まず第1に、

”相手の中には広大なシステムが存在する”

という認識になります。

つまりその人の色んな顔が織りなす複雑性
を、そのまま理解しようとする、という
スタンスになります。

■例えば、その人が仕事で見せている顔、バ
リバリ仕事をやって意思決定が早く厳しく強
い顔。それは、周りの人から見えやすくその
人の象徴的な人物像として捉えられます。

、、、が、その人がそれだけだと言えば、
そんなはずがあるわけものない。家庭での
父/母としての包み込む優しさを持っていたり、

あるいは、怠けるのが大好きで土日はゴロゴ
ロとひたすら過ごす、という自分もあるだろ
うし、

本当は仕事なんて辞めてマンガをずっと読ん
でゆっくりしていたい、と思う自分もいるか
もしれないし、

時に暴力的で感情のままに暴れしたい自分も
いるし、一方繊細で傷つきやすい自分もい
る。

■それらが、織りなす複雑な内面のシステム
は、今だけではなく、過去から少しずつ形を
変えて来たという歴史も持っている。

同時に未来へこうなっていきたいという可能
性や希望も持っていたりします。

■というように、自分の中にも相手の中にも、

「深く、広大なシステムがある」

というのはその人の複雑さを丸ごと理解しよ
うと思う人間尊重のスタンスでもある、と私
は感じます。

■「君はこういうタイプだからね」とラベリ
ングされることに、(少なくとも私は)余り
気持ち良いものを感じません。

それは、「自分の中にある複雑さ・奥深さ」
を理解してもらえないという寂しさにも思え
るからかな、と思います。

世の中には、各種自己分析ツールがありま
す。例えば、ストレング・スファインダーで
も MBTIでも、それはあくまでもその人の複
雑性を捉えやすくするためのいちツールでし
かありません。

相手の中に、複雑さがあると理解する。
分かりづらい人間の心理を受け入れずとも受
け取る。尊重しようとする。

そんなスタンスにたったときに、
人間関係も、どちらがよい、悪いではなく、
より望ましいものに近づくのかもしれない、
そんなこと思っている次第です。

私もあまり得意ではないですが、めんどくさくて、
でも可能性があるのが、人間関係だなあ、と思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

十人九人までは、深く知ると、
前より好感が持てる。

フランク・スウィナトン(イギリスの作家/ 1884-1982)

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