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2466号 2020年11月22日

1杯52,000円のコーヒー店に入り、世界の広さを知った話

(本日のお話 2556字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は1件のアポイント。

またシェアハウスを
運営している経営者の友人と
ランチ&お茶会でした。

この経営者の友人と私の、
個人的な思い出話なのですが、
15年前、”シェアハウス”という言葉も
ほとんど知られていなかった時代に、
その友人と、+4人で荻窪の6LDKのシェアハウスに
一緒に住んでいたことがあります。

当時お互いサラリーマンをしていましたが
10数年の時はやはり環境を変えるもの。

それぞれ、
私(紀藤)は、教育の会社を、
友人は、シェアハウスの会社を、
別の友人は、イベント業の会社を立ち上げ、
別々の道を歩んでいます。

それでも、お互いにたまに集まり
応援し合える仲間がいることに
ありがたく感じております。

もう10年したら、ますます変わるんだろうな。
1日1日、大切にしたいと思いました。




さて、前置きが
長くなってしまいましたが、
本日のお話です。


その友人と昨日、
銀座のカフェでランチをして、
その後、とあるコーヒー店に行きました。

そこで起きた

「パラダイムシフト」
(=ものの見方の変容)

のお話です。


それではまいりましょう。


タイトルは、


【1杯52,000円のコーヒー店に入り、世界の広さを知った話】


それでは、どうぞ。



■友人と銀座のカフェで、
サラダランチとタコスランチを食べ、

その後食後のコーヒーと
デザートを食べて一呼吸していました。

友人が、

「時間、まだ大丈夫?
久しぶりだから、もう少し話そうか。
近々コーヒー関連の新事業をやろうと思っているし、
その話もしたいし!」

といい、それを受け私は、

「そうだね、じゃあ、
どこかカフェでも行こうか!」

となりました。



■友人曰く、

「そういえば、友人からお勧めしてもらった
銀座に有名なコーヒー屋さんがあるんだよね。
そこに行ってみたかったんだよね」

「へー、いいね、そこにいこうか」

と、そこに足を運ぶことに。


お店はギンザシックスという
新しい商業ビルの、

『GRAND CRU CAF GINZA(グラン クリュ カフェ ギンザ)』
https://ginza6.tokyo/shops/1241

というコーヒーショップです。


13階の最上階にいき、
そしてお店の前にいきます。

お店は、スタバなどとちょっと違う雰囲気。
高級バーかホテルのロイヤルスイートのような
厳かで気品ある雰囲気が漂っています。

シワシワのジャケットを
来ていた自分を呪いつつ、

「2人です」

というと、
ビシッとスーツを着こなした
お店のスタッフの方がこういいます。

「ありがとうございます。
ちなみに、当店のご利用は
初めてでいらっしゃいますか?」

はい、と答えると、

「では最初に、
当店のシステムをご紹介させていただきますね」

と丁寧な説明が始まりました。


、、、システム?
コーヒー屋さんに、
どんなシステムがあるのか?

そう思いつつ説明を聞きました。




■曰く、どうやらそのコーヒー屋さんは、


・コーヒーハンターと呼ばれる人がいる。

・彼が世界で厳選した最高級の豆を選抜している

・酸化させずに最高の状態を保ち
豆のそのままの美味しさを味わってほしい。

・結果、ボトルにワインのように豆を詰めて、
豆を販売している(1ボトル5杯)

・ちなみに、ボトルキープは2週間


というシステムで
洗練されたコーヒーを
お届けしている、とのこと。

コーヒーのボトルキープなんて
初めて聞いたよ、、、(汗)と思いながら。



■そして、ボトルごとの値段の一覧を見ると、


一番リーズナブルなものは
1ボトル1万円(1杯2,000円 )、

一番高級なものは、
1ボトル26万円(!)(1杯52,000円)


という個人的には
なかなかショッキングな価格が広がっており、

「コーヒーの世界とは、
かくも広いのか…」

と目からウロコが落ちる思いなのでした。



■店内に入ると、
ワインセラーのように
ボトルが立ち並びます。

コーヒーの説明も、
ひと味もふた味も違います。

「キャラメルのように香ばしい甘みの中に
べっこう飴のような舌に残る濃厚さが絡み合い、、、」

とか、

「ベリーの酸味の中に、ナッツを思わせる
フレーバーな香りが含まれ、、、」

とか、

「ミルクチョコレートのアロマと、
ハチミツのような濃密な甘さがまじりあい
複雑な表情を見せてくれる、、、」

みたいな、

情緒的な表現と比喩のコンビネーションで、
目に見えぬ価値を増強しているようです。



■そんなこんなで、
とりあえず1杯一番リーズナブルな
コロンビアのあるコーヒーを頼み、

ボトルをあけたボーイらしき方から
「どうです?閉じ込められた香ばしい匂いがしませんか」
と微笑みを携えながら問われ、

口にしてみると、

「ん?なんだか薄くね?」とか、

「ベリーと言われればベリーの気もするけど、
ミルクチョコレートと言われれば、そんな気もする…」

と自分の貧乏舌を改めて認識するともに、
ちょっとした異世界の覗いた気がしたのでした。



■さて、これらの体験から
気づいたこと、学んだこと。

それは大きく、2つです。


1つ目は、

『「知らない世界がある」という視野の広がり』

です。


これはコーヒーもそうですが、
そこに来ているお客様の面々。

普段自分が接することが
明らかになさそうな人がいる。

かなり若くして成功したであろう
スタートアップ系の社長風の人。
芸能系風の人もいる。


いい悪いではなく、

「ああ、自分(紀藤)が生きている世界は
見ている世界は、ごくごく一部なんだな」

と気付かされます。

自分の視野が拡がる気がして、
実に興味深いな、と思ったのです。



■そして2つ目が、


『「事柄の解像度を高めて見ること」の価値』


です。


スタバ、ドトール、セブンカフェ、、、、
コーヒーは多くの人にとって
馴染みがあるものです。

でも、その馴染みがあるコーヒーでも、
その細かな違いを意識している人が
どれくらいいるのでしょうか。

(少なくとも、私は全然
意識していない派でありました。
というか今もそうですけど)


たとえば、全部

「本日のおすすめコーヒーは◯◯です」
「じゃ、それで」

でおしまい、みたいに。

それはそれで何の問題もないのですが、
同じ風景でも、ちょっとした違いを
知識と体験として知っておくと、
日常の面白みも、ちょっとだけ拡がるようにも思うのです。



■例えば、最近知ったこと。

(コーヒー好きの人、
当たり前じゃん!と言われないでください)

同じコーヒーの「コロンビア」でも、

・コロンビア
(コロンビアで取れたものの平均)

・コロンビア ピコクリストパル
(ピコクリストパル地方で取れたもの)

と種類が微妙に違うのです。

そして、後者のほうが
100gあたり100円くらいちがうのですが、

私の貧乏舌でも明らかに味が微妙に違って
後者の方が美味しい、と感じたのでした。



■別に私たちの毎日は、
「芸能人格付ランキング」ではないので
その違いがわかるからエラいとか、スゴいとか、
そういうものではありません。

でも、普段接しているコーヒーにも、

「1杯52,000円とされる
世界があるのだ」

ということを知り、

普段飲んでいるコーヒーと
何がどう違うのかを興味を持つメガネを持てば
それはそれで、世界の拡がりを感じられ、
日々のコーヒーの見方も、ちょこっと変わるし、
選択も増えて面白いのでは、とも思ったのです。

(ちなみにその上で、私は
セブンカフェが好きです。安いし、美味しいし)



■、、、ということで
つらつら書いてしまいましたが、
まとめると銀座の高級コーヒー店にて


1、『「知らない世界がある」という視野の広がり』
2、『「事柄の解像度を高めて見ること」の価値』


を知ったというお話でした。


※ちなみにオチは、
友人がランチをおごってくれたので

「じゃあ、次のコーヒー屋さんは
自分が出すね!」

と言ったら、
実はとランチ代の2倍の
コーヒーの料金で愕然とした…

という話でした(笑)

人生、予測どおりには
行かないものですね。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

私に分かっていることはといえば、
私が何も知らないということだけだ。

ソクラテス(ギリシアの哲学者/BC469-399)

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