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2483号 2020年12月8日

本を一度読むだけで、内容を熱く相手に語れるレベルまで持っていく方法

(本日のお話 2436字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は1件のアポイント。

並びに夜からは、


【大学院受験プロジェクト】
「人材開発・組織開発のプロになるための16冊」を学ぼう!の会
https://forms.gle/fLySpASvk6WzY5DMA


の開催でした。


私が読んで学んだ人材開発・組織開発の名著を
ひたすら皆さまにご共有させていただく…

という何とも私的な会ではありますが、
今回も20名を越える皆さまにお集まりいただき、
本当に頭が下がる思いです。

改めて、ご参加いただきました皆さま、
誠にありがとうございました!




さて、本日のお話です。

上記でお伝えした通り、

”ちょっと小難しそうな本を読み、内容を語る”

ことを勉強会として行っています。


その活動を行う中で、

”本を1回読んだだけで
熱く内容を伝える読み方のコツ”

があるな、と小さな発見しました。


このコツが万人に当てはまるかは不明ではございますが、
一つの参考として、気付きと学びを、
皆さまにご共有させていただきたいと思います。


それではまいりましょう。

タイトルは、


【本を一度読むだけで、内容を熱く相手に語れるレベルまで持っていく方法】


それでは、どうぞ。



■昨日の勉強会で、参加者の方から、

「この分厚い本(『組織開発の探求』約400ページ)を、
いつ、どうやって読んでいるんですか?」

とご質問をいただきました。

確かに、

「本の内容を1度読んで
2時間熱く喋り尽くすのは、
それなりに大変なことな気もする、、、」

と私事ながら、
ちょっと思ったのでした。



■というのも、

私(紀藤)は決して
頭がよいわけではありません。

ただ、人材開発・組織開発の話は好きで。
同様に、喋るのも好きなだけ。


、、、とはいえ、
少しマニアックな本を1度だけ読んで、
それを2時間語り尽くすというのは、
それなりに理解を深めていないと
やっぱり難しいんだろうな、とも思うわけです。


その行為を、
さしてスペックが高くもない頭で
かろうじて出来ているのには、
何となく”コツ”みたいなものがあるのだろうな、

と思ったのです。



■では、どんな読み方をしているのか?

いかに工夫をすれば、

【本を一度読むだけで、
内容を熱く相手に語れるレベルまで持っていく】

ことができるのか?

この事を考えてみました。
正解というわけではないですが、
以下、私(紀藤)が個人的にやっている

「読書を語れるレベルまで理解を高める」

ためのお勧めステップです。


結論から先にいうと、
正直なところちょっと面倒くさいです。
しかもめちゃ疲れます。。。

ですが同時に、
読んだ内容が記憶にとどまって、
知恵を自分の血肉にする読み方でもある、と感じます。

詳細は、以下の流れです。

(ここから)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『本を一度読むだけで、内容を熱く相手に語れるレベルまで持っていく方法』


<{準備}ちょっと緊張感のある発表の場を作る>

誰かに語る場所を、正式に用意します。

「誰かが時間を割いて、聞きに来る」。
この緊張感が、自分の学びを本気にさせます。

部下でも同僚でも友人でもよいです。
”ちょっと緊張感がある”発表の場というのがポイントです。



<{STEP1}本を読む 〜速読編/全体像を把握する〜>

1時間くらいで、パラパラと全体像を眺めて、
全体構造を把握します。(速読の技術です)

それぞれの章で何が語られているのか?
特に重要な章はどの部分だろうか?
どれくらい時間がかかりそうか?

などをざっと把握します。

※これだけでも、
本に書かれている「テーマ」は割と理解できますが、
人に語れるレベルには程遠いです。


<{STEP2}本を読む 〜精読編/模写する〜>

だいたい一章30分、など時間を決めて読みます。
そして読みながら、2つのことをします。

1,心に響いた本の部分にアンダーラインを引く
2,加えてその部分を抜き出してワードなどに模写する

これが面倒くさい&時間がかかる。
やってて意味あるのかな、と思います。

でも、読み流すのではなく「書き写す」ことを通じて、
かつ、そこに自分のコメントなどを書き入れることで、
記憶が定着し、理解がグッと深まります。

思考を熟成させる時間が「模写」の時間だと感じます。


※ちなみに、「本を読む時間」は、
土日のどちらかを中心にまとまった時間をとり、
半日〜1日かけて一気に読むようにしております。
これは私がその方が集中できるという理由です。


<{STEP3}発表>

発表前に、書き写した「まとめ」を見返します。

そうすると、自分がまとめた本のエッセンスが
抽出されており、まとめを見返すだけでも、
記憶が一気に想起されてきます。

それを発表前にサラッと読んで、
全体の”つなぎ”を確認します。

そしてその内容を”熱く”語ります。
(聞いていただけるのだから、情熱を込めて、
できるだけ楽しく!わかりやすく!語りたいですね)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(ここまで)


という内容。



■世の中には、
本当に頭の良い方がいます。

一度読んだだけで、
サラサラと自分の言葉で語れるような
ハイスペックな方もいらっしゃいます。
(本当に驚くばかりですが…)


しかし、少なくとも私は

読んでは忘れ、読んでは忘れ、
挙句の果てには読んだ事実すら忘れている、、、

という種類の人間で

それでも、本当は
せっかく時間を使って読んだのだから
記憶に留めておきたい、語りたい

と思っています。

そして同じように感じる方も
きっと多いはず。

(あれ、私だけではないですよね?)



■そんな中、大事なことは、

”「復習」と「自分の言葉で説明する」”

ことです。



研修デザインの大家である、
ボブ・パイク氏は、

『リビジット(復習)が重要だ』

と語りました。

人は学んだそばから忘れていくもの。

ゆえに、

”20分ごとに1回、
研修で学んだ内容を振り返り、
自分の言葉に落とし込むこと”

が研修デザインでは重要であると語り、

”研修後30日で、6回の
リビジット(復習)が 長期記憶のために大事だ”

と研修定着化のための工夫を
強調しました。

それを「学びの定着の原則」としました。





また『7つの習慣』のコヴィー博士も、

「学ぶために教える」

ことが学習のために
もっとも効果的な方法だ、

と語りました。



■そんなことも踏まえて改めて考えると、
やっぱり、「本を読む」という行為も、

”攻める読書”

のように、工夫をすることが
記憶が忘却していくことを低下させ、
読んだものを自分のものにするための
大切なスタンスだと思います。


上記にご紹介した

『本を一度読むだけで、内容を熱く相手に語れるレベルまで持っていく方法』

なんて偉そうに行ってみた話も、

「凡人・紀藤の
最も記憶への歩留まりがよい読書方法」

の一つ。


「準備,緊張感のある場作り」

「1,サラッと読む」

「2,ガッツリ読む(書き写す)」

「3、語る」


この流れは、多少なりとも
記憶を定着させる原則に則っていると思いますし、

皆さまにも多少なりとも
参考になるところがあるのでは、

などと思っています。

人を巻き込むことで
集中力も高まるし
復習の良い機会にもなります。


、、、ということで、私自身が実践者として
引き続き読んでアウトプットしてのサイクルを回しつつ
学びを深めてまいりたいと思います。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

すべての困難は、あなたへの贈り物を
両手に抱えている。

リチャード・バック(米国の作家・飛行家/1936-)

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