今週の一冊『サイエンス・オブ・ランニング』
(本日のお話 2129字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
先日土曜日は、朝から12kmのランニング。
また小学校の公開授業に、家族で観に行きました。
息子は、その授業の緊張感から「帰りたい、帰ろう、帰ろう」と震えており、
やはり新しい環境って、緊張するよな…と思ったのでした。
その他、来週からの遅めの夏休みに向けて、
仕事&執筆に区切りをつけるべく、籠もっておりました。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、最近読んだ本から一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナーです。
今回ご紹介する本はこちらです。
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『サイエンス・オブ・ランニング』
クリス・ネイピア (著), 前河洋一 (監修), 三浦生紗子 (翻訳)
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本書は、そのタイトルのとおり、
ランニングという運動を科学的に分析し、
故障を防ぎながら、トレーニングをより効果的なものへと
変えていくための一冊です。
(はい、超マニアックの本です笑)
内容は、第1章「ランニングの解剖学」、
第2章「故障の予防」、第3章「筋力トレーニング」、
第4章「トレーニング法」という構成です。
ページを開いてまず驚くのが、
人体の骨や筋肉などを詳細に表現した3DのCGです。
さながら、生物の教科書を読んでいるかのよう。
私たちの関節はどのような構造になっているのか。
骨盤はどう動き、そのとき、どの筋肉が働いているのか。
そもそも、人はどのような仕組みで
「走る」という動作を行っているのか。
こうした身体の構造を理解することで、
故障したときにどの部分に問題が起きている可能性があるのかを、
より具体的にイメージできるようになります。
ということで、早速、中身について、
私の感想を混ぜながらご紹介したいと思います。
それでは、どうぞ!
■ハードな練習でも「故障しないこと」こそが命
ふと思えば、30代の頃、
初めて100キロのウルトラマラソンに挑戦しようと思ったときは、
多少の無茶をしても大丈夫だったような気がします。
「毎週40キロ走るんだ」と決め、
ボロボロになりながら走っても、なんだかんだ体は回復し、
翌週にはまた走れるようになっていました。
しかし、それから約10年が経った今、
同じことをすると、そう簡単にはいきません。
一度故障すると痛みが長く尾を引き、
次の練習を重ねることができなくなります。
つまり、気合だけでハードな練習を続けていては
ダメであることを痛感する今日この頃。
無理のない負荷を考えて練習メニューを作ること。
特定の部位に過度な負担がかからないフォームを
身につけること。
なぜ故障したのかを、
自分の身体の動きや練習内容から考えること。
ハードに練習しながらも、身体を壊さない。
その両立ができなければ、
そもそも練習を積み重ねることができません。
*
ランニングでは、よく「距離を踏む」という表現を使います。
ある段階からさらに走力を伸ばそうとすれば、
ある程度の走行距離を継続的に重ねることが必要になります。
しかし、故障してしまえば、
その距離を踏むこと自体ができなくなります。
そう考えると、「故障しないこと」は、
休むための消極的な話ではありません。
むしろ、長く強くなり続けるための、
極めて重要なトレーニング戦略なのだと思います。
■「痛み」が起こる仕組みを知っておく
私自身、これまでに「有痛性外脛骨障害」なるもので足の内側が痛み、
靴を履くこともできなくなったことがあります。
また、最近でも「中殿筋付近の故障」によって、
歩くだけでも痛みを感じることがありました。
私だけでなく、ランナーナー膝や、
ぎっくり腰のような症状に悩まされるランナーは
少なくありません。
特にサブ3(フルマラソン3時間切り)を目指すとなると、
練習量や強度も上がるため、
何らかの痛みや故障を経験する人も少なくないように思います。
実際、周囲のランナーを見ていても、そう感じます。
もちろん、痛みの原因を
自分だけで正確に判断することはできません。
必要に応じて専門家に相談することも大切です。
そのうえで、本書の解剖学的なイラストを見ながら、
自分の身体がどのような構造になっているのかを
知っておくことは、大きな助けになります。
「この筋肉は、ここからここにつながっているのか」
「この動作のときに、この部位が働いているのか」とイメージできると、
日々のケアや練習メニューを考えやすくなります。
実際、私も中殿筋の腱に近い部分に痛みを感じたとき、
「この周辺の筋肉が硬くなっているのではないか」と考え、
臀部周辺のストレッチやケアを意識するようになりました。
■まとめ:身体の中で起きていることを想像する
私が通っている整体院の柔道整復師の方から、
専門知識を深めるために、
献体を用いた解剖研修に参加したという話を
聞いたことがあります。
身体の表面から施術をするときにも、
その下にどのような筋肉が張り巡らされ、
どこにつながっているのかをイメージできると、
力のかけ方がまったく変わってくるのだそうです。
これは、自分が身体を動かすときにも、
同じことがいえるように思います。
走っているとき、どこにどのような筋肉があり、
どのように力を生み出しているのか。
その仕組みを理解しているかどうかで、
ただなんとなく走るのとは、身体への意識が大きく変わってくるように思います。
本書では、骨や筋肉の動きだけでなく、
ミトコンドリアや細胞、肝臓、毛細血管、心臓、
酸素供給の仕組み、脳内物質、
そして運動中に上昇した体温を調節する仕組みなど、
生理学的な内容も細かく紹介されています。
こうした目には見えない働きを
具体的にイメージするうえでも、
本書はとても役立つ一冊だと感じました。
さらにレベルアップするためにも、
「自分の肉体の専門家」を目指すつもりで、
手元において、じっくり読み込み込んで行きたいと思った次第です。
そして、全然関係ないようですが、
「自分の体がどうなっているのかを知りたい」という人にも、
とてもおすすめの一冊です。
私たちの体は、見える部分はごく一部なのですから。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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