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2672号 2021年6月14日

キャリアの成功とは ー2種類のキャリアから考えるー

(本日のお話 2244字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日日曜日は、終日、
キャリアワークショップの実施でした。
(ご参加頂きました皆さま、ありがとうございました!)



さて、本日のお話です。

昨今よく新聞で

「45歳希望退職」とか
「70歳再雇用」とか、
「副業・兼業」とか、

働き方の常識がリアルに
変わってきていることを目にします。

そしてこの流れは、
ますます加速していくのでしょうし、

極端な言い方をすると、
いよいよ組織に頼れなくなった、
自分が軸になる時代がやってきた、

、、、そんな風に、
昨日の参加者の方の生声を聞きつつ、
感じておりました。

ということで、今日は
「キャリア」をテーマに学びと気付きを
皆さまにご共有させていただければと思います。

タイトルは、

【キャリアの成功とは ー2種類のキャリアから考えるー】

それでは、どうぞ。

■「キャリア」。

キャリアを考える。
良いキャリアを歩む。
キャリアを築く。

、、、

「キャリア」なる言葉は、
何気なく使われますが、

そもそもどういう意味なのかは、
あまり考えたことがないかと思います。

■ちなみに調べてみると、
こんな説明がありました。

・「キャリア」とは

”過去から将来の長期にわたる職務経験や
これに伴う計画的な能力開発の連鎖を指すもの”

(厚生労働省)

・「キャリア」とは

”個々人が生涯にわたって遂行する様々な立場や役割の連鎖
及びその過程における自己と働くこととの関係付けや
価値付けの累積”

(文部科学省)

だそう。

なんだか堅苦しい表現ですが、

・過去~現在~未来と続く
・連鎖するもの

とキーワードが共通して見て取れます。

平たくいえば、
キャリアとは

『長い目での仕事生活のパターンや意味づけ』

と言い表すことができるようです。

(『キャリアデザインガイド』(金井壽宏)より)

■、、、と、小難しい定義を
語ってしまいましたが、

いずれにせよ、
環境がどんどん変わり、

仕事についても、先行きが
以前より不安定&不確実な中では

”長い目での仕事生活に関わる「キャリア」”

について考える事は、

多くの人にとって
重要なテーマなのでしょう。

■さて、そんな「キャリア」。

実は、

”キャリアには2種類ある”

と言われております。

それが、

「内的キャリア」と「外的キャリア」

です。

■「内的キャリア」とは
”自分の中にあるゆずれない価値観”など。

「外的キャリア」とは
”職業上の要求期待される現実のステップ”です。

これまでの時代では
キャリアステージが組織より提示されており、
ある程度安定していました。

例えば、

エンジニアが、
シニアエンジニアになり、
そして将来マネージャーになり、
プロジェクトマネージャになる。

とか、あるいは、

主任、係長、課長
次長、部長、事業部長

というようなイメージですね。

標準的キャリアパスが、
組織において示されてきましたし

そのとおり運用されてきました。

しかし、

「45歳希望退職」とか
「70歳再雇用」とか、
「副業・兼業」とか、

というニュースでも示されるように、

雇用保障が
前提ではなくなった今、

「外的キャリアだけ」に
頼っていくのは難しいのでは、

という潮流が起こっています。

■キャリアパスが、

組織内の地位の昇進や
昇給等だけではなくなった。

ゆえに、

『バウンダリレス・キャリア』

(外部との明確な境界があり、
正規の雇用を結ぶ安定的なキャリアだけではなく、
自己管理するキャリア)

とか、

『プロティアンキャリア』

(変化に対応して、自らも変化し
個人的価値観に基づく心理的成功を重視する)

という言葉も、
より注目されているのでしょう。

■では、そんな中で、

キャリア自体が不確実になっている今、
一体何が大事になるのでしょうか?

1つだけ重要なことを
あえて挙げるのであれば、

【自分自身のことを知る】

こと。

このことに尽きると思うのです。

「自分自身のことを知る」とは、
はて、何をすればよいのか?

使えるのが、以下の
”3つの問い”です。

これはマサチューセッツ工科大学の名誉教授であり、
有名なエドガーシャイン博士が

キャリア・アンカーという
キャリアの軸を探すツールにおいて、

「キャリア・アンカー3つの問い」

と言ったものです。

こんな3つの問いです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「1、 自分は一体、何が得意なのか?」

「2、自分は本当のところ何をやりたいのか?」

「3,何をやっている自分に意味や価値を感じられるのか?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのこと。

、、、いかがでしょうか。

この質問、読み流すのではなく、
じっくり考えてみてください。

、、、実に、実に、
考えさせられるはずです。

■自分は何が得意で、
何をやりたいのか?

何をやっている自分に
意味や価値を感じられるのか?

、、、今、自分は、
その問いに明確に答えられるか。

あるいは、答えられたとして
今の現状がどれくらいあっているか。

実にシンプルな質問ですが、

長い目での仕事生活(=キャリア)に
意味づけするために重要な問いなのです。

■「自分自身を知ること」。

自分がどのような道を歩んでいきたいのかを
知ること。

外的キャリアも大事。

しかし、不安定、不確実な今で、
どうなるかわからない時代では、

成功の定義を内側に持つことは
もっと大事だと思います。

ゆえに、

「自分自身のことを知る」

こと、そして、

職位が上がるだけはキャリアではない、
自分なりのキャリアの成功の定義を持つこと。

自分の得意なこと、やりたいこと、
意味を感じられる道を歩むこと。

それが一つの

”キャリアの成功の定義”

とも呼べるのではないか、
そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

自信ある自己流は、自信なき正統派に優る。

アーノルド・パーマー(米国のプロゴルファー/1929-)

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