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『生きていくあなたへ 105歳どうしても遺したかった言葉』

今週の一冊『生きていくあなたへ 105歳どうしても遺したかった言葉』

2705号 2021年7月18日

(本日のお話 1763字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

さて、毎週日曜日は
お勧めの1冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナーです。

それでは早速まいりましょう!

今週の一冊は

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『生きていくあなたへ 105歳どうしても遺したかった言葉』
日野原重明(著)

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です。

■著者の日野原重明氏。

聖路加国際病院名誉院長を務められ

1995年に起こった地下鉄サリン事件では、
聖路加国際病院を開放する決断をされ
陣頭指揮を取られて、事件の対応をされた事でも有名な
日野原先生の著者です。

先生は2017年、
105歳でご逝去されましたが、

その年に、実質上
最後のメッセージとして、

『生きていくあなたへ』

にかかれているインタビューを行われ
残した言葉がまとめられています。

■日野原先生は、

太平洋戦争が終わった時に33歳。
日本初のハイジャック事件よど号事件に遭遇し、
帰還をされた、という経験を持ちます。

誰かのために命を使うことを
決められて、人生を歩んで来られた、

と著書でも語られています。

実際に本を読み進める中で

生涯現役で、誰かのために
その身を捧げてきたという生き方が

ご家族からのメッセージからも、
また周りの方からの言葉からも、
決して嘘ではない方であられるのだろう、

、、、と自分自身を振り返りながら、
身につまされるような思いがしました。

■何かのきっかけで進められて
購入してみた一冊でしたが、

読むに連れ、
背筋が伸びてきて、

「まだまだ人生は続く」
「もっといろんな体験をしていこう」
「感動できる毎日を送ろう」

という活力を打ち込まれたような
気持ちになりました。

■著書では、

日野原先生への質問への回答を
インタビューとして言葉にしています。

例えば

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Q、105歳になられた日野原先生、
死ぬのはこわくないのですか?

Q、人目ばかりが気になります。
自然に自分らしく生きていく秘訣はありますか?

Q、長年連れ添った夫に死なれ、
毎日さびしくてしかたありません。
早く忘れる方法はありますか?

Q、そもそも愛ってなんですか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

など。

実に、深い問いです。

それらの内容について、
シンプルな言葉ですが、
日野原先生の考えを語られています。

その内容が、すっと胸に入ってきて
スッキリするような気持ちがしました。

■個人的に印象だったのか

日野原先生自体が、
104歳になられた時に

「年末に、肌のしみとりに
チャレンジしてみた」

「外見を整えることで、人に会いたくなったり、
積極的な気持ちが湧いてきたりすると実感した」

と語られたり、

「絵を習い始めた」

とか

「100歳を超えたあたりから、
自分がいかに本当の自分を知らないでいたか
ということを感じる」

など語っています。

■つまり、

本当に言葉通りいくつになっても、
常に新しい経験をし続けているということです。

それは日野原先生が
特別な人だからしている、

と言う話ではなく

「そういったスタンスを持ち続ける」

ということは
誰でもできる選択であり、

それが結果的に
生涯現役を形にした原動力でも
あったのではなかろうか

、、、

そんなことを
読んでいて思いました。

■以下、一部ですが、
アンダーラインを引いた
心に残った言葉をご紹介させていただきます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「僕は妻をはじめ、たくさんの親しい人を亡くしましたが、
亡くなった後のほうが、むしろ生きていたときよりも、
その人の姿が僕の中で鮮やかになっていくのを感じます」

「たとえば妻とは、今もともにいるという感覚があるのですが、
その実感は彼女が生きていたときよりも強くなっているのです」

「ああ、今まで探求してきたことはほんの一部であり、
真の意味では、僕はまだまだ自分のことをまったく
理解できていないのだな」と心から感じるようになりました。
80歳の頃の自分がかわいかったなとさえ思います。」

「自己がある生き方というのは、簡単にいうと、
自分という人間が何処に向かって生きていくのか、
きちんと意識できている、確信が持てている状態のことです」

、、、その他多数

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

誰かと比べるわけではなく、

日々感謝しつつ、
新しい体験をできる喜びを
毎日かみしめるような日々を送りたい、

そう思わせてもらえた一冊でした。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<今週の一冊>

『生きていくあなたへ 105歳どうしても遺したかった言葉』
日野原重明(著)


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