今週の一冊『ランニング解剖学』
(本日のお話 2334字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
本日日曜日は、終日
コーチング研修(受けるほう)でした。
やはり実際に自分自身が
フィードバックを受けることで
大いなる気付きがあると感じます。
自分を省みて、磨く時間は
とても大事だな、と思いました。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日はお勧めの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は、
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『ランニング解剖学 (第2版_新スポーツ解剖学シリーズ)』
ジョー プレオ (著), パトリック ミルロイ (著),
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です。
(だいぶマニアックな本なので、
ご興味がある方のみお読み進めくださいませ)
■書籍のタイトルからお感じの通り、
今週の一冊は
”マニアックな本”
かと思っております。
よって、この本の内容自体から
学びを得られる方は、ごく一部の、
ランニングをされる方に
限定されるかもしれません。
、、、しかしながら、
この本を読みながら感じたことが、
他の様々な学びに、
転用することができるものだな、
と感じましたため、
ぜひご紹介させていただきたいと思い、
記載させていただいております。
■さて、この本ですが、
何が書かれているのでしょうか?
以下、まえがきから、
簡単に説明させていただきます。
(ここから)
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『ランニング解剖学』は、
走る動きの中で人間の体がどう動くのか、
そしてそれはなぜなのかを説く、テキストである。
動作のメカニズムに関する説明は、
イラストを使って行い、走るという働きのなかで、
何が身体に起きるのか、シンプルに示していく。
具体的に言えば、
”動作が骨と軟部組織(筋肉、腱、靭帯、筋膜、欠陥、神経)
との相互作用を通じて、どのように、そして、なぜ生まれるのか”
ということである。
それと同時に、読者が自分のランニングの目標に
到達するために何ができるか、検討したい。
今回新しくなった版では、
脳がいかにランニング・パフォーマンスに影響を及ぶすのか、
ということについても取り上げる。
※『ランニング解剖学』(まえがきより引用)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とのこと。
■実際に本を開いて見ると、
200ページほどの中に
理科の教科書であったような
「人体の解剖図」のようなイラストが
続々と並んでおります。
つまり、
・人が走る、という行為を行う際に、
・筋肉、腱、靭帯、筋膜、欠陥、神経が、
どのように連動していくのか?
・そして連動する「筋肉」等は、
足の、ふくらはぎの、ふとももの、
具体的にどの箇所なのか?
を、ひたすらに詳細に解説をしていくという
テキスト(専門書?)なのでございます。
そんな意味で、
ベストセラーになる本であるはずもなく、
ごくごく一部の人が手に取る、
マニアックな本(専門書)
というカテゴリになるのでしょう。
■しかし、思います。
本当に深い内容とは、
このような専門書にこそ
ヒントが眠っている
、、、と。
例えば、ランニングも
趣味としてある程度走ってくると、
”自分の走るという動きに対して
アンテナが立ってくる”
ものです。
・自分が走っている時に
楽に感じる走り方はどんな状態なのか?
・どの部分に特に意識が向いているのか?
・身体の連動は、どのように行われると
最もエネルギー効率が高いのか?
、、、
たとえ私のように
趣味レベルだったとしても、
熟達していくと、現象をより細かく
捉える視点が身についてきます。
そして、そのような
「中級から上級へ」
を教えてくれるような情報は、
少し深ぼらないとなかなか見つけることが
できなかったりする、
と思っています。
■そんな中で、この本のように、
普段は意識しないであろう
”筋肉の相互作用などを、
詳細に描いて解説する”
という試みを書籍により伝授され
理解し、イメージを拡げると、
『「走る」という
行為の解像度がぐっと高まる』
わけです。
これは小さいようで、
結構大きいと思わけです。
■ちょっと抽象的なので、
少し例を出してみますと、
これまでは走る際に、
1,地面を押すように走り、
2,上り坂は太ももの後ろの部分
3,下り坂は太ももの前を意識して走る
というざっくりした意識のみ
だったとして、
より解像度を高めて
「走る」という行為を省みてみると、
1,着地の際は、
「大腿四頭筋の大腿直筋」が活動する
2、前に蹴り出す際は、
「ハムストリングス(太ももの後ろ)」、
「臀筋(おしりの筋肉)」、
「大腿四頭筋(太ももの前)」
「ふくらはぎの筋肉(腓腹筋とヒラメ筋)」が働く
3,同時に身体の内側では、
「骨盤の回転」「腸腰筋」による
股関節の連動が行われる
という現象である、と知るわけです。
意識していなかった
「筋組織の一つ一つを
イメージして走る」
ためのヒントになるわけです。
■これが即、
走力強化につながるかといえば、
あくまでもヒントレベルだと思います。
とはいいつつも、
どんな世界においても、
”「熟達」とは
その分野における解像度を高めること”本当は
と捉えると、ちょっとマニアックな
この様な書籍に触れることで、
得られることも多分にあるのでは、
と思ったのでした。
■今、私も大学院関連で、
ちょっと専門書、学習理論等を
読み進め始めていますが
(まだまだ追いついていないですが)
こんなに詳細に描いた情報があるのか、
と学びになるとともに驚かされます。
ゆえに、書籍の選択の上で、
ちょっとマニアックだけど、
その世界の見方の解像度を高めてくれる一冊を
選んでいくというのも、
大切なのだろうな、と思ったのでした。
世界は広く、
その道を極めた巨人は
幾人もいるものです。
その人達の知見を存分にお借りする。
その凝縮された書籍に
出会っていきたいと私自身、
思った次第でございます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<今週の一冊>
『ランニング解剖学 (第2版_新スポーツ解剖学シリーズ)』
ジョー プレオ (著), パトリック ミルロイ (著),
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