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2912号 2022年2月10日

学びは揮発する/自分の中に”学んだこと”を残すためのステップ

(本日のお話 2105字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。
さて、本日のお話です。

先日参加したとあるセミナーにて
聞いたお話があります。

シンプルな話なのですが、
「本当にそうだなあ、、、」と共感し、
そこから諸々考えたことがありました。

今日はそのお話について
皆さまにご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【学びは揮発する/自分の中に”学んだこと”を残すためのステップ】

それでは、どうぞ。

■紀藤が私淑しておりますある経営者の方が
セミナーにてこんなことを言っていました。

「いくら勉強したって、
そんなものはすぐに揮発する」

とのこと。

その方は、経営をしつつ
国内最高レベルの大学院で
経営学を学ばれていますが、

そういった環境で学びを重ねているだけでなく
圧倒的な実績を経営面でも出しているがゆえ
大変説得力がある言葉でした。

結局、

勉強をいくらしても
どう使うか、何に役立てるか
明確でないと価値にならない、

私にはそのように聞こえました。

(もちろん知的好奇心を満たすとか、
視野を拡げるという意味もありますが
それを超えた自他に活きる学び、という観点です)

■言ってしまえばそりゃそうだ、
という話かもしれません。

まさに

「勉強したことは揮発する」

私自身も大学院で今学んでいますが、
このことは強く、強く感じております。



関連する本や、先生のお話を聞くと、
「何かを得た」様な錯覚を覚えます。

それはおそらく、
これまで触れてこなかった情報に触れたり、
違った視点からの問いなどで脳が揺さぶられたり、
あるいは周りの同期の答えに感心したり納得をしたりする中で、

知性的な場を共にしている充実感や高揚感が
己にレベルアップの感覚を味あわせてくれているのかもしれません。

■上記の表現と矛盾するようですが、

もちろん学びの場に身を置くことは
大いなる成長を促してくれます。

大学院のような中期的な学びの場は

”「染み入る学び」である”

などと比喩されていました。

ゆえに、上記のような「何かを得た」という感覚も
その環境に身を置くことで、劇的な変化でなくとも
自分がじんわりと変化していく、、、
これは実際にあると思います。

私もそんな風に大学院という環境に身を置くことで
人材開発・組織開発に対するパラダイムが
大きく変わったことは間違いありません。

■一方、

「自分のモノにできた学び」と
「自分のモノにできていない学び」

それぞれあると感じています。。

学びとして自分の中に残ったこととは、
自分のモノにできたものとは

学びをシャワーのように浴び続ける学びの中で
人材開発・組織開発・学習理論・まつわる哲学
データ分析・戦略的人事論・経営学・組織行動論等のテーマ
をネタに、

人材開発・組織開発については
学んだことを実践したり、
アウトプットするなどを通じた「経験学習」

によって、

『自分が結晶化できたこと』のみが残っている

と、自らを省みて感じるのです。

■そう、まるで
純度の高いアルコールのように
「勉強したことは揮発する」

のです。

揮発せずに残るものは、
勉強したことの中で、自分自身が汗をかいたり、
感情が揺れたりして、ザラつき(不純物)が残ったものが
「学びの「結晶」として自分の中に残る」

と私は感じています。

■つまり、何がいいたいかと言うと、

「学んだことは、
実践・アウトプットを通じて
『結晶化したことのみ』が残る」

ということ。

学んだことを、
具体的な行動にして実践したり
アウトプットしようとすると
その変換作業自体に骨が折れますが、
そのプロセスで汗をかく
感情的な起伏を生み出されることこそが

脳内や心にザラつきを残らせて
自らの脳内に居座ってくれる学びになる

というのが現実だと思うのです。

■だからこそ、
(繰り返しになりますが)

1,学びをシャワーのように浴びること
2,学びの実践&アウトプットをする
3,学びを結晶化する

というプロセスがあってこそ、

歩留まり高く浴びた学びを
自らの血肉にすることができる、

と思うわけです。

■、、、と

そんな事を考えた時に、
ある企画を思いついてしまいました。

私自身、大学院の1年間にて

・リーダーシップ
・経営学
・戦略的資源管理
・組織行動
・人材開発
・組織開発
・研修デザイン
・データ・アナリティクス
・経営戦略論
・戦略的人事実務論

等々

その道の第一人者から学んでまいりましたが、
まだまだアウトプット&実践ができていないものも多く、
学びを自分の中で「結晶化」できていないのかも、

と思いました。

■そんな中で、

【大学院の1年分の学びおすそわけプロジェクト
ー人材開発・組織開発の知の結晶を学ぶ会ー】

という会をやってみることに決めました。
(完全なる思いつきです)

人材開発・組織開発のテーマは、
非常に深く、広く、1年かけても
学びきれるものではありません。

ただ、立教大学大学院という
人・組織づくりに特化した場所で学ばせていただく中で、

良質な本、学びに触れていき、
人・組織づくりの全体MAPは把握しつつあると感じていますし、

「何を、どんな風に学ぶのがよいか」
「どんな本を掘り下げるべきなのか(基礎編・応用編)」

という道筋は理解できたと感じます。

なので、

・私自身学びを深めつつ、
「結晶化」した学びをシェアさせていただく

・1年間のプロジェクトとして、
学びをシャワーのように浴び続ける(強制力も働かせつつ)

・その道程を共に歩んでいただける稀有な方と
対話もしながら一緒に成長していく(結晶化していく)

というプロジェクトにすることで、

私自身もそうですし、
関わっていただける(一部の稀有な!)方とも
素晴らしい旅路が歩めるのでは、、、

そんなことを思っております。

■ということで、

「学びは揮発する」からの
「大学院おすそ分けプロジェクト」の予告編

というお話でございました。

また詳細はもう少し煮詰めて、
改めてご案内させていただきます。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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<本日の名言>

心配ならば私たちは行動を起こすべきであって、
憂鬱になるべきではない。

カレン・ホーナイ(ドイツの精神分析学者/1885-1952)

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