メールマガジン バックナンバー

3319号 2023年3月26日

今週の一冊『眠れる才能を引き出す技術』

(本日のお話 2534字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は
沖縄から東京への移動。

曇りの日が多かったですが
湿度も高く、過ごしやすく、
もう、海開きもしているので海でも泳いでみました。

良き時間でございました。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

=========================

『眠れる才能を引き出す技術』

久世 浩司 (著)/実業之日本社


=========================

です。

■「強み」に着目することの効果は
近年、ポジティブ心理学の領域で、
探究をされるようになってきました。

強みにフォーカスをすることで、

・仕事の能力が高まり、働く意欲が高まる

・健康状態が改善される

・ストレス耐性やメンタル問題の予防

などの効果があり、

それらは様々な研究論文で
示されています。

■、、、とはいえ、

自分の「強み」というのは
なかなか見えないもの。
(『強みの盲目性』といいます)

あるいは、自分の強みを
大っぴらに口にだすことは

謙虚さがない、などと
あまり好ましく思われない、

という社会的な風潮も
なきにしもあらずです。
(特に日本においてはそう)

■そうすると、

・強みを活かそうという発想にならない

・自分の強みがわからない

・強みがわかってもどう活用すればいいかわからない

などとなり、

強みの活用のポジティブな側面を
活かすことができない、

となるわけです。

■ゆえに、近年では

「強み」のアセスメント分析が
有名になってきています。

日本では

「ストレングス・ファインダー」
(正式にはクリフトン・ストレングス)

が有名です。

2022年度の日本経済新聞出版社では
クリフトン・ストレングスのアセスメント受検コードのついた
『さあ、才能に目覚めよう』が1位であったとのことで、
その注目度の高さも伺えます。

■しかし、意外と知られていませんが
この他にも、強みのアセスメントはいくつかあります。

その中の代表的なアセスメントの一つが
本書でも取り上げられている、

『Value in Action(VIA)』

というものです。



では、

Value in Actionとは、
一体どのようなものなのか?

簡単にまとめると、
以下のような特徴を持ちます。
このようにまとめられています。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<Value in Action(VIA)とは?>

・VIAはポジティブ心理学の分野における主要な研究プロジェクトであり、
”人間の強みや美徳”に焦点を当てたものです。

・VIAはその開発の背景は、
2004年にマーティン・セリグマン博士とクリストファー・ピーターソン博士によって設立され、
150人以上の専門家から構成される国際的なチームによって開発されました。

・VIAは、人間の強みを分析するための科学的な方法論を提供し、
それを個人やグループの成長、教育、職場などで活用することを目的としています。

・VIAのユニークな点は、24の強み(美徳)を特定し、
それらを6つの美徳のカテゴリーに分類しているところです。

・これらの24の強みを特定するに当たり、心理学者は
世界各国で語り継がれてきた哲学・倫理・宗教などの文献・書物を広範囲に調査し、
その結果、人類が持つ、普遍的な6つの美徳のカテゴリーを抽出しました。

・その6つのカテゴリーが
「知恵と知識」「勇気」「人間性」「正義」「節制」「超越性」となっています。

※一部ChatGPTにて編集、その後著書にて加筆・修正
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

※以下URLから【無料】でVIAは受検可能です。
・「Language」で日本語を選択ください
・120問の質問があり、所要時間は20~30分です
↓↓
https://www.viacharacter.org/survey/account/register

■こうしてみると、

同じ強み分析のアセスメントでも
その作成された背景が違うことがわかります。

「ストレングス・ファインダー」の場合、
米国の200万人を対象にして

「”パフォーマンス(成果)に繋がる”
思考・行動・感情は何か?」

という問いを大規模調査で行い、
34の資質にまとめました。

「VIA」の場合、
世界各国で語り継がれてきた哲学・倫理・宗教などの調査から

「人間が持つ普遍的な美徳」

をまとめたとしています。

■ゆえに、これは私の所感ですが

ストレングス・ファインダーは
「仕事の成果(パフォーマンス)」を
測定することに優れており、

VIAは
「人間性」などの生まれ持った才能を
測定することに優れている

とも言えるように思います。

■、、、と、著書の紹介から
少し脱線してしまいましたが、

今回ご紹介の一冊は
その『VIA』を活用して、

「どのように自分の強みを特定し、
活かしていくのか?」

を丁寧に解説されている著書です。

著者の方は
ポジティブ心理学を学問として
後半に学ばれており、

ゆえに、研究論文を元にした
説得力のある考え方を
とてもわかりやすく伝えられています。

また後半では、

VIAを活用した実際の経営者の例などを
具体的に示していただいているため、

抽象的に終わりやすい24の強み(美徳)についても
理解しやすいエピソードとして
紹介を頂いています。

■私は『VIA』について、

日本語でわかりやすく
解説している本はないかな、、、

と思って探している時に
この本と出会いましたが、

中身が詰まったとても有用な本で
Amazonのレビュー以上に
素晴らしい本だと感じた次第です。

以下、著書の紹介です。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「才能」と言うと、
限られた人にしか与えられていない、
特別なものだと思われています。

しかし実は、誰にでも「才能」は備わっているものです。

それが、本書で紹介する「強み」です。

「強み」は楽に引き出せて、仕事に活かすことができます。
使えば使うほど私たちに幸せと充実をもたらします。

本書ではVIA研究所に協力をいただき、
24種類の人格の「強み」を解説しました。

そのなかに、自分のものがあるはずです。
ぜひ、それらを引き出して、自分の武器にしてください。

<才能を引き出せれば、こんなにいいことが起きる!

仕事での自信がもてる、成果が出る!
仕事にやる気や楽しさを感じる!
自分が本当にやりたいことがわかる!
部下のやる気を高め、仕事の効率をアップさせる!

……ほか

※Amazon本の紹介より

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

「強み」について、
より探究していきたい人には
おすすめの一冊でございます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

==========================
<今週の一冊>

『眠れる才能を引き出す技術』

久世 浩司 (著)/実業之日本社

==========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す