今週の一冊『この1冊ですべてわかる 新版 経営戦略の基本』
(本日のお話 2456字/読了時間5分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、大学院の仲間に「VIAワークショップ」のデモの実施でした。
目が肥えている仲間たちに実施をするのは、少し照れくさいような感覚もありましたが、大変楽しく、私も整理がされる時間でした。
こうした繋がりに改めて感謝をした1日でした。
(参加いただいた皆様、ありがとうございました!)
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さて、本日のお話です。
毎週日曜日はおすすめの一冊をご紹介するコーナー。
今日ご紹介の一冊はこちらです。
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<おすすめの一冊>
『この1冊ですべてわかる 新版 経営戦略の基本』
手塚 貞治 (著, 編集), (株)日本総合研究所 経営戦略研究会 (著)
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本書は、「経営戦略」の全体像をとてもわかりやすく示してくれた15年間のロングセラーの新装版です。特に「経営戦略」なんて単語を聞いただけで本記事を閉じてしまいそうな(私のような)方にぜひお勧めしたい一冊。
ということで、早速見てまいりましょう!
■経営戦略、色々ありすぎ問題
経営戦略って、なんだかムズカシイ。。。
そう思いませんか?(私は超絶そう思います)
私自身、経営学専攻の大学院に通って一応「経営学修士(Master of Arts in Business)」なる称号を得たものの、この経営戦略というのが未だに苦手です。
振り返ってみれば、大学院の授業の中で、苦手なものベスト5を挙げると、「経営学概論」「経営戦略論」「戦略的資源管理論」「戦略的人事実務論」でございました(あ、一個足りない・・・)。
どうやら、「経営」という単語、「戦略」という単語が入っていると苦手意識が芽生えるようです。経営✕戦略なんてコラボレーションした日には、もはや熱暴走したPCのよう。頭がフリーズしてしまいます(汗)
さて、なぜ苦手なのかその理由を考える「経営戦略、色々ありすぎ問題」だからではないか、と思うに至りました。たとえば、
PEST、3C、SWOT、5force、VRIO・・・
これは何の暗号だ??わざとムズカシくしてるんじゃないか??
と思えるようなアルファベットが経営戦略では次から次へと並びます。
しかも、それぞれのフレームワークが絡み合っていたりする。
もう、手に負えません。
その量が膨大すぎるゆえに、全体像がどうにも理解できない。
そして、全体像が整理できず、でも知りたいので経営戦略本を買うけど、やっぱり読めなくて積読がどんどんストックされていく。。。。
そんな経営戦略のデス・スパイラルに入っていました。
(しかも、なぜだkが経営戦略本はめちゃくちゃ分厚い・・・。『世界標準の経営理論』『経営戦略全史』という有名なベストセラーなどは、重ねたらちょっとした椅子になりそうです)
■こういう本が欲しかった!という一冊
さて、その中で素晴らしき本に出会いました。
それが、今回ご紹介させていただく『この1冊ですべてわかる 新版 経営戦略の基本』です。
こちらは、私のような経営戦略の弱者の子羊に、その全体像をわかりやすく示してくれる灯台のような一冊です。
読んだ時に「これこれ!こういうのがほしかったのよ!」と思わず心の中でつぶやいてしまいました。本書の魅力を、私なりにお伝えするとこんな感じ。
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(1)分厚くない(約250ページ)
(2)重要なキーワードが、図解されて極めてわかりやすい
(3)概念間のつながり(SWOTとPEST等)がシンプルに説明&図示されており、全体像が理解できる
(4)経営戦略の理論と実践が、抽象→具体へとストーリーのように説明がされている
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経営戦略という広大な世界に対して、「基本」を知る上での良書です。
■本書の構成
さて、本書の構成について、ポイントを抜粋すると以下のようになっています。
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第1章:経営戦略の役割と特徴
・基本理論、ビジョン、戦略、仕組みなど
第2章:経営戦略の理論を俯瞰する
・戦略策定に必要なロジカルシンキング
・外部環境分析と内部環境分析(PEST,3C,SWOTなど
・3つの基本戦略(ポジショニング戦略、差別化戦略、コストリーダーシップ戦略)、ブルー・オーシャン戦略、PPMなど
第3章:戦略を動かすための仕組みづくり
・戦略を動かすための「仕組み」
・戦略を計画に落とし込む方法
・KPIを設定する、組織を整える
第4章:企業全体のパフォーマンスを向上させる全社戦略の実践
・経営戦略の全体最適と個別最適
・全社戦略策定の基本プロセス(資源配分と実行)
・優先順位を付けて資源を配分する(ヒト、モノ、カネの配分)
第5章:個別事業の競争優位を構築する事業戦略の実践
第6章:不確実性の時代における”新しい”戦略論の潮流
第7章:不確実性に対応する戦略ソリューション
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上から順番にサラッと目を通すだけでも、なるほど、経営戦略の全体像ってこうなってるのね、実務ではこう使っていくのね、というのがわかるような構成です。手元において、辞書のようにも使えそうです。
■環境分析のフレームワークのつながり
ちなみに、この本の素晴らしいところが「経営戦略を体系的に理解することを助けてくれる」こともあります。たとえば、(3)概念間のつながり(SWOTとPEST等)を示してくれるなどは本書の魅力の一つです。
たとえば、PEST、3C、SWOT、5force、VRIOのつながりが、図解と共に説明がされていました。
シンプルな話ですが、外部環境分析・内部環境分析でそれぞれ必要なものが各フレームワークとなり、それらを接続するものが、3C分析とSWOT分析であるという説明をされています。(詳細はnoteにて)
言われてみたらそうなんだ!と納得しますが、こういうのを自分で構造化するのは至難の業です。説明されるまではどうにもよくわからなかったものがシンプルに説明されるだけで、スッキリした感覚が得られます。
更にいえば、「PESTと5forceと3C分析はじゃあどのように違うの?」というのも、「マクロorミクロの視点」の違いがある、明快に説明をしています。(ちなみに、PESTがマクロ、3Cがミクロ、5forceはその中間という位置づけでした)。
そんな風に、全体のつながりもシンプルかつわかり易く説明してくれており、大変ありがたい一冊でした。
■まとめと個人的感想
この一冊を手元において、その上で様々な経営戦略本を読むと、ぐっと理解しやすくなりそうな、そんな著書だと思いました。ぜひ経営戦略を理解したい、という方にはお勧めしたい本でございます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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