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4375号 2026年2月16日

「眠らないこと=がんばっている」というは認識はどこからやってきたのか?

(本日のお話 2156字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日日曜日は、朝から18kmのランニング。
再来週の東京マラソンに向けて、調整期です。
体重をもう少しだけ落としたい今日この頃。

その他、息子と、地下鉄博物館からの葛西臨海公園での観覧車へ。
なんだかんだで移動しまくったハードな1日でございました。



さて、本日のお話です。

今日は「睡眠」をテーマに、ある書籍からの学びを共有させていただければと思います。

「寝ることは、悪いこと」。

いつからなのか、そんなことを当たり前のように思っていました。

一番古い記憶は、高校2年生。自転車置き場で話をしていたときに、当時高3だった先輩が「自分は寝るのはキライ。なんだかもったいないから」と言っているのを聞いて、(なんだかカッコいいなあ)と感じた思い出があります。

それから新卒で入った飲食店でも、「オレは5時間寝れば十分」という社長や、また実際にそうしている店長を見て、5時間睡眠で頑張ろうとするけれども無理な自分に「自分は気持ちが弱い」と謎の自己否定に走っていた記憶もあります。

実際、寝ないと気持ちが鬱々とするので、絶対よくない、と今となっては確信するものの、一体なぜ、どうして「寝るのは悪いこと」と思うようになってしまったのか?

このことについて、『睡眠文化論』という著書にて、「日本人が全体として睡眠が短い問題」の背景を、解説してくれており、長年の疑問が解消された気がしたのでした。

今日はこのお話について、学んだことを書いてみたいと思います。

それでは、どうぞ。

■眠らない日本人

これは、有名な話として知られていますが「日本人は眠らない国民」です。

国別の睡眠時間比較によると、日本人は最も睡眠時間が短い(平均7時間22分)ことがわかっています。
ちなみに大半の国は8時間以上睡眠をとっています。最長の南アフリカ9時間10分です。

その他にも以下のようなデータがあります。

・⑴大学生の睡眠時間も、日本は6時間ほどで、圧倒的に短い。
・⑵乳幼児の総睡眠時間の国際比較でも日本は11時間半と、最も短い。
・⑶日本だけが、女性の睡眠時間が男性より短い(生理的には女性のほうが男性より長く眠る必要があるようであるにもかかわらず)

特に「⑶」に至っては、文化的・社会的な要因により「女性は眠らされていない=起きていることを要求されている」と書かれています。

■なぜ、日本人は眠らないのか

睡眠時間が短い理由として「眠らない」のか「眠れない」のか、2つの要因があります。

まず、「眠らない」場合としては、日本は娯楽が非常に豊かであることが挙げられています。
インターネット、SNS、Youtube、動画…24時間、娯楽はフル稼働です。そのため、結果として睡眠時間が短くなっている可能性があります。
(世界的な兆候でもあるが、それでも日本は群を抜いている可能性が高い)

次に、「眠れない」場合としては、「労働時間が長いため、睡眠時間が短くなっている」可能性があげられます。
加えて日本の都市部では「通勤時間が長いので、早く起きなければならない」という労働の周辺環境にまつわる話もあります。

しかしながら、「労働時間の長さ」でいえば、1960年代から2020年代にかけて、2400時間から1700時間へと労働時間が大きく減少しています。
また50年前のほうが睡眠時間は長かった事実もあります。
(眠らない理由としての娯楽が豊かになったことを除けば)労働時間の長さだけが、睡眠が短くなっている理由にはならないと言えます。

ちなみに、日本では男性があまり家事をしないことから、その結果女性の睡眠時間が短くなるという理由も挙げられていました。

■儒教的文化が与える睡眠観

最後に、最も私がハッとさせられ、そして腹落ちをしたのが、「儒教的文化による睡眠観の影響」というものでした。

ちなみに、日本以外の国でも睡眠が短い国は「韓国」「中国」などです。
ここで著者は東アジアに共通する傾向として「儒教文化の影響がある」と述べています。

儒教的文化は、勤勉が尊ばれます。江戸時代の儒学者・貝原益軒は「健康のためには睡眠を短くせよ」「睡眠が多いと元気が循環しないで病気になる」「はやく寝ると食事が停滞して害がある」といったそうです。
(そういえば、昔私の家も「ご飯食べてすぐ横になるとブタになるよ」と言われていました。これも儒教の影響だったのか…)

・眠り=休息=何もしていない時間。
・眠り=怠慢、怠惰。

勤勉であることを是とする副作用が、こうしたことに現れている。

ゆえに、睡眠時間を削って偉業を成し遂げた人の話が語り継がれ、こうした行為を努力の象徴のように語られている…。

このことに、自分は無意識に染まっていたんだ…と気づき、ハッとさせられたのでした。

■まとめ:もっと寝よう。

私が常時身に付けているウェアラブルデバイスでも、睡眠推奨時間がもっと寝ろ、もっと寝ろと、提案され続けていました。

とはいえ、いや、結構寝ているほうんだけどな…、むしろもっとはやく起きなきゃと思っていましたが、もっと寝てよいんだ、寝ることに罪悪感を持たなくてもいいんだ、そんなお墨付きをもらったように感じました。

こうなって、あまり寝ていないよアピールをするのも、頑張っている感をアピールしている感じがして、
完全にこの儒教的睡眠観に染まっているな…と自分で自分に眉をひそめてしまいますが、こうした感覚も手放して行きたいと思います。

割とランニングもハードめに最近は練習もしているので、もっと休息の時間を認めて、快適に、日中集中できるような睡眠を模索していきたい、そんなことを思った次第です。

ということで、皆さま、もっと寝ましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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