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4577号 2026年9月6日

今週の一冊『2050年を生き抜く子を育てる「もうひとつの学校」』

(本日のお話 2453字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

本日は、朝から執筆。

その後30kmのランニングでした。
相変わらず痛みは多少ありますが、
練習を継続できるくらいではあります。
ストレッチや筋膜リリースガンを駆使しながら、
上手くケアしながら、マラソンシーズンを楽しみたいと思います。

*

さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、最近読んだ本から一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナーです。

今週の一冊はこちらです。

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『2050年を生き抜く子を育てる「もうひとつの学校」』
小針一浩 (著)
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先日、5歳になる息子の療育について発信したところ、
さまざまな方から情報をいただきました。

その中で、何人かの方から教えていただいたのが
「オルタナティブスクール」という選択肢です。

今日はその中で「湘南ホクレア学園」という
藤沢にあるスクールを開校した理事長による著書を
ご紹介いたします。

「なるほど、オルタナティブスクールって、
こういう感じなのか…!」とイメージするとともに、
子どもに何を学んでほしいのかを考えさせられる著書でした。

ということで、早速中身をみてまいりましょう。

それでは、どうぞ!

■「オルタナティブスクール」とはなにか?

オルタナティブスクールとは、
一般的な公立・国立・私立の学校とは異なり、
独自の理念や教育方針に基づいて運営される学びの場のこと。

厳密な定義が一つに決まっているわけではありませんが、
「もうひとつの学校」と捉えると、
わかりやすいかもしれません。

モンテッソーリ教育、シュタイナー教育、イエナプラン教育など、
世界で生まれたさまざまな教育思想を取り入れた学校もあり、
日本でも少しずつ広がっているそうです。

*

そして、本書で紹介されているのが、
神奈川県藤沢市にあるオルタナティブスクール
「湘南ホクレア学園」です。

著者は、同学園の理事長である小針一浩さん。

小針さんは、息子さんが先天性の障害を抱えて生まれ、
複数回の手術を経験したのち、
さらに小児白血病を発症したことから、
仕事を辞めて闘病生活を支えました。

その後、息子さんの小学校を探す中で、
「この子に合う学校がないのであれば、自分でつくろう」と決意。

2022年に湘南ホクレア学園を開校したそうです。

自分の子どもに合う環境を探すだけでも大変なことです。
それを、学校をつくるところまで進めてしまう。

その行動力と、根底にある息子さんへの思いに、
まず圧倒されました。すごすぎます…。

実は、私の知人にもお子さんを
湘南ホクレア学園へ通わせている方がいて、
とても良い学校だと聞いていました。

本書を読むと、なぜその方が勧めていたのかが、
少しわかったように思います。

※参考:湘南ホクレア学園|地球で遊ぶ。世界で学ぶ。

■どんな世界でもサバイブできる子を育てる

湘南ホクレア学園が掲げているミッションは、
「どんな世界でもサバイブできる子を育てる」とのこと。

そして、そのために「大切にする考え方」として、
次の3つを挙げています。

・「自分で決める(Will)」
・「世界中に仲間をつくる(Vision)」
・「リミッターを外す(Principle)」

今の小学生が働き盛りを迎える2050年に、
社会がどのようになっているかはわかりません。

AIの進化、人口減少、環境問題、大規模災害など、
これまでの常識が通用しなくなる可能性もあります。

ゆえに、実際に身につける
「コミュニケーションスキル」「起業スキル」「アウトドアスキル」という
どこでも生きていけることを大事にしているそう。

決められた正解を覚えるだけではなく、
自分で考え、仲間をつくり、新しいことを始め、
環境が変わっても生きていける力を育てる。

そのコンセプトには、強い想いを感じます。

■子どもが自分で「学び方」を決める

特に興味深かったのが、
子どもたちが「一週間の学習計画」を
自分自身で立てることです。

午前中の「ワークタイム」では、
国語、英語、算数などについて、
何を、どのくらい学ぶのかを自分で決めます。

そして週の終わりには、その計画を振り返り、
「どこまでできたのか」
「次はどうすればよりよく学べるのか」を考えます。

教員を含むスタッフは
「キャプテン」「サブキャプテン」と呼ばれ、
子どもに答えを与えるというよりも、
自分で気づき、学びを進められるように支援します。

自分で計画し、実行し、振り返り、次の行動を考える。
これは、大人になって仕事をする上でも欠かせない力です。

それを子どもの頃から、実際の学びを通じて
身につけていくのは、素晴らしいな…と思いました。

■「何を学ぶか」より「何のために学ぶか」

本書を読んで、最も心に残ったのは、
各教科を学ぶ「目的」が明確にされていることでした。

たとえば「国語」は、
「あらゆる学びの基礎となる力」とします。

算数の問題を読み解くにも、
理科や社会の解説を理解するにも、
まず言葉を理解する力が必要です。

そのため、読書を通じて語彙力、読解力、
分析力を高めることを重視しています。

「英語」も、受験や進学のためだけに学ぶのではありません。

未知の世界を生き、
異なる背景を持つ人々とつながるための
コミュニケーション手段として位置づけられています。

「社会科」は、日本人としての立場を知りながら
国際的な視野を持ち、
異なる文化の人々と理解し合うための教養。

「理科」は、宇宙、電気、生物、人体など、
国や文化を越えて共有できる
世界共通の話題を知るためのものです。

教科が先にあるのではなく、
「どのように生きたいのか」という目的が先にあり、
そのために必要な学びとして教科がある。

この順序は、とても大事なものに思えました。

■読んでみた感想

どのような環境が合うのかは、
子どもの特性や本人の思い、
家族の状況によっても変わります。

また、一般的な学校にも、
オルタナティブスクールにも、
それぞれの良さと難しさがあるでしょう。

ただなんとなく
「国語、算数、理科、社会は大事だから学ぶ」と考えるのではなく、
それが将来、どのように生きることにつながるのかを考えてみる。

「学びとは何のためにあるのか」
「子どもに、どのような力を身につけてほしいのか」
と改めて考えてみること。

子どもを既存の枠に合わせるだけではなく、
その子が自分らしく学び、
誰かとつながりながら生きていくために、
どのような環境が必要なのか。

「教育の当たり前」を問い直されるような、
そんな事を考えさせられた一冊でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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