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530号 2015年5月11日

価値観をニュートラルにする

■おはようございます。紀藤です。

土曜日は友人のお誘いで、
200人ほどが集まる英会話サークルへ参加してみたり、
また日曜日はテニススクールのコーチが参戦している
テニスの大会を見学に行ってみたり
この土日は、進んで新しい場所に顔を出していました。

知らない世界に行くと、
「こんな世界があったのか!」と、
自分のメガネ(=考え方)が変わり、
自らの可能性も広がる感覚がします。

新しい場所、知らない場所に顔を出すこと、
改めてですが、影響力大ですね。

お勧めです!

さて、早速ですが本日のお話です。

■少し前に、ゴールデンウィークに、
鎌倉に「座禅会」なるものに行ってきた、
というお話をいたしました。
知らない場所、新しい場所に行くと、
気づきが多い、とお伝えしましたが、
今日は、その座禅会の集まりで、
ある参加者のおばあちゃんから聞いた
「人生の智慧(?)」を共有したいと思います。

ちなみに、先日参加をした座禅会は、
80代の人も多く参加をしていました。

テーマがテーマだけに、
あんまり心が汚い(失礼)というか、
無礼な人は少なく、非常に気さくでいい人が多い集まり。

そこでお食事を一緒にした、
鎌倉老人会の会長をしている、
というおばあちゃんが、面白いお話を聞かせてくれました。

彼女は、

「年を重ねてからあるべき姿勢」

について教えてくれました。


おばあちゃん
「老人会をしているとね、ほんと色んな人と会うのよ。
 老人会は鎌倉だけでも74のグループがあるから、
 新しい人も入ってくることもあるの。
 ・・・でも、その中で溶け込める人とそうじゃない人がいるのね」


「へえ・・・溶け込めるかどうかの違いって、なんですか?」 

 
おばあちゃん
「溶け込めない人は、
 <自分のプライドを捨てきれない人>よね。
 働いていた時に、どれだけ偉い仕事をしていたのか、
 凄い人だったのかわからない。
 でも、「俺は優秀なんだ!」 と老人会に入っても
 そう主張する人、どこかで思っている人は、友達ができない。
 結局、老人になってしまえば、
 持っているものは命一つの人間。
 誰も彼も変わらなくなるのだから、
 謙虚に、今までの自分を良い意味で捨てなきゃダメよね」


「なるほど・・・。そうなんですね。タメになります。」

おばあちゃん
「結局、そうやって孤高な人、自分に固執しすぎる人は、
 友達が少なくなって、話す機会が少なくなって、
 ボケたり、早く死んでしまったりする人、ほんとに多いのよ。
 だから、プライドは捨てて、
 ”コミュニケーション”と”頭を使うこと”。
 これ、大事にした方がいいわよ。
 ・・・まあ、あなたにはまだ早いけどね(笑)」


と、ちょっとお茶目なおばあちゃんは、
「人生の智慧」を教授してくれました。


■確かに、おばあちゃんが言っていたような、
「自分が築き上げてきたものにこだわりたくなる」
という気持ちもわかるような気がします。

しかしながら、
「この考えが自分の全てだ!築き上げたものが俺の全てだ!」
と思うと、それが通用しなくなったとき、
自分が孤立してしまう恐れがある、

これもまた紛れもない事実だと思うのです。

・老人になって環境が変わった(=仕事を辞めた)

というのもそうですが、同時に、

・職場が変わった(=働き方の当たり前が変わった)、
・グローバル化で仕事のあり方が変わった(=短時間で成果を出す。成果主義)

など、大きな変化があったときも同様でしょう。

周りの大きな変化に気付かないまま、
「俺の今までのやり方が正しい!」
「俺は間違っていない、皆が違うんだ!」
と、固執してしまったとしたら、
氷河期を迎えた恐竜のごとく、
極寒の風雪に気付かず、環境に淘汰されてしまう・・・
そんなことになってしまうのかもしれません。


■「7つの習慣」では、
<”自らのパラダイム(=ものの見方、考え方)”が、行動と結果に影響をもたらす>
という話が、「基礎原則」として紹介されています。

要は「自分の考え方」が、
自分の人生の結果をも変えうる、ということですね。

そして、同時に気を付けなければならない、
と警鐘を鳴らしているのが、

<”自分のパラダイム(=ものの見方、考え方)”は、必ずしも正しいとは限らない>

ということです。

先ほどのおばあちゃんが教えてくれた、
「老人になっても、働いていた頃の肩書きで勝負しようとする人」
(= 偉い仕事をしていたから、自分は偉い、というパラダイム)
というのも、多くの優秀なベテランが陥りがちな罠、
なのでしょう。

老人の世界では、何の役にも立たないパラダイム(考え方)
にこだわっても、生み出す結果は、孤立なのですから・・・


■私たちに置き換えて考えてみると、
たとえ雨が降ろうが、雪が降ろうが、
会社が変わろうが、環境が変わろうが、
願わくば、どんな状況下でも、

強く、楽しく、たくましく生きて行きたいもの。

そのためには、自分の信念を持ちながらも、
パラダイム(=もののの見方、考え方)を柔軟にする、
言わば、

【自らの価値観をニュートラルにする】

という練習を常々しておくことが、
いざという時に大切になるのかもしれませんね。


最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。
今日が皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 優れた所がありながら、疎んじられる人がおり、
欠点だらけでも好かれる人がいる。

                 ラ・ロシュフコー

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