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1390号 2017年12月4日

身に病があろうとも、心まで病ますまい

(本日のお話 2470文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。


昨日日曜日は朝から相模原でテニス。

そして昼過ぎには真逆の千葉にて、
「サムライ塾」の集まりで深夜までひたすら語らっておりました。


ばたばたと活動していたところ、
若干、風邪の予兆がありますが(汗)
今晩中に、風邪菌を制圧したいと思います。



さて、本日のお話です。

体調不良気味になって思うこと。

それは、よく言われる

「病は気から」、

この言葉はやっぱり真実なのだろう、
ということ。


と、いうより、正しく言えば、


「体調が悪いのは事実。
 でも、気の持ちようで、辛さは変わる」


のではないか、とも思うのです。

(あくまで、風邪やその延長の話です)



今日は、そんな「病は気から」に関連する、
とある私の経験談を、ご共有させていただきつつ、
思うところをご共有させて頂きたいと思います。


タイトルは、


【身に病があろうとも、心まで病ますまい】。


それでは、どうぞ。

■約10年前の話。


私が20代半ばの頃の話です。

私の中で、ある大ブームがありました。

それが、「中村天風氏」の存在に出会い、
その思想にハマりにハマっていた、という話。

中村天風氏は、
松下幸之助、稲盛和夫、山本五十六など、
今の日本の礎を築いた著名な人々が師事してきた人物。



1900年前半、第一次世界大戦頃から、

軍事探偵(人斬り天風と恐れられた)になり、→

不治の病にかかる→

世界中を旅して治療法を探す→

ヨガの伝道者と出会い、悟りを開く(病が治る)→

日本に戻って、某銀行の頭取になる→

全てを捨てて、ヨガの導師として教えを伝え始める


という、異色の経歴を持つ方です。


■師曰く、


「心の強さこそが大事である」

「積極的態度こそが人生を決める」


といい、その哲学が、多くの人に影響を与えてきました。

今尚、たくさんのファンが存在する、
そんな知る人ぞ知る、偉人です。


中村天風氏は、その著書にて、
本日のテーマである「病」について、
このような言葉を残していました。



「体なんてものは、魂の入れ物だ」

「風邪ひいた、キツいなんてのは、気のせいだ。
 自分の身体が、”隣のおばちゃんのもの”と客観的に思え」

「体が病んだからといって、気まで病ませるな」


と、説いており、
それを証明する師自身のエピソード(麻酔無しで歯を抜いたり)を、
その講演で紹介していたのでした。



中村天風氏の場合、
精神を極限まで修練したが故の偉業だったのでしょうが、

当時、バカ正直な私は、
純粋にその話を受け止めていました。

しかも、当時、天風氏の本を読みすぎて、
何だか出来る気がしてしまっていました。



「そうか、病は気からだな」



そう、ものすごく感銘を受け、
実践してやろうと燃えていたのでした。


■そんな矢先、風邪をひきました。



頭がいたい、喉が痛い。

熱もあるようだ。



そう感じたのですが、

「いやいや、気のせいだ」と、
「これは、大した事ではない」と、

言い聞かせて過ごしていました。

不思議と、そう言っていると、
何となく、大丈夫な気がしてくるもの。



気のせい、気のせい、気のせい。



そう思って1週間ほど過ごしていました。

不思議なもので、
比較的元気に過ごしていたと思います。



しかし、ある日、急激に悪化の一路をたどり、

いよいよ「気のせい」では済まないほど、
喉の内部が腫れ、水も飲めなくなりました。



(流石にこれは、気のせいではないぞ)



そう思い、また”隣のおばちゃん”とは思えぬ、
肉体の苦痛を感じて、救急外来に駆け込んだのでした。



医師は診察するなり、こう言いました。


「なんで、こんなになるまで放っといたの?」

「喉に膿がたまっているよ。扁桃周囲膿症ですね。

 今から切りますから、今晩から入院してください」



そういい、その直後、
筆舌に尽くしがたき外科治療を行い、
そのまま入院となったのでした。

(詳細は痛すぎるので、ここでは書きません)


■さて、なぜまた、わざわざ
昔のとりとめのない話をしているのか。

そこについて思うことあるのです。


「病は気から」と言い続け、
入院をしてしまった間抜けな話ではあるのですが、

一方、”このときの体験”を思い出して、
ふと思うことがある、のです。



それが、



【大丈夫と言っていれば、「大丈夫」な気がしてくる】

(=体はどうかは、一旦おいておいて)


ということなのです。



もちろん、病は病。

だから、「大丈夫な気がする」レベルで、
ちゃんと治療は必要だと思っています。

(そうしないと、私のように入院する羽目になります)




しかしながら、思うのが、
今の日本社会、医療費が大問題となっている現状を考えたり、

大病院が「サロン化」している
(=大した症状がなくとも、会話のための憩いの場になっている)

とか

また、ちょっとした風邪でも、
「大丈夫?!熱はない?!」と時におおごとにしてしまう、

というような、
若干、過剰な世の風潮がある。
と私は感じることが、しばしばあるのです。



薬に頼る、病院の力を借りることも、
もちろん大事なこと。

それは、私自身がものすごく体感していることです。


しかし、同時に、
何か病になったときでも、


『大丈夫、大丈夫。大したことない』


と、ドーンと構えて、
細かいことは気にしないくらいの姿勢のほうが、
力強く、健やかに生きることができるのでは、

と思うのです。

(あくまでも、個人的にそう思う、ということです)


■「病は気から」と言います。


やれ、体が重い、だるい、キツい、

そう、口々に言っていると、
ますますそこに焦点があたり、
負の自己暗示にかかり

さらにキツくなるし、
だるくなるし、
体が重くなるものです。


健康対でも、
「だりい、だりい」と
口癖のようにいっていたら、
無気力にコンビニたむろする人のように
ますます元気がなくなるのです。


風邪は風邪。

体調不良は体調不良。


それはそれで、心は心。


「体が病む」ことが
「気を病む」ことにつながらないように、
意識すること。


結果的に、そちらのほうが、
自分自身楽だし、健全ではなかろうか、
そんなことを思った次第です。



最近は、インフルエンザが流行っていますが、

手洗いうがいをしっかりしつつ、

「気」も「体」も、健康、健全で今週も頑張りましょう。

【本日の名言】 やれ運命がつまらないの、
人生がつまらないのって人は、
その考え方がつまらないんです。

いいですか、
幸福も健康も成功も、
ほかにあるんじゃないですぜ。

あなた方自身のなかにあるんだぜ。

中村天風”

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