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1189号 2017年5月17日

「なぜ?」ではなく、「どのようにして?」と問うことで、建設的な会話が生まれる

(今日のお話 1853文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。

また、夜は日本の歴史や一般教養について学ぶ、
ある会合に出席してきました。

昨年松から、日本の近現代史、
世界史を積極的に学んでいますが
知らないことがこんなにもたくさんあると知り、
愕然としております。

世界は広い。



さて、本日の話です。

先日「質問コンサルタント」として活躍する、
とある方とランチを共にしました。

効果的な質問を投げかけ、
人にブレイクスルーを促す、
そんな手法があるそう。


そのお話の中で、ビジネスにおいて、
大変重要だと思う”質問のスキル”について思うところがありましたので、
皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


「「なぜ?」ではなく、「どのようにして?」と問うことで、
 建設的な会話が生まれる」。


それでは、どうぞ。

■「なぜを5回繰り返す」

という話が課題探求のための手法として、
しばしば取り上げられることがあります。


「なぜ?」という問いを繰り返すと
より深く、本質的な課題に近づいていくため
見えていなかったことに気づくことができる、

そんな考え方ですね。

確かに、私も効果的だな、
と思います。

しかし、

”「なぜ?」と聞くことが効果的”

だからと言って、なんでもかんでも、
「なぜ?」を連発すればいいというものではない、

それが先日の「質問コンサルタント」のIさんのお話でした。


■少し話が変わりますが、
前職で、私が人材採用のビジネスに関わっていた時のお話。

そこで、新卒採用の面接のプロの方が
こんなことを言っていました。


「面接において、

 ”面接官が「なぜ?」を5回以上繰り返すと、

 それは人格否定のように聞こえてしまうから、気をつけよ」


そんなお話でした。


例えば、こんなイメージでしょう。


Q ”なぜ”、あなたは当社を選んだのですか?

 - 企業理念に共感したからです。


Q、”なぜ”、あなたは企業理念に共感したのですか?

- 1人でも多くの人にありがとうをもらうこと、
   これは私も嬉しいと感じるからです。


Q、なぜ、あなたはありがとうと言ってもらえると嬉しいのですか?

- 誰かの役に立った気がして、満たされるからです。


Q、 なぜ、あなたは役にたつと満たされるのですか?



ここまでいくと、もはや禅問答。


「自分がそう感じる」という
”価値観”に質問をし続けることになる。

すると、相手の「考え方」に疑念を
かけられているようにも捉えられる、

だから、
むやみに「なぜ?」と聞けばいいというものではない、
そんなお話でした。


■すなわち、何が言いたいかというと、


「なぜ?」というのは、
本質を掘り下げる非常に良いフレーズであるとともに、


ともすると、

”相手を追求したり、
 相手に疑いをかけたり、
 相手に言い訳を促すような問いにもなりうる、
 そんな性質を持つ”

ということ。

これを覚えておくことが大事である、
と思うわけです。




「なぜ、こんなミスしたんだ?」

と上司が聞けば、部下の頭には、

「実は、こうこうこういう理由がありまして、」

という、「なぜなら」から始まるフレーズ、
すなわち、言い訳的なフレーズしか、
残念ながら浮かんでこない、

そんな特性を持つものなのです。


■そんな中、使える技の一つが、


【「なぜ?」のかわりに、「どのようにして?」と問う】


ということなのです。


例えば、

「”なぜ”、ミスをしたんだ?」

ではなく、

「”どのようにすれば”、ミスを防げたのだろうか?」

と問う。



「”なぜ”、〇〇が最重要課題だと分かるのですか?」

ではなく、

「”どのようにして”、◯◯が最重要課題だとわかるのですか?」

と問う。



やることは、
「WHY?」を「HOW?」に変えるだけ。


言っていることは同じでも、

「なぜ?」の代わりに
「どのようにして?」を使うと

相手が「なぜなら」で答える左脳モードになりません。

質問も柔らかくなるので、
柔軟に、物事を考えられる思考を促す
「問い」になるのです。


それが、

「どのようにして」

という質問方法。

ということで、ぜひ、

部下がミスをした、
上手く行かないことがあったという時、

お客様に尋問口調にならず、
アイデアを拡げるような柔軟な「問い」投げかけたいときは、


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「なぜ?」ではなく、「どのようにして?」と問う

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こと、ぜひ試して頂ければと思います。


特に営業の方は、お客様に深いヒアリングをするときに、
効果的な話し方ですので、ぜひお試しを!

【本日の名言】 どのように話すかは、
話の内容と同じくらいに重要である。
判断力を持っている人間よりも
耳をくすぐられて喜ぶ人間の方が多い。

フィリップ・チェスターフィールド”

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