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1015号 2016年11月24日

未来はわからない。 でも、ただ流れに身を任せてはならない。

(本日のお話/2159文字 読了時間2分半)
■おはようございます。紀藤です。

昨日祝日はテニススクールの仲間と共に、
テニスの団体戦の試合に参加。

ビギナーの戦いだったのですが、
決勝で惜しくも敗北。

一日たった今も、
非常に悔しい想いが胸の奥に居座っております。

「あの時、こうしておけば」

終わってみれば、
そう感じるところばかりで、
もっと考えて、出来ることを考えて
臨むべきだったな、

と反省しております(汗)


また、現在通っている私塾の「サムライ塾」の仲間と、
今週末にある発表に向けて

「21世紀の日本の大問題を考える」

というなかなか壮大なテーマについて、
飲みながら打ち合わせ。



さて、本日のお話です。

先述の、

「21世紀の日本の大問題を考える」

というテーマを考える上で
いくつかの本を読んでいます。


その中で、
タイトルがものすごーく暗いのですが、
参考図書の一つとして、


『日本の最悪のシナリオ 9つ死角』
(財団法人:日本再建イニシアティブ)


という本を読んでいます。

タイトルからして、
重たいことが書かれていることは、想像に難くありませんね。

その名の通り、
描かれている「最悪のシナリオ」が
生々しく、リアルなのです。


本日はこの本から学んだ、


「未来はわからない。
でも、ただ流れに身を任せてはならない」


というテーマについて、
思うところ、皆さまにご共有させていただければと思います。

それでは、どうぞ。

■かの有名な、
「マネジメントの発明者」と称される、
ピーター・ドラッカー氏。

彼は、彼自身が予測した未来が、
あまりにも当たることから、
実は、ドラッカー氏は、


「最高の未来学者」


とも呼ばれたそうです。

そんな彼は、こんな話を言っていたそうです。


「未来など誰にもわからない。

しかしながら、その前提で、
未来を予測するには、

1、すでに起こったことの結果を見ること。

2,自分で創造すること、

この2つしかない」

と。


■”すでに起こったこと”

を観察すると、それがもたらす未来が見えてくる。


遅かれ早かれ、
現実に起こる大きな未来の変化を読み解く鍵は、
今、この瞬間に水面下で起きていること。


ドラッカー氏は、
それらの兆候を

“すでに起こった未来”

と呼んだのでした。



さて、冒頭でご紹介した、
『日本最悪のシナリオ 9つ死角』。


この本は、

””今、水面下で起きている現実の問題を放置すると、
 悲観的に進んだ場合、どんな未来が考えうるか?””

について、識者による見解、
これまでのデータ、事例、統計を元に想像して、
ストーリーとして書かれています。


先ほどのドラッカーが言った、

””すでに起こったことを観察すると、
それがもたらす未来が見えてくる””

と言う話ですね。


例えば、少子高齢化問題。
それに伴う、社会保障費の問題。労働力不足。

放っておくと、いずれツケを払わされるであろう、
未来の若者たちの怒りが爆発する可能性は、大いにある。


また、財政問題。
よく「国の借金が、とんでもないことになっている」
なんてニュースが流れています。

もし将来、日本が信用を失うと、
国債金利の上昇、急激な円安、物価の上昇、
そして、私達の生活レベルでは、

スーパーの輸入にんじんが100円→150円になる、
仕事がなくなる、海外でクレジットカードが使えなくなる、
そんな可能性も、ある。


他にも、外交、医療、災害などでもそう。

有事の際(例/震災、パンデミック、北朝鮮崩壊)
など起こった場合、どう対応するか、どこまで対応するかについて、

決まらずに先送りしている制度が、
””見えないところ””で、膨大に存在しているのだ、

そして、

”すでに起こっている未来の不安な要素”

を放置した場合、どうなるのか、


そんな話を、
『日本最悪の9つのシナリオ』
では論じていたのでした。


■人も組織も、悲しいもので、

「何かまずい気がするけど、
緊急ではないから、まあ、後で考えよう」

と、問題を先へ先へと、
先延ばしにしてしまう傾向があるようです。


「あの企画書、作らないといけないな」
 と思いつつ、先延ばしにしてしまう。

今の仕事について、
「自分もどこまで続くかわからない」と、
不安を抱えつつ、ただそこに所属してしまう・


「タバコ、お酒、このペースでやっていたら、
 いい加減、やばいよな」
と思いつつ、止められない。

などでしょうか。


このことは、
ドラッカー風に、そして、厳しく言えば、


『”すでに起こったこと”が見えているにもかかわらず、
 見ぬふりをして、スルーをしている、


ということなのでしょう。


■未来はわからないものです。

でも、

”放置したらこうなる可能性が高い”

という未来予測はできるのです。

だから、ドラッカーは、
その兆候を読み、
未来を次々に言い当てられました。


そして、情報化が進んだ今、
一般の私達も世界についてある程度その兆候は
学ぶことができるし、

また自分自身の仕事やプライベートについても、
立ち止まって考えて見ると、なんとなく、

「このままいくと、ヤバイ気がする」

というのは想像できるように思います。



繰り返しますが、未来はわかりません。


でも、だからといって、
ただただ、流れに任せてしまっては、いけない。


願わない未来が起こった時に、
後悔するのは自分です。


最高の未来に常になればいいですが、
残念ながら最悪のケースが起こることは、
歴史が証明しています。



変化の激しい現代だからこそ、
「あらゆるケース」に、今一度向き合い、
真剣に考えてみること、大切なのではないか、

そう、ひしと思った次第です。


最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今日も皆さまにとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 計画を持て。
長期の計画を持っていれば、
忍耐と工夫と正しい努力と希望が生まれる。

吉田秀雄

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