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1625号 2018年7月29日

今週の一冊 『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』

(本日のお話 2003字/読了時間2分半)

■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、「サムライ塾」なる
大人の学び場の最終発表会の日でした。

その名も
『全機現(=ぜんきげん)』
というイベントです。

「全機現」とは、禅の言葉で、

”今この瞬間に、心も、体も、言葉も、
 全てを集中している状態”

を表し、すなわち、
「全身全霊で生きていること」
という意味を持ちます。



大の大人達が、
自分自身のの妻、夫、子供、父母、
職場の同僚、上司など呼び、
総勢90名を超える人の前で、

「自分がいかに生きるか」
「何のために命を使うのか」

を宣言するという、
本当に稀有な(そしてアツすぎる)場です。

人の本気に、心から感動した時間でした。

未だ、気持ちが高ぶっています。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、オススメの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』
(著:ピョートル・フェリクス・グジバチ)



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です。


■この本を読んだ時、
頭をよぎった、とある講演がありました。


その講演とは、

『これからは、生き方が働き方になっていく』
http://amzn.asia/8jX0cig


という本を書かれた、
鈴木絵理子さんの講演です。

ちなみに、こんな方です。

(※鈴木絵理子さん/Amazon著者略歴より

 1986年生まれ。4歳からアメリカ、カナダ、中東など海外で暮らす。
 カナダのマギル大学では奨学金を複数受賞し、経済学、国際開発学、数学を専攻。
 2008年よりモルガン・スタンレー、その後UBS証券の投資銀行部門に勤務。
 その間に2児を授かる。2013年よりラグジュアリーブランドCOACHで財務企画を担当するも、
 物足りなくなり、2015年より米国のドローンベンチャーの日本法人立ち上げに携わり日本代表に。
 2016年より社会的インパクトベンチャー投資を行うミスルトウ株式会社にて投資部ディレクターを務める)


・世界と日本の違いを理解し、
・2児の母であり、かつ、
・世界の未来を作り出す前線のベンチャーで活躍している、

そんな方です。


■その鈴木さんが言っていた話が、
 
「今、ミレニアム世代(1980年代から2000年代初め生まれ)の価値観が、
 劇的に変わりつつある」

とおっしゃっていました。

特に、米国(シリコンバレーなど)において、
世の中を作り出す若者の、

”成功の概念が変わっている”

というのです。



具体的に、どういうことかというと、

特に、世界の先端を行く、
「アメリカのミレニアム世代」は、

・シェアリングエコノミーを心から信じ、
 「お金」よりも「貢献」を重視する

・仕事と遊びの境目がなくなる

・”より自分らしく生きる”ことを求め、
 それを実現する世界を作っている

ように見える。

一方「日本のミレニアム世代」は、

・ホリエモンさんなどに代表されるように、
 「お金」を稼ぎ、自由であることがカッコイイという意識が強い

・仕事と遊びの境目がなくなる

・多様性を認める、

ように見える。

どちらが正しいではなく、
そういう傾向があるように感じるが、

しかし、どういう形にせよ、
世界の方向性は、大きく

「これまでの価値観」

を壊し、変えようとしている

否、正しくは、自然と変わる流れになっており、
その波はミレニアム世代をはじめとして、
一気に世界を変えていくであろう、

そんな話だったのでした。


■そして、そんな話を受けて、
今週の一冊の、


『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』
(著:ピョートル・フェリクス・グジバチ)


の内容は、大変説得力があり、

「これからのビジネスの”エリート”の概念の基準になる話である」

そのように思わされたのでした。



ちなみに、この本の内容には、
以下のような興味深い話が書かれていました。

”過去の「エリート」(=オールドエリート)”と、
”現在変わりつつある「エリート」(=ニューエリート)”が持つ、

考え方の違いについてです。

こんな表で表されるそう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<オールドエリート:ニューエリート>

{性質}強欲   : 利他主義
{要望}ステータス: インパクト・社会貢献
{行動}計画主義 : 学習主義
{人間関係}クローズド(差別):オープン(コミュニティづくり)
{考え方}ルールを守る : 新しい原則を作る
{消費行動}誇示的消費 : ミニマリズム

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

、、、と。


見ていただいたとおり、

「価値観」
「考え方」
「求めるもの」

が、違います。

そして、なんとなく、納得できるな、
という感じがしないでしょうか?

これまでのビジネスを作り上げてきた人、
そして今のビジネスを作り上げてきた人・組織
(Google、facebookを始めとした企業)では、
「価値観」が大きく変わってきている、と。


そして、これからはそういう、

”新しい価値観(=ニューエリート的な考え方)”

が広がるのでは、という話を
大変わかりやすく語っている本なのです。


■今、教育で企業に関わっていても、
どうしても、今の若い方と、ベテランの方の、
考え方の違いや対立が、どこそこで起こっています。

しかし、これからの未来を考えた時、
”我々の当たり前”はどこへ向かっていくのか。


それは、やはり、

「新しい流れ」

だと思うのです。

先にお伝えした
「ニューエリート」のような考えに、
どんどんなっていくと、やっぱり思うのです。


だからこそ、今のうちから、


・クローズ → オープン

・繋がり合う(コミュニティを大切に)

・お互いを認め合う

・「貢献」出来ることを探す


そんな基準を自分に取り入れたいですし、
それらは自分にとって何なのか、を考えていくこと。


『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
 唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』


そう、ダーヴィンは言いましたが、
その言葉を思い出しました。


■最後に、メディアへの紹介文を引用いたします。


(以下、抜粋)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<モルガン、グーグルで働いた著者が実践する「新しい価値を生み出す働き方」とは>


2020年代の「成功者」とは、新しい価値観を提供し、他者への貢献を通じて自己実現する人である。

変化する世界でチャンスを掴むには、常に学び続ける姿勢が重要だ。

著者自身の体験にくわえ、連続起業家の孫泰蔵氏など、

幅広い交友を元にした豊富な実例を引いて示される「働き方」の提言は、どれも刺激的だ。


安定していると思えた大企業が不祥事で経営を傾かせたり、

AIの急速な進化で仕事が失われると言われていたりするのを見て、

誰もが『現状のままではまずい』と感じていますよね。

でも未来のビジョンはなかなか見えて来ない。

そんなとき、著者のように日本の内と外の視点を同時に持つ方の意見は、大きな参考になるのでは

(担当編集者)


引用:Amazonメディア雑誌紹介 (2018/6/7 週刊文春より)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

■考え方の他に、
「ニューエリート」が大事にしている

・時間の使い方
・健康管理
・睡眠術
・会議のポイント
・チームの作り方

なども紹介されており、
「働き方改革」の内容にも示唆になる、
大変興味深い話が豊富にあります。


これからの未来に向けて、
ぜひ読んでおきたい一冊である、
そう思える本でした。

よろしければ、ぜひ。


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<今週の一冊>

『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』
(著:ピョートル・フェリクス・グジバチ)



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