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1813号 2019年2月3日

今週の一冊『睡眠こそ最強の解決策である』

(本日のお話 2254字/読了時間2分半)


■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、研修のプログラム作成、
オンラインでの研修に関する打ち合わせ。

また、姉に自分の仕事のお手伝いについて、
WEBミーティングにて依頼をしておりました。

私は営業としてのキャリアが長く、
姉はエンジニアとしてのキャリアを歩んできました。

エンジニアとして、姉の基本として持つ
「いかに効率化するか」という思考とアイデアに、
尊敬の念を抱いたものでした。

やはり、人は出来ないことがたくさなり、
補い合ってこそだなあ、と思った1日でした。



さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『睡眠こそ最強の解決策である』
(著:マシュー・ウォーカー)



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です。


■最近、書店に行くとよく見かけるのが
「最高の睡眠」「最高の食事」など、”生活習慣”に関する本です。

そして、今週の一冊も、
同様に誰にとっても必要不可欠な、
『睡眠』について書かれた一冊です。

この本の特徴をお伝えすると、
「これでもか!」というほどの抱負な事例をもとに、

・睡眠不足がいかにデメリットなのか
・睡眠を7~9時間とることがいかにプラスをもたらすか

について、カリフォルニア大学バークレー校の睡眠研究の第一人者である著者が、
研究結果を、ひたすら読者にぶつけてくる、そんな本です。


■今まで私も睡眠についての本は、何冊も読んできました。

そして、

・レム睡眠、ノンレム睡眠がある
・入眠に入るときの90分が大事
・寝る時は情報を遮断すべし
・寝る前にお風呂に浸かる(体温が下がると入眠しやすい)
・デジタル機器を寝る前に見ない

、、、などなど、たくさんの”眠りのヒント”を得てきました。

「睡眠って大切なのだ」と学びを通じて考え方が変わってきましたし、
同時に、寝るときには耳栓&アイマスクという、入眠のための万全の体制を整えました。

よって、睡眠の質は、確かに向上していたように思います。


■しかし、正直に言ってしまえば、
それでも尚心の中では、

「寝ている時間は罪」

みたいな感覚が、どこかであったのです。

なぜだかわからないのですが、
「睡眠時間平均4時間です。全然いけますよ」みたいな話をきくと、
心のどこかで「いいなあ、、、」と思う自分がいる。

「寝ずに頑張る」という昭和的美的感覚。
これに惹かれ、拭い去りきれない自分がいたのです。

たとえ、”睡眠は大事”とわかったとしても、
睡眠は大事、と言われていたとしても、です。


■しかし、この今週の一冊、

『睡眠こそ最強の解決策である』

を読み、考え方がかなり変わりました。

「これからはバンバン寝てやろう」
「いや、自分のために眠るべきだ」

と、メラメラと湧き上がるものを感じたのです。

その理由は、先にも紹介した通り。
睡眠研究の第一人者が、研究結果や事例を元に、

”睡眠をとらないことのリスク”
”睡眠を取ることがもたらすメリット”

について語りまくっているから、です。

エビデンス(証拠)が抱負すぎるのです。
睡眠を取る必要性について、抱負な研究事例を、
ひたすら私達に打ち込んでくるのです。

つまり、言い換えれば、


『睡眠7~9時間とることを、学術的に全力で肯定する本』


といっても過言はないかと思います。


■この睡眠不足なってしまった世の中、社会。

それが、科学的にいかに間違っているか、という
「睡眠に対する考え方」を是正しようとする熱意が伝わってきます。

具体的に、私が印象に残った話は以下のようなものがありました。


・6時間睡眠の日が10日続くと、1日徹夜した時と同じくらい脳の機能は衰える。
 しかし、本人は自分が睡眠不足だとは認識していない。
 悲しいことに、それが当たり前だと思っている。

・朝型、夜型は遺伝で決まっている。(朝型40%、夜型30%、中間30%)
 しかし、社会は朝型に併せねばならない。
 夜型は、悲しいことに「怠惰」のレッテルをはられてしまう。
 DNAの問題なのに。

・睡眠不足が6時間か7時間を下回る状態が長く続くと、
 免疫機能が衰え、がんのリスクが2倍になる。

・人間にとって二相睡眠(昼30~60分、夜7時間)は実は自然な流れ。
 シエスタ(ギリシャのお昼寝)は理にかなっている。

・睡眠不足が続くと、扁桃体と前頭前野(理性を司る脳)のつながりが弱くなる。
 つまり、感情が押えられなくなり、怒りっぽく、衝動的になる。

・睡眠不足が食欲を増し、代謝を低下させる。
 睡眠時間4~5時間になると、ジャンクフードが食べたくなる。

、、、

みたなことを、大小交えての実験で行った結果を示してきます。

もちろん、その実験の規模や正確性については、
細かく書かれていないものもあります。

しかし、それでもこれほど細かく伝えられると、

【(自分の人生のために)睡眠はとるべきだ】

と思わざるを得ません。


■この本の中身として、
”睡眠のテクニック本”としての要素は20%くらいでしょう。

だから、”いい睡眠を取るためにどうしたらいいか”については、
さほどフォーカスされていない印象です。

この320ページの中で紹介されるのは、
「なぜ睡眠が必要なのか」という根本的な部分です。

ですから、もし皆様の中で、
「多少寝なくてもいけるでしょ」という感覚があり、

それでも、なんとなく日々のパフォーマンスに課題があると感じているならば
『睡眠を通じた解決策』として、新たな選択肢をもらえるはずです。

睡眠は、生物としての基礎中の基礎。

学ぶことは、必ずリターンとして自分の人生に返ってくる、
そう思わされる一冊でした。

ぜひ、読んでみてくださいね。

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<今週の一冊>

『睡眠こそ最強の解決策である』
(著:マシュー・ウォーカー)



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