メールマガジン バックナンバー

1873号 2019年4月4日

「今、挑戦している人」は、すべからく不安を感じているもの

(本日のお話 2113字/読了時間2分半)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は、小田原にて新入社員研修の2日目でした。
また新入社員研修に携わりながら、「自分自身もまだまだできていない事が多いよな」と、
実につまされることがたくさんある2日間でした。
精進します。



さて、本日の話です。

今日はそんな新卒研修で語られることの中で、
先輩である我々社員が「改めて心がけるべきだな」と感じたことがありましたので、
皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「今、挑戦している人」は、すべからく不安を感じているもの】



それでは、どうぞ。


■新入社員研修でよく言われること。

その一つが「高い目標を掲げよ」と言うものでしょう。

自分の身の丈を超えた、120%の力でなんとかできる仕事に取り組むこと。

それを繰り返すことで、あたかも無理をして広げた開脚のように、
自分の能力は少しずつストレッチしていく。

逆に言えば、自分の能力を超えてストレッチさせなければ、
自分の能力は維持、あるいは周りが進化していくという意味では「停滞」「後退」となります。


■そして、これらの事は新入社員だけではなく、私たち全員に言えることでしょう。

自分を越えて進化をし続けなければ、
停滞、後退を表すのです。

実際起こっている現象として、労働人口はどんどん減っていき、
それを補填するシステムやテクノロジー、
それこそAIに任せていくほうが早いだろうという時代が確実にやってきます。

50%の仕事は今後10年でなくなる、なんて話もあるくらいで
人を雇うよりも、システムを入れたほうが安いと言うことになれば、
その人は、淘汰の対象になることは想像に難くありません。

つまり、日々新しい挑戦をし続け、代替の効かない存在になっていかなければ、
自分が気づいていようがいまいが、淘汰の対象になりうる、と言うのが厳しい現実かと思います。

(と、私は日々不安を抱えながら生きておりますが、皆さまはどうなのでしょうか、、、)

ゆえに、暑苦しいようですが「日々の挑戦」で自らを成長、進化させ続けていく事は、
現在働く、我々の「責務」ではなかろうか、そのようにすら思うわけです・


■では、「日々の挑戦」とは、何を持って挑戦というのか。

何を持って、自分が成長、進化していると言えるのか。

この事を考えたいと思うのです。

そして、この「挑戦しているかどうか」を見極める、1つの指標があると私は思います。

それが、

『不安を感じているか否か』

です。


想像していただきたいのですが、先が見える、やったことがある仕事と言うのは、
結果が予測できるため、さしたる「不安」はありません。

もちろん、全く不安がないと言うわけではなく、
仕事自体に存在するリスクなどを想像して不安を感じることはありますが、
それとは違う種類の「不安」なのです。


・全く先が読めない
・自分の能力で対応できるかもわからない
・これまでに感じたことのない責任とプレッシャーである
・できるかどうかもわからないし、どうやればいいのかもよくわからない

、、、

このような種類の「想像を越えた故の不安」は
自分の能力を超えた「挑戦の時のみ感じる不安」と言えるでしょう。


■そして、このような種類の不安を感じているときは、
「未知との世界にまさしく対面している」わけですから、
間違いなく自分の能力、幅が広がっている時です。

新入社員の時は、ほとんどがこの状態です。

その組織のルールにおいて、最もできない立場、
あれやこれや叩かれやすい立場。

タスクの大小はありこそすれ、
本人の感覚的にはこの「未知の世界向き合い続けている」と言うことになるはず。

しかし、3年、5年、10年、15年と経つにつれ、
自分ができることの方が増えてくると、
既にやったことある事を中心になってきて、
先が読めるためこの不安感は縮小していきます。


では、この状態が続いた時に、その「できること」に安住し、日々仕事をしていたとして、
それを「日々の挑戦」と言えるかどうかと言うと、それは違うと思うわけです。


やったことがないこと、
先が見通せないこと、
できるかどうかわからないことだからこそ、

「自分の能力が高まる挑戦」と呼べるのであり、
それが自らの能力を高めてくれるのです。


■ゆえに、自分が「挑戦の階段」を歩めているかどうかを測るには、


【その挑戦に不安があるかどうか】


なのです。


小さなことになってしまうかもしれませんが、
これは仕事だけでなく他ことでも同じだと思います。

・受かるかどうかわからない志望校への挑戦
・走れるかどうかわからないマラソンへの挑戦
・勝てるかどうかわからないサッカーの試合


未知より既知が多くなった時、
今の自分で太刀打ちできないものに足を踏み出し続けていられるかどうか。

理想の結果は見えているが、
自分の能力が至っていない、今の自分では足りないとわかる世界に、
「不安」を感じつつ、身をおけるかどうか。


この「不安」こそが、理想と現実の間に真空状態生み出し、
そして自分を引き上げてくれ、新しいステージに自らを連れて行ってくれる

そのように思います。


【「今挑戦している人」は、すべからく不安を感じているもの】


このことを大切に、不安を感じつつ、
自らを進化させ続けていきたい、そのように思った次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

================================
<本日の名言>

危機には正面からぶつからないで、
避けたほうが安全かと言うと
長い目で見れば決してそんなことはない。
人生とは危ない冒険か、何ものでもないもの、
そのどちからでしかない。

ヘレン・ケラー

嘉納治五郎

===============================

***

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す