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1935号 2019年6月6日

国際交流型100人シェアハウスから学ぶ、「組織やコミュニティに馴染み、必要とされる」ための条件とは

(本日のお話 3206字/読了時間4分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は、1件のアポイント。
また他、研修の企画などでした。

また夜からは、友人が代表を務める、
6月の頭にオープンの『国際交流型・100人シェアハウス』に訪問してまいりました。

アメリカ、インド、南アフリカ出身と多国籍で、
日本人も、大学院生、経営コンサルタント、休職中の方まで、
本当にたくさんの人が一緒に暮らす、国際交流型シェアハウス。

今後、キッズルームもでき、
保育士もいて子育てもできるという、
なんとも時代にマッチした場所。

私も住みたくなってしまいました。
いやはや、本当にすごい世界を作り上げたものです。

自分も頑張ろう、と思いました。



さて本日のお話です。

先日、シェアハウスのオーナーである友人から、
「シェアハウス運営で大事にしていること」について話を聞きました。

その内容が、シェアハウスで過ごすだけでなく、

”組織やコミュニティにおいて、絶対に必要なあり方”

として、大切なことだなと思いましたので、
皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【国際交流型100人シェアハウスから学ぶ、「組織やコミュニティに馴染み、必要とされる」ための条件とは】


それでは、どうぞ。


■13年前、まだ「シェアハウス」という文化が浸透していない頃、
私は、友人とシェアハウスに住み始めました。

荻窪から徒歩10分の6LDKの2世帯住宅。

核家族化が進む中、
小部屋に分かれた部屋は、なかなか良い著者が決まらず、
安い価格で借りることができました。
(なんと1部屋3万円!)

そして、友人と私を含め、
1階が男性、2階が女性で、
6人暮らしをする生活を4年ほどしていました。

わかりし頃の非常に良い思い出です。
(今も若いけれども)



そこの入居者は「シェアハウス」が知られていない時に、
わざわざ住むような人ですから、どこか変わった人たちでした。

そして、10年過ぎた今、
気づけばそれぞれが自分の領域で会社を立ち上げ、
変わったことをしています。

多分、私が一番普通な気がします(笑)


■そして、冒頭の「国際交流型・100人シェアハウス」を作った友人が、
その中の1人でした。

彼は、これまでに4棟のシェアハウスを運営してきており、

「第二の家族を作る」

というコンセプトで、
ただ一緒に住むだけではなく、
コミュニケーションが深くて、暖かい関係で、
「ただいま」と「おかえり」がある空間、

そこに住む全ての人が、
つながることができるシェアハウス(=コミュニティシェアハウス)
を作っているところが特徴。


シェアハウスも昨今、
色んなコンセプトのものが登場していますが、
ただ人を集めても、すぐに立ちいかなくなるよう。

なぜなら、

「人の集まるところには文化ができる」

ものですから、その人の質が、
その組織・コミュニティを定義するから、

ゆえに、構成する人が利己的な人ばかりであれば、
面白いコンセプトでもすぐ消えていくシェアハウスというのは、
いくらでもあるようなのです。

しかし、この友人が運営するシェアハウスは、

「コミュニティの質」

に最も力を入れているコミュニティ・シェアハウスとして、
無形のノウハウを持っているため「空室待ち」という状態が続いている、
そんな場所なのでした。


■そんな中、オープンしたばかりの、
「100人シェアハウス」を運営するにあたり、
代表である友人から、興味深い話を聞きました。

それは、

『いいシェアハウスを創るための条件』

についてです。

いいシェアハウスを創るための条件、
それは、結局のところ、、、


『誰に入居してもらうか』


このことに尽きるそうです。

会社で言えば「採用」でしょうか。
(そりゃそうだ、と思われるかも知れませんが)



ゆえに、このシェアハウスでは、
申し込みが入居する人の数倍あるにもかかわらず、

またオープンしたてで空室があったとしても、
実は、方向性の違いを少しでも感じた場合、すべてお断りをしているそう。


■では、

”誰に入居してもらい、
誰に入居してもらわないのか”を分ける基準

とは、一体何なのか。


それは、一つ


【依存しない人】


である、とのこと。

つまり、「人のせいにしない」ということ。
「自分に原因がある」と思えること。
「他者に過度な期待を求めない」ということ。

極めて当たり前のようなのですが、
このことが本当に重要なのだそう。

■例えば、「掃除」。

業者の方が定期的に掃除してくれるとは言え、
皆が、自分できれいにしていこう、と思えなければ、
あっという間に汚れていきます。

そこで、誰かがやってくれるではなく、
「自分が綺麗にする」と思えるかどうか。


あるいは、「食器の片付け」などもそう。

流しに置いて誰かがやってくれる、ではなく
自分のものは自分できちんと片付ける、
むしろ、あなたの分も一緒に片付けるよ、と声をかけられる気遣い。


そして、「人間関係のトラブル」もしかり。

人が集まると必ずなにかが起こるもの。
その時に「どうしたら解決できるだろうか」と、
自分で問題を考え解決しようと思えること。


いくら暖かい環境、コミュニティであるといっても、
ことあるごとに、

「家族なんだから、あなたがやってよね」
「私、辛いんだから、家族シェアハウスなんだし、
 あなたがやってくれて当たり前だよね」

という、誰かへの依存、執着、があると、
そこからコミュニティにほころびが始まる。

そして、その人自身も孤立してしまうのです。


■ゆえに、世界何カ国の人が集まろうが、
価値観がどれだけ違っていようが、

この、


【依存しない】


という条件こそが、
本人自身からもコミュニティに求められ、
みんながWINーWINになるための必要不可欠な条件である、

、、、そんな話を聞いたのでした。



■そして、その話を聞きながら、
このことは、私達の所属する組織・コミュニティにおいても、
すべて同じことが言えるのだろうな、と思ったのです。


組織に馴染み、求められる人。

逆に、組織に煙たがられる人。
むしろ、出ていってほしい、と思われる人。


この両者の違いを考えた時に、
このシェアハウスの友人の言葉に、
大切なエッセンスがあると感じます。


何かが起こったときに、

「あの人が◯◯したから」
「このルールが良くなかったから」
「同じ仲間なんだからやってくれて当然」

という思考に支配されている人は、
周りに必ず伝わります。

それは、自分の評価にもつながり、
自分の居場所を失わせます。

そして何よりも、

「自分の運命を誰かに委ねてしまっている」

という、根本的に”人生の舵を他者に渡している”、
ということに相違なく、それは自分の人生に不誠実なことをしている、
とも言えるのでしょう。


さらに言えば、他人はコントロールできません。
「自分が思う通りに動いてくれる」なんて他人はいないのです。

ゆえに、結局、誰かに依存することは、
「自分で自分の首をしめていることになる」のです。



■このメルマガをお読みいただいている皆様にとっては、
今更、、、と思える極めて当たり前のことだと思うのですが、


【依存しないこと】


これは、どんな組織でも、どんな価値観の中でも、
人間関係の中で生き、求められるためには、
必ず必要とされる条件です。

私達は生きる上で、
コミュニティに所属していかねば、満たされることはありません。
孤独は辛いものです。

家族しかり、職場しかり、友人関係もしかり。

そんな中で、

『組織やコミュニティに馴染み、必要とされるための条件』。

それは、「依存しないこと」であり、
言葉を返して言えば、


【自立をしていること】


と言えるのでしょう。


■では、どうすれば自立をできるのか、については、
人生を成功に導くためのビジネス書『7つの習慣』をぜひ、お読みください。
(本当に、真面目な話です)

この冒頭には、

『インサイド・アウト』(内から外へ=自分から始める)

という考え方が50ページに渡って伝えられます。

このことを考えられなければ、
どこまでいっても人生の舵を自分の手に持つことはできないのです。


最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日になりますように。

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<本日の名言>


たいていの人間は、運命に対して
過大な要求をするばかりに不満になる。

アレクサンダー・フンボルト(ドイツの博物学者)
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