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2108号 2019年11月28日

未来に杭を打ち立てると、「クリエイティブ・テンション」が発生する

(本日のお話 2503字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は、
営業研修「ヘルピング・クライアンツ・サクシード」の研修実施。

また2件のアポイントでした。
夜は会食でした。



さて、早速ですが本日のお話です。

先日、「7つの習慣」の大ベテランの講師の方と、

”なぜミッションが必要なのか”

についてランチを食べながら、
語っておりました。

今日はこの、

”なぜミッションが必要なのか”の理由について、
思うところをお伝えできればと思います。


タイトルは、


【 未来に杭を打ち立てると、「クリエイティブ・テンション」が発生する 】


それでは、どうぞ。


■「ミッション」が大事。

「ビジョン」が大事。

「目標」が大事。


言葉は違えど、また、
その言葉の間の抽象度や、
実現期間の長短はありこそすれ、

「未来に何かを打ち立てる」

ことの大切さは、
古今東西、言われ続けてきたことです。


■もう、

「ミッションが大事」とか、
「ビジョンが大事」とか、

偉人・賢人の言葉として
自己啓発本、ビジネス本も含め、
必ずと言っていいほど触れられているため、

組織でも個人でも言われすぎていて、
何を今更感もあるような話です。


しかし、目にする機会があったとしても、
実際に、そのミッションやら、
ビジョンと言うものの大切さを、
本当に理解できているのか、

そして、明確に言葉にして、
落とし込んでいるかどうかと言うと、
90%の人はやっていない、と思っています。


■世界3000万部のベストセラー
『7つの習慣』においても、

”第二の習慣 終わりを思い描くことから始める”

において、「ミッションステートメントを書く」ことが、
極めて重要な要素であり、

これこそが自分の人生をプラスにもっていくための、
非常に重要なポイントであると伝えています。

ゆえに、実際のワークショップでも、

ミッションステートメントの草案を書き、
それらを清書することを推奨しますが、

実際に自分が心行くまで納得いく、
ミッションステートメントものを書き上げました、

と言う方は、なかなかお目にかかることができません。


■そしてその気持としては、

”書いたところで今すぐに何かが変わるわけではない”

と言う即効性の問題や、あるいは

”何だか怪しいし、書く理由がよくわからない”

といった、動機付けがなされていないからかもしれません。


「まあ、わかるけどね」
(でも、わざわざ時間をとり、頭を使って考えるほどでもない)


というのが、本音ではなかろうか、
と推察しております。


■しかし、改めて、
あえて断言したいのです。

それは、


『「ありたい姿(ミッション・ビジョン)を打ち立てる」事は、
 
 人生のコントロール感を持ち、
 今を劇的に良くしようとする人にとって、
 
 必要不可欠なものである』


と。



■この「ありたい姿」を明確にすることが、
なぜ必要なのか? について、

以前、とある「組織変革の社会人ゼミ」において、
こんなキーワードを聞きました。


それは、


【クリエイティブ・テンション】


と言うキーワードです。


さて、この、「クリエイティブ・テンション」とは何か?


日本語に直訳すると、

「創造的な(クリエイティブ)引っ張りあい(テンション)」

という意味になります。


■まず前提ですが、

我々は、基本的に楽をしたい生き物です。
そして、安全・安心を求めます。

ゆえに、何もない状況であれば、
基本、今のままでいる方が楽だし、
将来の予測ができるため、安心です。

(それがたとえ望ましくない現状だったとして、
 ”予測できること”が安心なのです)

ゆえに、人間は、
本能的には現状に留まろうという働きとなります。


ですから、

「これから早起きをしよう」とか
「将来に向けて毎日英語の勉強しようとか、
「今の体型をもっと痩せるためにダイエットをしよう」

と打ち立てたとしても、

結局、現状に押し戻されるのです。


■想像していただきたいのですが、
イメージでいえば、

自分の後ろに、大きい杭が建てられていて、
そこと自分が、強力なゴムで結ばれているイメージ。

ゆえに、自分が前に進もうと思っても、

「現状維持と言う強力なゴムの引力」

によって、元の場所に引き戻されてしまうわけです。


、、、では、どうしたらその現状維持の引っ張る力(テンション)に抗い、
前進むことができるのか?


その前に進むための力になるのが、


『「ありたい姿」(ミッション・ビジョン)を明確にすること』


なのです。


■ミッション、ビジョンを、

そこに行きたい、いや、行くべきだ、
むしろ、行っていなければおかしい。


、、、それぐらい、
頭の中で何度も何度も再生し、
それこそがあるべき状態のはずなのに、
(現状あるはずの場所なのに)

と思うことができると、

自分の前方に、もう一つ、

『「ありたい姿」という未来の杭』

が、打ち立てられるイメージ。


そうすると、打ち立てた瞬間に、
その「未来の杭」から、もう一つのゴムが伸びてきて、
自分とつながります。


そして、

「現状からの杭」から出たゴムと、
「未来からの杭」から出たゴムと、

その間のゴムに引っ張られる自分の間で、
引っ張り合いが起こるわけです。


この状態を、


『クリエイティブ・テンション』


と呼ぶのです。


■現状維持の力は極めて強いです。

ゆえに、「現状からの杭」に引き戻されないためには、

ありたい姿、「未来からの杭」を、
強化する必要があります。

それが、

”ミッション、ビジョンをありありと描くこと”

であり、具体的に想像すればするほど、
未来からの引力が強まり、
引き寄せられるような作用が働く。

ゆえに、

”ミッション・ビジョンを打ち立てる事は、
「ありたい姿」へ連れて行ってくれる”

と言えますし、同時に、


『「ありたい姿(ミッション・ビジョン)を打ち立てる」事は、
 
 人生のコントロール感を持ち、
 今を劇的に良くしようとする人にとって、
 
 必要不可欠なものである』


と思うのです。



■いずれにしても「ありたい姿」がなければ、

現状や環境に押し流され、
今のままで、1年、3年、5年と続けてしまう
しまいたくなる、これが基本状態である、

このことは認識し、

ミッション・ビジョンの大切さを、
再認識することが大事であろう、

そのように思っている次第です。


皆様は、ご自身のミッション・ビジョンから
どれくらいの引力を感じていますか?

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<本日の名言>
未来を予測する最善の方法は、
自らそれを創り出すことである。

アラン・ケイ
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