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2237号 2020年4月5日

今週の一冊『稼げる講師、稼げない講師どこが違うか』

(本日のお話 2754字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、15キロのランニング。

またオンラインにて2件の打ち合わせ。
並びにホームページの作成、読書など。


会社のホームページを作成するにあたり、
研修で関わらせていただいたお客様の
ご感想・アンケートを、改めて見返しております。

研修直後だと、感情が入ってしまうのですが
時間をあけると、客観的に内容が振り返ることができ、
「自分が提供している価値」について
改めて見直す良い機会になっております。




さて、そんな流れを踏まえて、本日のお話です。

毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『稼げる講師、稼げない講師どこが違うか』
五十嵐康雄 (著)

https://www.amazon.co.jp/dp/B083NQ66X7/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_z7DIEb05H0FRD

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です。

■人材開発の業界は、狭いものです。

私も、まさしくその業界の人間ですが、
コーチ、講師、コンサルタントと称される人が
まあ、たくさん存在しています。


また「講師」という肩書でなくとも
企業内外で実績を積んだ方が

「自分も講師(伝える側)として、
 生業にしていきたい」

というナイスミドルの方も、私の周りに
同時にたくさんいらっしゃいます。



■私がたまたまその業界の人間だから
”類は友を呼ぶ”、であるのか、

あるいは「講師」と言う仕事が
元手そんなにかからないさそうだし、
喋るだけなら誰でもできる、、、

と思われているからなのか、はわかりません。
(実際は違います!)



■ただ、そんな「講師」業界
(とわかりやすくいいますが)の中で
私のわずかな周辺を見渡してみただけでも、

【仕事がどんどん来る人、来ない人が分かれている】

ことを感じます。


そして、今回ご紹介の本の
『稼げる講師、稼げない講師どこが違うか』について、
(ちょっとネーミングが露骨すぎて
 少し節操ない感じは置いておいたとしても)

「何が選ばれるか、選ばれないかの違いをつくるのか?」

を対比して語っている本でございます。



■では、何がその”違い”を生むのか?

結論からすれば

1)人から紹介されるか?
2)リピートがあるか?

です。


上記を実現するために、リピート率9割、
年間200日稼働の売れっ子の講師である著者が、
「どのような工夫をしているのか?」について、

『講師の仕事の入り口から軌道に乗せるまでのプロセス』

を、わかりやすく、
シンプルにまとめている本です。
(30分あれば読めます)



■著書は、主に具体的な方法を中心に書かれています。

例えば、

・講師の仕事を獲得するにはどんな手段があるのか?

・自分の実績をつくるためには?

・自らのブランドを高めるためには?

・リピート繋げるためには?

・参加者に価値を提供するには?

・前に立ちファシリテートするときの動き方の注意点

、、、など書かれており、
読む人が読めば「まあ、そうだよね」という
当たり前の内容かとも思います。



■しかし、私がこの本において
”真に着目すべきところ”とは、
著者が語る背景にある

「講師を超えた、あるべきスタンス」

であると感じました。


それは一言で言うと、


【全ての瞬間において、
 目の前の相手のことを思い、全力を尽くしているか?】


という問いではないかと。



■ちょっと暑苦しいようですが、

「参加者に迫る勇気があるか」

「自らが、常に挑戦し続けているのか」
「自分が提供する内容について
 プラスもマイナスも真摯に向き合っているか」
「講師という役割を超えて、目の前の人々と対峙しているか」

という”あり方”です。


結局その”あり方(Being)”がなければ、
気づくと少しずつ参加者が減っていきます。
そして、「聞いてくれる人」もいなくなります。


本書でも書かれていますが、


【稼げる講師は、世に必要とされて講師となり、
 稼げない講師は、「自分はやれる」の思い込みで講師となる】


とのこと。

「しゃべりたい」から講師になるのではなく、
「あなたから学びたい」と言われるから講師になる、

、、、これは厳然たる事実であり、
少なくともこの事を忘れてはいけないのだ、

と私自身、思わされました。



■ちなみに、私が参加者として研修に参加している時、

「ベテランだけど、”こなれ感”がある講師」

からは、

知識や言い回しは学びになっても
感情の閾値を超えることはない、と感じています。


深い部分での
「パラダイム・シフト(=ものの見方の変容)」が
起きづらい、と言えるかもしれません。

・「そうだったのか」という世界観の変容、
・心に言葉を打ち込まれた感覚

みたいな”感情面”での動きが不思議と少ないのです。



■確かに、”刺さる言葉”や
”刺さるワーク”はお持ちなのです。

だから、いつものセリフ、いつものワークがあり
それなりのパフォーマンスを出せるので
「合格点」は出せるのでしょう。


でも、「学びの場」はライブであり、生物です。

コンテンツ力 ✕ デリバリー力。

それが絶妙なレベルで組み合わさり、
”高いレベルの学びの空気”を作り出すと、私は考えています。



■受講者は、言語化できずとも
全てわかっているものです。

・講師が本気で伝えようと思っているかという「情熱」
(あるいは無難にこなしているのかどうか)

・講師がその分野において
 どれくらい知識と経験があるのかという「力量」

は、やはり伝わるものです。


そして、特に感じるのは「情熱」の部分です。


・自分の事を最大限、思って伝えているのか

・自分の意見をはぐらかさず、覚悟を持って対峙しているのか

・自分たち一人ひとりに向き合う姿勢があるのか

・自分のことを尊重してくれているのか


、、、なるものは、

わずかな言葉のトーン、視線、
言葉の選び方、うなずき、体の使い方など
全身から滲み出るもの。

そしてそのメッセージは
小手先で隠しようがないもの、と思います。



■ゆえに、参加者や企画側の

”「お困りごと」や「成し遂げたいこと」を
 どれくらい真剣に考え、全力投球をしているのか?”

という「あり方」「情熱」を軸として
その上で、

『言葉を使いこなす力』や
『全身で表現し、伝える力』や
『場をまとめるファシリテーション力』

がその分野の「経験と知識」と高いレベルで重なり
初めて、提供する時間が輝くものとなる。

そして参加者や、企画者に
満足いただける価値を与えられる

と(少なくとも私は)思っています。

同時にまだまだ道半ばのものとして
決して忘れてはいけないスタンスだ、

と自戒を込めて言い聞かせています。



■かつ、それを実現するためには、
結局のところ

『自分がどのように、日々生きているのか?』

にまで至りますし、
それももしこの本で言う
「稼げる講師」にもつながると思われます。

それはすなわち、

「常に挑戦、365日真剣勝負」

そうしてこそ、本物になるのでしょう。



■、、、と書いて思いましたが、
本書の内容を超えて、アツく書き過ぎたかもしれません(汗)

詳しくは著書をご参照に
答え合わせをしてみてくださいね。

いずれにせよ、これから
「講師」的な仕事をされたい方には、
とてもオススメの一冊でございます。

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<今週の一冊>

『稼げる講師、稼げない講師どこが違うか』
五十嵐康雄 (著)

https://www.amazon.co.jp/dp/B083NQ66X7/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_z7DIEb05H0FRD

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