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2411号 2020年9月26日

妻がキッチンの掃除を急にし始めた理由から学ぶ、「新しい習慣」を手に入れるプロセス

(本日のお話  2605字/読了時間5分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日金曜日は、3件のミーティング。

久しぶりに家から出て
対面での打ち合わせもありました。
やはり実際に顔を合わせるのっていいですね。

また夕方からは、某企業様で
『7つの習慣のオンライン社内ファシリテーター勉強会』
の実施でした。



さて、本日のお話です。

ふと気付けば、引っ越しをしてから
早1ヶ月が経とうとしてます。
(同じマンション内ですが)

言ってしまえばわずか1ヶ月。

しかし、その間に
我が家に(個人的に)大きな変化が
起こっております。

今日はこのお話のエピソードと
そこからの学びと気づきを
皆さまにご共有させていただければと思います。

タイトルは、

【妻がキッチンの掃除を急にし始めた理由から学ぶ、「新しい習慣」を手に入れるプロセス】

それでは、どうぞ。

■冒頭から話が飛ぶようですが、

人には「見えない役割」があるものです。



例えば、子供がいる3人家族。

お行儀について、ガミガミいうお母さん。
まあ、いいじゃないかと、なだめるお父さん。

そしてお母さんは

「私だって言いたくて言ってるんじゃないのよ。
あなたが言わないから、
私が言わないと、と思っているだけ」

みたいなシーン。

(なんだか、昼ドラのワンシーンでもありそうですね。
実際の家庭でもあるかと…)

■こういう「見えない役割」は
気づいていないだけでどんな人間関係にもあります。

そして、我が家(紀藤家)にも、
「見えない役割」がありました。

それは、

「キッチン周りの片付け」

についての役割。

具体的に言うと、これまでは

・私= キッチンについて掃除をしようぜ、という役割

・妻= 促されてしぶしぶ掃除をする役割

という関係でした。

■というのも、
私は元々飲食店の社員をやっていたので

”キッチン周りの片付け”

にはこだわりがありました。

キッチンの片付けプロセスは、

・お皿を食洗機にかける

・コンロ周りを
重曹を使って吹き上げる

・三角コーナーの生ゴミを袋に入れ
スポンジで洗う

・シンクを磨く

・キッチン台全般に重曹を吹きかけ
ふきんで拭き上げる

(最後にアルコールを吹きかけ
ふきんを洗ったら完璧!)

という一連の行動をして

「キッチン掃除が完了!」

としていました。

■ただ、妻はシンクを磨かなかったのです。

キッチン台も、拭かなかったのです。

ゆえに、これまでは私が妻に

「キッチンは、こうやって掃除して、
ここまでやるとキレイになるんだよ」

「ああ、コンロ汚れたままだね…」

と、嫌われたくないけど
自身のこだわりを捨てきれない小姑のように、
それとなーい言い方で、妻に伝えていました。

イヤな奴です(笑)

■しかし、最近ふと気づいたことがありました。

私が何も言わなくても、
キッチンがいつもピカピカである。

コンロもキレイ。
シンクもキレイ。

しかも、ふと気づくと

「お皿、先に片付けようよ」

と妻から口にしている。

、、、あれ、
これはどうしたことだ?

私の「キッチンについて掃除しようぜの役割」は
いつの間に、どこに言ってしまったのか?

”見えない役割”がいつの間にか

妻= キッチンについて掃除をしようよ、という役割

私= 促されてしぶしぶ掃除をする役割

と入れ替わっている。

、、、これは、
どうしたことだ?

■そこで、この気づきを、
キッチン前で妻と立ち話をしながら共有し、
何気なく話します。

「キッチンの片付け、ありがとう!
いつの間にか、やってくれてるよね」

妻は言います。

「やっぱり『環境』なんだろうねー」

、、、と。

■環境の変化。

これが理由である。

もう少し詳しく言うと、
やっぱり「引っ越し」なのです。

引越し前の間取りだと、
キッチンと、食事の机が
微妙に離れていました。

つまり、ちょっと片付けが面倒くさい。

しかし、引越し後は、
キッチンのすぐとなりに食事の机があり、
立ち上がると、すぐ片付けることができる。

そして、「引っ越し」を機に、

ご飯を食べて立ち上がるときに
合わせてお皿を片付ける。

という、新たな習慣が付加されて、

そこにシンクを磨く等、
新たな行動習慣の獲得へと繋がり、

ひいては、
自分が「片付けをする役割」という
新たな役割への責任感の芽生え、

なども生まれ、

『さしたる努力なくして(キッチン掃除という)
行動変容が生まれた』

という見えない内的変化が
私たちの中で起こっていたのでした。

■まとめると、
引っ越しから始まる
我が家起こった1ヶ月間の内的変化は
このようなプロセスになります。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<(妻が)さしたる努力なくして、
キッチンを片付けるようになった内的プロセス>

1)キッチンと机が近いという
「新たな環境」の獲得


2)”食事後、立ち上がったら皿を片付ける”という
妻の「新たな行動」の追加


3)ついでに今まで言われていたコンロ他
綺麗にする掃除のアクション連動


4)それを繰り返すことによる
妻の「キッチンの片付けの習慣化」


5)片付ける人と、片付けを促される人の
「見えない役割の交代」による責任感の獲得
(=私が促される側になった)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ということではないかと。

(妻に確認はしていませんが、
多分こんな感じ)

■、、、と、私の個人的な事例を
長々とお伝えしてしまいましたが、

このプロセスは、皆さまが

”新たな習慣を獲得する方法”

として、実は汎用的な方法でもあります。



米国で「習慣化」の専門化として有名な、
ジェームズ・クリアー氏はこう言います。

(以下引用)

”わたしたちは心のなかで習慣を、
家やジムなど、それが起こる場所に結びつけている。

それぞれの場所が、習慣やルーティンとの
結びつきを持つようになる。

(中略)

背景の持つ力を考えると、効果的な戦略も出てくる。

つまり、新しい環境のほうが、
習慣を変えやすいということだ。

そこなら、今の習慣へと促す引き金や、
きっかけを避けられる。

新しい場所へ行こう”

※引用:『複利で伸びる1つの習慣』
(著:ジェームズ・クリアー)

とのこと。

「新しい環境は、新しい習慣を獲得しやすくなる」

のです。

■私も引っ越してから、
起床時間が7時から5時に変わりました。

ピアノを買って、
息抜きがYouTube→ピアノを触る
へと変わりました。

新しい環境は、新しい習慣に
さしたる努力なく繋がるのです。

「引っ越し」は大きな変化。

ただそれができずとも、
部屋の間取りを変えるなどでも、
新しい環境と脳は認識するそうです。

やはり

『努力<環境』

このことを改めて
体感している次第です。

環境って、大事だなあ。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

1つのことが万人にあてはまりはしない。
めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ。

ゲーテ(ドイツの劇作家/1749-1832)

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